幹事クリタのコーカイ日誌2004

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11月26日 ● 冬ソナになるか、火サスになるか。

 昨晩は1年に1回の「Mっちゃんと飲む会」でした。2001年には「センタービルテロ事件」が語られたりした伝統ある飲み会ですが、今年はそれに勝るとも劣らぬ衝撃的な事件がMっちゃんの口から語られてしまい、参加者一同大いに驚かされてしまいました。

 Mっちゃんファンはご存知のように、彼は未だかつて恋愛感情を知らない男です。女は肉体関係を結ぶゲームの対象であり、愛情の対象だとは考えたことがない人間だったのに、何とそのMっちゃんが今、恋をしているのです。Mっちゃん45才にして“初恋”です。

 本人はそれをまだ「恋」だと認めたくはないようで「単に情が移っただけ」だと主張していますが、いろいろ話を聞いてみると、それは間違いなく恋だと、みんなで口々に教えてやりました。では、どこが恋なのか?

 まずプレゼント攻勢。Mっちゃんは人のために何かしてあげるという発想がない冷たい人間です。ギブ&テイクではなくテイク&テイク。そんなMっちゃんが半年前につきあい始めたその女性に、すでに8月の誕生日に7万円のネックレスを贈り、その後もデジカメとテレビデオとビデオデッキをプレゼントし、そして今度のクリスマスには3万円のiPodと7万円のBOSEのスピーカーをセットして贈る予定なのだとか。釣った魚に餌はやらない主義のMっちゃんとは思えない行動です。彼女から貰ったのはシャネルの香水だけだったとか。明らかに輸出超過ですが、Mっちゃんは全然気にしていません。プレゼントをケチることでは人後に落ちないMっちゃんだったのに。

 しかも、ネックレス以外は電気製品ばかりなことからわかるように、これらのプレゼントは彼女からねだられたのではなく、全てMっちゃんの自発的行動なのです。電気製品ばかりなのはMっちゃんが他に興味がないから。女性に贈るようなアクセサリーとかバッグとか時計とか靴のことを全然知らないので、何を贈ったらよいかわからずに電気製品に偏ってしまったみたいです。多分彼女の携帯にMっちゃんのことは「M電気店」と登録されていることでしょう。Mっちゃんは「電車男」ならぬ「電気男」になってしまったのです。

 さらにMっちゃんは毎週土曜日に彼女とあちらこちらにドライブに出かけています。今までドライブはずっと話をしていなくてはならないので面倒でキライだと言っていたのに、今ではいろいろな遊園地やら博物館やら宿場町やら湿原やらに出かけるのが楽しくて仕方ないんだとか。セックスしなくても一緒にいるだけでも嬉しいという、これも明らかに今までになかったMっちゃんの恋愛の証拠です。

 そして決定的なのは、Mっちゃんは彼女と一緒にいると「癒される」んだそうです。今まで女性には刺激しか求めてこなかったMっちゃんが、初めて女性に「癒し」を感じたのです。その女性と一緒にいると元気が出るとも言っていました。他の女性と合コンをしていても特別楽しいわけでもなく、こんなことなら彼女と会っていた方が良かったな、なんて思うんだそうです。Mっちゃんはそんな経験は初めてなので驚いていますが、もちろん普通の人間には恋してうまくいっている時には当たり前の感情です。これを恋と呼ばずしてなんと呼ぶと言うのでしょう?

 とにかく本人が一番驚いているMっちゃんの恋愛ですが、これが若い男女ならこのまま突っ走ればいいので何の問題もないのですが、今回は障害が山積していて果たしてこの恋愛がどうなるのか、全く予想が尽きません。

 まずMっちゃんはご存知のように妻帯者です。学生時代から友達感覚で連れ添ってきた糟糠の妻がいます。簡単には離婚できません。さらに愛人が3人います。特に強力なのが「株オバサン」。Mっちゃんのことをベッカムだと思い込んでいるオバサンで、彼女にMっちゃんはお金を預けて運用してもらっています。他に女ができたことがバレたらタダでは済まないことでしょう。

 そして、お相手の彼女はバツイチでしかも子持ち。子どもはまだ小学校1年生。デートの時は近くに住む実家の両親に子どもを預けてくるそうですが、その両親は会社を経営している立派な人で、彼女もお金持ちのお嬢様なので一戸建てに住んでいるそうです。そんな人が、そうそういつまでもMっちゃんとの不倫などという不毛な付き合いは続けられないことでしょう。

 さらに彼女はやたらとモテる人らしく、ついた渾名が「雌豹」。何という渾名でしょうか。顔はMっちゃん曰く「クレオパトラに似ていて高貴で品がある」そうで、惚れる男が後を絶たずストーカー2人に今も付きまとわれているとか。バツイチ子持ちモテモテお嬢様ストーカー付きの「雌豹」。そんな女と付き合ったら先々のトラブルの臭いがプンプンします。かつてのMっちゃんならそんな面倒な相手は決して選ばなかったと思うのですが、惚れた弱みでストーカーを撃退してやるとカッコつけたりとか、自ら火中の栗を拾うようなこともしているみたいです。実に「らしく」ありませんが、これも恋のパワーの為せる業でしょう。

 障害が山のように次々と襲い来るMっちゃんの恋愛は、さながら「冬のソナタ」のようですが、Mっちゃんのことですから、そんな美しい純愛ドラマになるよりは、「火曜サスペンス劇場」のようなドロドロした人間関係の渦に巻き込まれていきそうです。冬ソナも火サスも自然の中に出ていくロケの多いドラマですが、Mっちゃんも雌豹さんとドライブで自然の中へ出かけてばかり。どこかの峡谷とかで殺されてしまったりしないことを願っています。なにせ動機のある人間が多すぎて、いくら片平なぎさや船越英一郎が出てきても解決に手間取りそうですからね。


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