すっかり女性に関しては新規開拓の意欲を失ってしまったＭっちゃんですが、まだ昔からつながっている愛人は３人ほどいるようです。と言っても会うのは年に数回程度のお付き合いのようですが。

　そのうちの一人に４０代の有閑マダムがいるそうで、その人はかなりＭっちゃんにぞっこんなんだとか。僕たちからすればとても信じられないことなんですが、そのマダムはＭっちゃんが「モテモテ」なので、他の女と浮気しないか心配しているんだそうです。まあＭっちゃんは実際にそうやってあちらこちらの女性に声をかけているわけですから、その心配はあながち的外れではないんですけどね。

　そのマダムの趣味は株のデイトレーディング。暇にあかせてかなり派手に売買を行っているらしく、それをＭっちゃんにもするように強く勧めてきたそうです。デイトレーディングなんて、１日パソコンの前に張り付いて売った買ったしているわけですから、暇じゃなければできません。 もしＭっちゃんがはまれば確かに女にうつつを抜かしている暇はないことでしょうが、なにせＭっちゃんときたら未だに「株ってなに？」というくらいのレベルですから、もちろんそんなことに興味はありません。

　で、仕方なくマダムは「じゃあ代わりに私がＭっちゃんのお金を増やしてあげる」と言ったそうで、Ｍっちゃんもその気になって、そのマダムに50万円をポンと預けたそうです。もちろん不倫関係ですから書面でなにか取り交わしたわけではありません。ただ渡しただけ。

　普通、愛人にそんな危ない話で50万円も渡して大丈夫なのか、と心配になりますが、Ｍっちゃんは「大丈夫だよ、あの女は僕に惚れていて50万円取っておけば僕が逃げないと思っているから」だそうです。マダムは持ち逃げするためではなく、Ｍっちゃんが逃げないための担保と考えて、その50万円を預かっているらしいのです。

　で、それから半年。毎日のようにその日の売買の成果がＭっちゃんの携帯にメールで届くそうです。Ｍっちゃんは興味も関心もないので何のことやらさっぱりわからずにそのメールを見ているのですが、とにかくマダムはＭっちゃんの気をひくために頑張って資産を増やしている模様。この半年で50万円が80万円にまで成長したということです。

　もちろん、それだけ頑張って働かせているわけですから、Ｍっちゃんもご褒美をあげなければいけません。それまで数ヶ月に1回しか会っていなかったのに、今では最低月に1回は会うようにしているんだとか。会って一生懸命肉体でご奉仕をして、その代償に半年で30万円。ある意味、これも援助交際なのか、と僕たちはその話を聞いて思いました。半年6回で30万円なら1回5万円。なかなか割の良い援助交際です。

　「これは売春にはならないよね？」とＭっちゃんに聞かれましたが、もちろんそういう問題ではありません。「いいじゃん、誰に迷惑をかけているわけじゃなし、という女子高生の気持ちがわかるよ」だそうです。わかられても困るんですがね。