L・他のタイプ、他の人たちのことを知りたい(42例)

                                                                            
 このページは、2000/01〜2007/07の7年半の間に、Q&A室での質問文と
回答文のなかで選んだもの12例を掲載しています。なお、
赤字の数字は、
質問順の通し番号です。このページを読めば、他のタイプの人たちの心理
が少しクリアになり理解できるようになるかもしれません。あなたのお役に
立つことを願っています。 

   1397 家族で忘年会をしたがる男性について  質問者(さかな)  2007/01/11

 以前7w8と判定をされた男性について質問があります。男性は、夫(4w5)の元会社の同僚です。この男性を始めとする、元同僚の3,4人とで、家族ぐるみの交際をしています。年末に夫が、元同僚たちに、男性陣だけで忘年会をしようと、連絡を取りました。しかし、この男性は、家族といっしょに忘年会をしたいと言い、結局、全家族で集まりました。会が終わり、駐車場で立ち話をしている時に、夫は男性に、「今度は男同士で集まろう」と言いました。他の男性たちは特に反応をしていませんでしたが、この男性は、「いやぁ、子供を置いていったらかわいそうだから、やっぱり家族で集まらないと」と笑いながら言いました。夫は、「○○さん(男性の名前)だけは、いつも家族で集まりたがるんだよなぁ」と不思議がりました。以前、男性の妻と娘たちが実家に帰っていた時が、丁度クリスマスの時期だったことがありました。その時に、他の男性たちの間から、1人のメンバーの家で夜を明かして飲もうという話が出ていたのですが、男性は乗り気ではなく、結果的には実行されませんでした。家族で集まりたがる男性の気持ちには、どのような理由が考えられるのでしょうか。よろしくお願いいたします。
回答者(りゅうとうまりこ)   さかなさん、今年もよろしく!      2007/01/12

 タイプ7w8は、「女性を強く意識するタイプ837」です。むくつけき男たちばかりで忘年会などしたくないと思う人がいると思います。いわば「女好き」ですから、華やかで美しい女性たちがいたほうが心ときめくのではないでしょうか。「いやぁ、子供を置いていったらかわいそうだから」というのは、自分の本音を露骨に言うのは、はばかられたからと予想します。

 たとえば、大きな会社の取締役専務までしている40代の7w8の男性が、接待とかパーティなどがある場合、必ず妻同伴にしています。妻のほうが「どうしていつも同席しなければならないの、ひとりで行ってほしいのに‥‥」と語ることがあります。7w6の男性にも、妻同伴でないと参加しにくいとか、4w5の男性にもそのような方は結構います。人見知りが強いとか、警戒心が強いというせいもあります。

 また、タイプ7w8の男性のなかにはおしゃべりが苦手という方が結構います。仕事の話をするだけならばよいのですが、そのような場は世間話になりがちです。とりとめもない話、さしたる意味の無い世間話というものができない人たちが少なくありません。女性の7w8にもいて、性差はありません。

 そのような男性であれば、妻同伴のほうが(とくに話のうまい妻であれば)、助かるでしょう。たとえば、9w8の男性が、妻ではなく小学生くらいまでの子どもをいつも連れ歩いているなどもあります。この場合も、なんとなく誰かを同伴したほうが居心地がよくなるためではないでしょうか。

 自分は無口で話上手ではないので、会話が弾まないと気にしている人たちは多いんです。そういう人にとっては、一人だけでは参加しにくいものです。家族同伴のほうが安心です。それは、おしゃべり好きで「口から生まれてきた」と言われるような人たちには、とても想像できないことですが。

 ところで、ビートたけしさん(こちらからは7w8で8のウイング重いように見えます)が出演しているテレビ番組を見ると、周囲の人たちと一線を画して、一人ポツンとしていることが多いようです。おかしな衣装を着ていたり、顔に落書きみたいな化粧を施しているのも、みなを楽しませながらも、苦手な場を乗り切る一つの方法として、とり入れていることのように推察します。

 さらに、タイプ7w8の男性にとっての同性とは、胸襟を開いて酒を飲み交わす相手ではありません。「敵」か「ライバル」だと考えてください。「世界は否定的な怖いところ」であり、戦場にいると思っている人たちが、8・3・7ですからね。なお、7w8の男性にとって、4w5の男性はそのような対象にはなりませんが、参加者の中には、タイプ4以外の男性がいるのではないでしょうか。

