幹事クリタのコーカイ日誌2025

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1月17日 ● 趣味が貯蓄でもいい。

 ネットで見かけた話なのですが、趣味が貯蓄の友人を見て「そんな生き方をしたら心が死ぬ」という女性がいました。その女性は映画や読書や観劇やコンサートやショッピングに行くことが趣味で、貯蓄なんか二の次のようです。それに対して賛否両論あるのですが、「楽しみに金を使ってナンボ」派と「貯金があることで心が癒される」派の両論が主のようでした。

 まあどちらの意見もわかります。若い頃は映画だライブだ演劇だ展覧会だと駆け回るのが楽しいものです。特に若い女性には、そういうことを楽しみたいから東京にいたいという人が昔も今も多いです。ただ年を取ってくるとわかりますが、それはその時期に顕著に表れる「症状」のようなもので、徐々に落ち着いてくるとそこまで熱中しなくなることが多いです。あれは熱に浮かされていたんだなと中年になって振り返ることになりがちです。

 その点、貯蓄は強いです。預金残高を見て安心し、今の辛い現状をいつでも変えられると思えば心も安定します。メンタルを壊す前にお金で自分の状況を改善できるのなら、お金を貯めておくことの意味は大きいと思います。その代わりに若い頃にしておいた方が良い「経験」という財産を増やすことはできません。映画を見るのも本を読むのもライブや旅行に行くのも、若いうちにしておく方が後々の人生が豊かに彩られるというのもまた事実です。

 結局これは二者択一ではなく、バランスの問題です。だから他人のバランスのとり方について、とやかく言う必要はありません。自分には自分のやり方があるように、他人には他人なりのやり方があるのですから、比較する意味もありません。趣味が貯蓄ならそれでも良いし、なんならギャンブルでも、酒でも、本人が良ければそれで良いのです。

 ただひとつ思うのは、冒頭の女性が好きな映画鑑賞もコンサートも観劇も読書もすべて「受け身」の趣味です。他人が提供してくれるエンタメを消費するだけで、自ら能動的に何かを生み出すものではありません。もう一歩踏み出して自らが動く趣味を始めると、また違う深く広い世界が見えてくるものなので、貯蓄するだけの他人を貶すなら、もっと深い趣味の世界に身を投じて欲しいなとは思います。もっとも本人が良ければ消費するだけの趣味でも、貯蓄でも良いと思います。生きてることを楽しむのがなにより大事なので。



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