 最後に、こういうことを質問してほしいな、と思うようなことを、よく質問してくださるので有難く思っています。他の人たちの言動のなかで理解できない、ちょっとした出来事の真の原因を掴むことができるのが、当「エニアグラム性格学」ですからね。
  今年も通信講座での学びが深まるといいですね。期待しています。
回答に対する返事         さかなさんより      2007/01/14

 ご回答をありがとうございました。家族同士で集まる場合、大抵、男性たちの輪と、女性と子供たちの輪という風に分かれており、殆ど会話もしないのに、どうして呼びたがるのか不思議
でした。しかし今回の回答を読んで、親戚の集まり、地域の会合などでは、私も夫が同伴してくれたら・・・と、思うことが、時折あることを思い起こしました。それでも、同僚など、間柄も近く、また少人数での集まりでも、そのように感じる人がいるということは予想もできませんでした。ありがとうございました。

 

  1382   怒りにくいタイプはありますか    質問者(ハラリ)   2006/12/05

  最近、ますます、こちらのエニアグラムに嵌まってしまい、あれこれとたくさん聞きたいことばかりですがうまくまとめられません。そこで、タイプ2w1は「短気」とよく回答されていますが、よく怒るのがタイプ2w1だけではないと回答されていますが、逆に、怒りにくいタイプはどのタイプになるのか知りたくなってきました。こんな質問でも回答していただけるのでしょうか? 
回答者(りゅうとうまりこ) ハラリさん、ここでははじめまして!  2006/12/05

 まず、「短気」な気質は、防御タイプの人に多いものと知ってください。「性急」とか「せっかち」とも関係があります。性格というものはセットとしてあるものですから、これらは一連として繋がっているものだと分かると思います。しかし、防御タイプ(714)は、短気ではあっても、「怒り」として出すことができないことがよくあります。抑圧してしまう人たちが多いんです。

 また、当会の理論には、防御タイプは、「世界の淵にいると自己認識するタイプ(714)」といい、崖っぷちに立たされたような精神状態になりやすい人たちです。つまり、切羽詰っているのですから、気が短くなることを意味しています。

 なお、ずっと以前でも、次のように書き出しています。「タイプ2w1の短気さだけをよく紹介していますが、そうではありません。そして、防御タイプも、怒りを発散しないとしても、短気ですから、よく不満を持ち不快に思うとか、傷ついていたりします。拗ねたりひがんだりも多いほうで、ついにはキレルという感じで、怒りを出せる相手に対して発散してしまいます」

 そして、防御タイプの次に短気と言えるのは、防御タイプのウイングを重く持つ人たちです。すなわち、2w1・3w4・5w4・6w7・8w7・9w1の6つのタイプです。なお、
タイプ2w1は怒りを抑圧できにくいというべきか、我慢することができにくい気質です。それゆえ、常日頃から、よく怒る人たちだと周囲の人たちに知られています。それで「瞬間湯沸かし器」などという異名を付けられている人もいます。

 上記に書き出しているタイプとエニアグラム図内で位置的に離れているタイプが、短気とは言えず、気が長いほうになると考えられます。それは 2w3・5w6・8w9の3つのタイプで、攻撃タイプですが、防御タイプのウイングを持たない人たちです。言い方を変えるならば、攻撃タイプでも調和タイプのウイングが重い人たちほど、怒り出すことが少なくなります。

 次に、調和タイプで、攻撃タイプのウイングを持つ人たちが、「短気」とは言いがたいと考えられます。それは、3w2・6w5・9w8の3つのタイプです。したがって、比較的、怒りにくいと考えられる人がいたとしたら、2w3・5w6・8w9と、3w2・6w5・9w8の6つのタイプから探すことになると思います。

 ここに挙げていないタイプは、短気とも言えず、気が長いとも言えず、どちらとも言えません。2w2・5w5・8w8・3w3・6w6・9w9が該当します。

 とはいえ、その怒りにくい気質の2w3と9w8の夫婦がぶつかったり、5w6と6w5が夫婦ゲンカすることがあるのですから、怒りたくなるような状況に置かれたならば、どのタイプでも、また誰もが怒りを爆発させてしまいます。ですから、「
怒りにくいタイプ」がどこなのか知ったとしても、まるで意味のないことなんです。それよりも、どういう状況に置かれると、目の前にいる人が怒り出すのか、どのような価値観を持っているので怒るのか、それをこそ、ぜひとも知って欲しいと思います。

 

  1480   「やおい」を好む女性について   質問者(もぐら )    2007/06/13

 
こんにちは。突然ですが、所謂「やおい」を好む女性にタイプ的な傾向はあるのでしょうか。私の周囲に「やおい」好きな女の子たちがおおぜいいます。先生に判定して頂いたわけではないのですが、全員2w1ではないかと勝手に思っています。うろ覚えで申し訳ないのですが、以前、先生のサイトに「タイプ1・2・6は同性愛タイプ、3・8・7は異性愛タイプ、4・5・9はどちらでもない」と書かれていたような記憶があります。よってやおいを好むとしたら「世界と肯定的に結びついているタイプ」なのではないかと考えますが、どうなのでしょうか。
回答者(りゅうとうまりこ)        もぐらさん、こんにちは!     2007/06/18

 近頃しばしば「浦島太郎状態」になります。「萌え」とか「やおい」とか、なにやら隠語のように見える言葉が氾濫しています。流行に疎いので、今回質問されて、はじめてキチンとみてみようと思いました。

 フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」によると、
「漫画やアニメ等の原作の男性キャラクターを使用して、男性同士の性愛関係を描いた二次創作作品や、男性同性愛を題材にした女性向けの漫画や小説など、あるいはその性愛関係を指して“やおい”と呼ぶ。なお、やおい作品は主に漫画、絵、小説などの形態を取る。“やおい”の語源は、山なし・オチなし・意味なしの意で、若い女性たちが、アニメなどのキャラクタからある妄想を持ち、それが男性同士の恋愛やセックスとなり、ラブシーンを文章にしたり絵に描いて遊んでいたものと思われる」

 「ほとんどは架空のキャラクター同士での恋愛を描いているが、実在の人物(アイドル・スポーツ選手・ミュージシンなど)をキャラクターとして使用する人もいる。しかし、本人や関係者の目にふれると問題になりかねないため、作品に描かれることが敬遠される傾向がある。一方、ゲイ男性や同性愛を弄び、それらを揶揄・侮蔑している、つまり性的少数者に対する人権侵害だという批判もある。また、実在の人物に関する架空の性的関係を取り上げることや、レイプ等の未成年者を対象にした暴力を伴う性描写は法的・倫理的な問題が発生する可能性がある」


 「やおい」らしいサイトを幾つか無作為に選んで、絵を見たり小説などを読んでみました。性格がわかるような情報が載っていないことが多く、見つけるに時間がかかりました。その結果、4つのサイトが、タイプ2w1と判定できるものでした。

 ところで、
「やおいを好む女性にタイプ的な傾向はあるのでしょうか」という質問ですが、傾向を調べるならば、最低でも100くらいはタイプ判定しなければならず、それがみなタイプ2w1であれば、このタイプに多いと回答できます。しかし、たかだか4つですから、とても傾向があると言えるような段階にいません。他のタイプの人もいるかもしれないと想像します。

 なぜならば、「性意識」は多種多様、かつ多彩で、なんでもありきの世界ですからね。また、話題になると真似する人たちも出てきます。これがとても多いのではないかと思います。真似るのであれば、他のタイプでもありえるかもしれません。また、「やおい」に対してよい反応をしているサイトも見つけましたが、管理人がタイプ4でしたから、タイプ4の女性もいるかもしれないと思ってしまいます。

 従って、「やおいを好むとしたら世界と肯定的に結びついているタイプなのか」というご質問ですが、それはまだわからないと回答します。男好きで男の世界に憧れる(2・6・1)ので、そのようなセックスファンタジーを持つのかもしれません。しかし、女が怖い(8・3・7)ので男同士の恋愛に行くのか、そこがまだはっきりしませんからね。中性的なものを好む女性が、やおいになるとしたら、タイプ4でも有りえるように思います。

 ところで質問内容に間違って捉えているものがあります。それは
「タイプ1・2・6は同性愛タイプ、3・8・7は異性愛タイプ、4・5・9はどちらでもない」です。このような間違い方をされるのは大変に遺憾です。困ります。一度以下で確認してください。
     
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page14.htm

 なお、少し付け足して説明しますが、261の女性は男好きで男の世界に憧れる傾向があるため、異性愛者になり、
「同性愛タイプ」というのではありません。3・8・7の男性は異性愛になりやすく、このタイプの女性たちが同性愛的な傾向になることがあると書いています。そして、2w1の女性たちが、自分は「男性を強く意識している」と自覚しているのではありません。自覚している方もいますが、「男好き」ではなくも、「男など大嫌い」と言っている人もいます。また、程度の差というものもありますから、いろいろに違いがあります。本当に人は自分のことがわからないようにできているみたいです。


回答に対する返事            もぐらさんより      2007/07/01

 
遅ればせながら、「やおいを好む女性のタイプ」に関する質問にご回答いただきまして、有難うございます。ご紹介頂いた理論を読みました。個人的には今までで最高のヒットです(笑) こういうのが読みたかった! という感じです。誤解していてすみませんでした。「過去のQ&A室」の「自分のタイプを知りたい」の中の、No846に同性愛について少し触れてありますが、これを以前携帯から読んだ時に表示がずれていて勘違いしてました。理論を読むと2w1だけがやおい好みになるなどという予想はありえないと分かりました。

 

  1373 タイプ2の心理を知りたい  質問者(さかな)   2006/11/12

 「上司と部下のエニアグラム」を読ませていただきました。2w1の事例が多く出ており、他のタイプからどのように見られているのかということが具体的に分かり、今後の人付き合いにおいて参考になりそうです。さて、著書を読んでいて、もう少し知りたいと思った部分がありました。p93最終行からp94にかけて、部下(2w1)を分析した記述、「タイプ2は、「善い人間であらねばならない」ことにとらわれている気質ですが、人から善さを認められないと、それがストレスになりやすいタイプです。反面、善い人間だと思われて、それを利用されるのは我慢できません。人を信じやすい気質ですが、そのわりには人をよく疑います」についてです。特に、「反面、善い人間だと思われて・・・・人を疑います」については、なぜそのような気持ちになるのでしょうか。この部分に関しての心理をもっと詳しくお聞かせ願えたらと思いました。よろしくお願いいたします。
回答者(りゅうとうまりこ)      さかなさん、こんにちは!   2006/11/13 

 タイプ2は「世界と自分は肯定的に結びついているタイプ
(2・6・1) 」です。この3つのタイプの中では、人間への警戒心が最も少ないタイプで、また、最もオープン・マインドです。他人とは腹を割って話し合えば、いつか分かり合えるものだと思い込んでいるところがあります。人を信用しやすく、信頼関係は築けるものだと思っています。協力し合えるものだという前提があるような行動の仕方をする人に見えます。それゆえか、協力的でない人と出会うと驚きあきれたりします。中には、知り合ったその夜に宿を提供する人がいたりします。

 ところが、そんな人が、何か事が起きると疑ったり勘ぐったりすることがあるようです。「彼は、自分を利用しているのではないか?」という疑いをかけることがあります。「自分は裏切られた」などというセリフもよく聞きます。「自分を善い人間に思いたい」「他人からも善い人間に思われたい」人なのであれば、これでは矛盾しているように見えます。

 さて、矛盾した心理というものは、さして珍しいことではありません。ここを長く読んでいる方ならば、しばしば登場していることを知っていると思います。たとえば、怖い人に惹かれたりすることです。
 基調として「人を信用しやすい」という気質は、その反作用として、「人を疑う」という気質も併せ持ちます。基調として、「目立ちたい」という気質の人は、その反作用として「目立ちたくない」という思いもよく起きます。

 同様に、基調として、「人を警戒する」人たちがいます。タイプ837の人たちのことですが、この3つのタイプが人を信用してしまい、騙されることがあります。このタイプが他人から騙されることは絶対に無い、ということはありません。もしも、この3つのタイプが家族などにいて、身近につきあっていたら、いつもは警戒心がバンバンで、猜疑心も強く、危機意識も強いのに、「どうして、他人に簡単に騙されるのか?」と不思議に思うのではないでしょうか。口で言っているほどではないなあと、気づいたのではないでしょうか。

 この3つのタイプも、人を信頼したい気持ちがあります。人情に篤い人がいますし、熱い思いを語る人がいます。しかし、本人に直接会うと冷淡でかなりクールな人なので、と驚くこともあるかと思います。人は、いろいろな側面を持っているものです。

 たとえば、タイプ9も、基調としては「素直で受容性に富む」気質ですが、ときに皮肉に受け取り、意地を張ったり意固地になることがあります。素直な人だと聞いていたが、違うじゃないかと家族から言われることがあります。人の心の中に、対立したものが備わっているのです。

 タイプ4は、「隠れる」という自己防衛戦略を持っているタイプです。遠くから知人の姿を見かけると、そそくさと隠れてしまうことがあります。知人が後からそれを知って、大変に傷ついていたことがあります。クラスの席は隅っこにして欲しいと言うタイプですが、かなり目立つことをします。絶対目立ちたくないと言っていたあるタイプ4が、結果的には目立つ行動をしているのですから、どうしてなのだろうと、不審に感じていた人もいるのではないでしょうか。 

 タイプ8の基調は「人を警戒しており、他人を信用しにくい」のであり、その反作用というべきか、「変調」と言ったらよいのか、「人間を信頼したい気持ちが起きる」のです。一方、タイプ2にとっての「変調」は、「この人は、自分の人柄がよいことをいいことにして利用しようとしているのかもしれない」というような猜疑心が起きるのです。

 人間の心理は複雑で分かりにくいものですが、このような矛盾した気持ちは至るところに見られます。しかし、他の心理学理論やさまざまな学説などを読んでも、これらをうまく説明してくれるところがありませんでした。

 最初に基本理論のその1を発見してより、一気にたくさんの理論が一斉に見つかったのですが、人の心理の複雑さについても、同様にとても明瞭に説明できるようになって来たところです。まだまだ解明しなければならないものはたくさんありますが、前途は暗くはないようです。

 最後に、少しカッコづけて言うならば、人生は、一服の音楽みたいなものではないでしょうか。ハ長調という「基調」で進んでいたが、ある時から、ヘ短調という「変調」に変わったりします。それは突然に、自分の意のままにならずやってきますが、いつしか自然にハ長調に戻ったりもするようです。その時々の心理も同じように考えることができます。

回答に対する返事          さかなさんより    2006/11/22

 「目立ちたい」「目立ちたくない」についての記述は、ホームページなどで何度か読みましたが、信じやすいという気質についても、作用・反作用という観点から説明ができるのですね。
本当に明快な分析だと思います。コンプレックスなどもそうですが、矛盾した心理というものについて理解を深めていくことができたなら、身近で起きる問題にも、もっとうまく対処ができるのかもしれないと、思いました。ありがとうございました。

 

 1313 タイプ2は家族が病気になると機嫌が悪くなるのはなぜ?質問者(ゆら)2006/08/12

 先日は母のタイプ判定をしていただき、ありがとうございました。自分と同じタイプとは少し驚いたのですが、細かい解説を見ていくとたしかに納得です。その判定の中で、特に気になったのは、タイプ2は「家族が病気になると相当機嫌が悪くなり、というのは、とてもよく聞くものです」とあったことです。これはなぜなのでしょうか? 親身になってとか、献身的に、とまでは言わなくても、タイプ2は病気の人に少しでも気を使いそうなものなのに…。母自身は最近「家族が病気になると寂しくなっちゃうのよね」と言っていたので、不安感から病気になった家族を前に怒り出したのかと思いましたが、他のタイプ2の人達の機嫌が悪くなる理由は何なのでしょうか? 以上なのですが、よろしくお願い致します。
回答者(りゅうとうまりこ)         ゆらさん、こんにちは!     2006/08/12

 「タイプ2は、家族が病気になると相当機嫌が悪くなりというのは、とてもよく聞くもの」ですが、正確には、タイプ2w1のことです。短気でしばしばカチンと頭に来る気質であると、よく回答していますから知っておられるでしょう。

 タイプ2w1は、疲れると怒り出す、不安になると怒り出す、物事が順調に自分の思った通りに進まないと怒り出すというように、なににつけても怒り出します。怒りとして発散させることがとても多い気質の人たちです。従って、
「不安感から病気になった家族を前に怒り出した」というのも間違いではありません。

 また、家族が風邪を引いたり、交通事故などを起こすと、怒り出したり不機嫌になるのは、ウイング1が重いほうにある傾向です。1のウイングが軽い人たちにはあまりないものです。短気という気質も、ウイング1が重い人であり、それは、タイプ1の性急(せっかちで待てない気質)な気質を持つからとも言えます。 

 タイプ1は、「いつも通りの生活をしていれば安全である」という自己防衛戦略を持つタイプです。予めなんでもするべきことを知っておきたがります。計画を立てたがり、計画通りに順調にいけば大満足するという傾向がくっきりと見えます。たとえば、旅行も計画通りがよいのであり、突然に、寄り道をするのを好まない傾向も見えます。仕事の手順もいつも通りで、時間なども正確で、判で押したような生活をする人がよくいます。異変に弱いところがあります。

 後退すればするほど、保守的で変化のない生活ぶりになります。成長すれば、変化への対応がうまくなります。これは、防御タイプの共通項で、タイプ4と7も同様です。

 このタイプ1の気質を少し持っているのが、タイプ2w1です。従って、今日は仕事に行き、これをして、次にはあれをしっかりと間違いなくやらねば、などと考えていると、そこに突然、子どもが風邪を引いたと分かると、少しパニくります。予定を変更しなければならない事態に陥ってしまうので、「なんで、こんな時に、病気になるのよ
」と、つい腹が立ってくるというわけです。むろん、とても献身的になり、子どもが病気になるといつもとは違い(?)優しいお母さんになる方もいます。
 
回答に対する返事         ゆらさんより    2006/08/14

 「w1が重い」人の描写は、まさに母そのものです。旅行に行く時でも、自由行動時の予定、お土産など、行く前に入念に計画を立て、旅行中に不備(メインの観光地へ到着するのが夕方近くになり暗くてよく見えなかった等)があると母は大爆発を起こします。ご回答、ありがとうございました。

 

6 1314  タイプ1w2は家族が病気した場合は怒らないのですか?質問者(FEE) 206/08/14
 
 No1313のQ&A(上段)を読んで疑問に感じたことがあり、質問したいと思います。同じような出来事に遭遇した場合、タイプ1w2の人たちは、怒り出すことはないのですか?
回答者(りゅうとうまりこ)       FEEさん、こんにちは!      2006/08/14

 タイプ2w1とタイプ1w2では、エニアグラム図形内では隣同士ですから、共通した気質があり、よく似ているところもあり、よく似た行動パターンを取りますが、全く異質なところがあり、異質な行動パターンを取ることもあります。基本タイプが違いますからね。

 攻撃タイプ(825)は、基本的に相手を攻撃することで自分を守るという戦略を持つタイプです。しかし、防御タイプ(174)は、基本的に相手から攻撃されないように、早めに察知して対処して自分を守る戦略を持つタイプです。

 朝の忙しい折に、子どもが風邪を引いたとわかったならば驚く、うろたえたるなどになる傾向が強いのですが、むろん、そのようなことに慣れていれば、さほどのことではないので、うまく対処するでしょう。心配しつつも必要な手配をして、子どもを見守るほうに行くだろうと予想します。しかし、なかには過剰な心配してしまう人もいるはずです。

 しかし、このような場合、怒るという表現は、タイプ1w2にはあまり考えられないものです。自分の過失に対して自分を責めるという方向に行く傾向があります。一方、タイプ2w1は自分の過失とわかっていても、パニクっていると相手の過失だと捉えているかのように、怒りを発散させてしまいます。成長しているタイプ2w1や冷静であれば、それよりも、やらねばならないことに専念すると思いますが。

 つまり、危険が少しでも近づくと、すぐに攻撃的な姿勢になってしまうのは、攻撃タイプでも防御タイプのウイングの重い人たちに共通の本能的な行動パターンです。従って、8w7で、7のウイングが重いタイプ、5w4で4のウイングの重いタイプです。周囲の人たちに当り散らすことがあり、短気な気質です。結構、爆発しやすい人たちです。ただし、この二つのタイプはめったにお目にかからないので(人口的に少ない)、そのような場面に遭遇する確率は少ないだろうと考えられます。

 タイプ2w1の短気さだけをよく紹介していますが、そうではありません。そして、防御タイプも、怒りを発散しないとしても、短気ですから、よく不満を持ち不快に思うとか、傷ついていたりします。拗ねたりひがんだりも多いほうで、ついにはキレルという感じで、怒りを出せる相手に対して発散してしまいます。

 

7  1342    9w8の行動が理解できないのですが    質問者(さかな)   2006/09/12
 
 通信講座で、9w8の可能性があるといわれた女性について質問があります。この女性と私が、ペアで小学校のプール監視当番になりました。プール開始時刻5分前を切ると、児童たちが、「じ 〜か〜ん!」と催促コールを始めましたが、プールサイドにいた10人弱の母親たちの多くは、さして気にも留めてはいないように見えました。ただ、9w8の女性(母親)は、「どうしよう?」と何度も言い、周囲を見ながら、普段よりも落ち着かない様子をしていました。プール開始を知らせる合図の鐘が、プールサイドにあり、母親や児童が、時間になると自主的にならしてプールが始まりますが、私たちは、鐘の近くには座っていませんでした。私は、この時の女性の反応が大袈裟ではないかと思い、子供タイプではないかと考えてしまいました。(このエピソードだけで、そう思ったわけではありませんが)しかし、このエピソード自体、余りタイプ判定には、有効な情報ではなかったようです。もしその理由を、この場においてご説明していただけたらと思いました。よろしくお願いいたします。
回答者(りゅうとうまりこ)      さかなさん、こんにちは   2006/09/14

 
とてもよい質問だと思います。タイプ判定は難しいために、通信講座を受講しても、なかなかに正解率は上がらないものですが、鋭いところに気づけるようになると思います。

 さて、原文では次のようになっています。
「プールの開始時刻が迫ってきました。待ちきれない子どもたちは、開始時刻5分前を切った頃から、騒ぎはじめて、2、3分前には、“ じ〜かん、じ〜かん!”と催促のコールを始めました」

 小学校のプールで泳ぐ子どもたちは、総勢何人居たのでしょうか。事実を書くようにお願いしていますが、このような場合とくに必要です。人数が書いてないのでわかりませんが、監視の母親が10人弱であれば、子どもたちは10〜30人くらいまであるかもしれません。たとえば、20人くらいの子どもたちが、早くプールに入りたいと一斉に大声を挙げたとしたら、相当に周囲を圧倒するように思います。

 その騒ぎの中にあっても、さして気にとめない母親もいると思いますが、かなり気になる母親もいて当然だと思います。そのような大きな騒ぎには、うろたえる気質の人がいます。調和タイプは、人の声をとても意識する人たちで、大きな声で騒でいる子が数人ならば、うろたえることはないでしょうが、20人くらいになると、かなりなものですからね。

 慣れもあるために、これらのタイプがみな、いつも同じようにうろたえるとは思えませんが。タイプ9
w8は、大抵平常心でいられるほうで、落ち着きを失うことは少ない人です。しかし、子どもたち大勢が一斉に大声を出し即プールに入れろみたいな、秒刻みの差し迫った状況だと考えられますから、少しは落ち着かなくなるだろうと予想します。
 
 そして
「どうしよう?」と何度も言ったという件ですが。監視当番という立場では開始時刻を守らせねばならないと思っているでしょう。しかし、タイプw8はかなり鷹揚な気質で、お堅いほうではありませんから、少しくらい開始が早くなっても良いかもと、子どもたちには甘くなる気質です。そんなところから、「どうしょう」とついつぶやいてしまったのではないかと予想するのですが、正解なのか確信はありません。
 あるいは、子どもたちが約束の時間より早くプールに飛び込んでしまうのではないかと少し心配になっているのかもしれません。

 ところで、緊急時に、人々の動き方を見ていると、タイプがクッキリと出てきます。タイプ9は突発的な危機においては、少しうろたえて適切な行動ができにくい傾向はあるようです。その場の雰囲気に飲まれやすいとか、感染しやすいという傾向がタイプ9にはあります。元々に同調しやすい気質であるとよく述べています。

 なお、子どもタイプ(17634)ならば、早くプールに入りたいと騒ぎ出す子どもの気持ちに共感しやすいのではないでしょうか。ですから、この件ではあまり気にならないかもしれません。そして、防御タイプ(174)は、開始時刻は守らねばならないと思うほうなので、
「どうしよう?」と困ったり迷うことも少ないように思われます。「一秒でも早くプールに入りたい気持ちはよくわかるけど、かわいそうだけど決まりは守らせないとね」という感じになるでしょうか。

 そして、母親気質のタイプ2にも落ち着けなくなる方もいるかもしれません。しかし、それくらいの騒ぎは気にならないどころか、子どもらしくほほえましい騒ぎだと受け止められる人もいるでしょう。

 そして、このエピソードについては、あまり疑問にも感じなかったので、説明を入れなかったのかもしれません。あまり覚えがありません。また、簡単にわかりそうなことでも、説明する場合はとても困難なことがあります。たとえば、今回でも、これだけの説明をしても、わかってもらえないことがよくあります。ですから、疑問に感じないのであれば、そのままドンドン先に進めてしまうことがあるかもしれません。添削も、詳しく書き出す場合と、それほどでもない時があり、ケースバイケースになります。
 
回答に対する返事          さかなさんより     2006/09/15

 ご回答をありがとうございました。その日は、20〜25人くらいの子供が参加をしていたようですが、催促コールをした子供たちが、どのくらいいたのかは、はっきりと覚えていません。周囲をよく観ようと思っていますが、こういう視点が欠けてしまうようです。また、ふるまいだけを見て、おおげさだとかは言えないということが、分かりました。分析をするには、常にその時その場の状況を考慮しないといけないところが、難しいと感じます。どうしよう、という言葉が出たのは、少しくらいの時間オーバーなら、構わないという気持ちと、一方で、時間を守らせるべきか、という気持ちがあったことが、理由として考えられるのですね。私も、その時は、内心、どうしようと思ったのですが、鐘の真下に2人の母親が座っていたので、私が判断すべきことではないだろうと考え、すぐに「どうしよう」という気持ちはなくなりました。しかし、9w8の母親は、いつまでも、どうしようと言っているので、不思議に思いました。

 

 1307   笑いよりも、静かなほうが好きというタイプは    質問者(かおり) 2006/08/01

 こんにちは。質問なのですが、私は笑うことが好きで、お笑い番組を見たり、常に生活の中で笑えることを探したりしていて、笑いのない人生なんて考えられない!という感じです。そこで、私とは逆に、笑わなくてもいい、むしろ静かなほうが好きだ、という方もいるのか?いるならどのタイプに多いのか?と気になったので教えて頂きたいです。以前のことなんですが、私が高校生の時のクラスの友達は、私といる時は静かなのに部活の友達といると大声ではしゃいでいて、私のこと好きじゃないのかなあと思っていたら「部活の友達はテンション合わせるのがしんどい」と言っていて驚いたことがありました。私は笑って大騒ぎしているときは楽しいのでそうじゃない子がいるのか!と。この子は私と違うタイプなのかなと思います。まあ私もいつでもどこでも大騒ぎしたいわけではないし、静かな時間に幸せを感じることもあるので、タイプは関係あるのかわかりませんが、エニアグラムに関係があるのかと気になったので、よろしければ回答よろしくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)        かおりさん、こんにちは!   2006/08/01

 基本的に「笑い」を好むのは全てのタイプで、「笑い」を嫌う人はいないでしょう。しかし、精神状態にもよりますからね。絶望のどん底にいるとか、重い病気を患っている、心配事がある、などであるなら、お笑い番組などは腹立たしくなり、とても見られません。他人が笑っているのを見るだけで、うるさいと感じて、不快になったりもします。あなたの傍に、そんな人がいて、慰めるつもりで笑わせようとしたら、かえって逆効果となったことはありせんか。迷惑がられるだけでなく、相手の精神状態を悪くさせることがあります。ご注意ください。

 
「笑わなくてもいい、むしろ静かなほうが好きだ」というタイプがいるかという質問ですが、通常の精神状態のときだと考えてみるならば、たとえば、タイプ5は、笑いを求めることが少ないようで、静かな暮らしをしたがります。しかし、親しい人とちょっとした面白い会話ならば、タイプ5も楽しんで参加していますよ。

 
「笑って大騒ぎしているときは楽しい」そうですが、「笑い」は楽しめても、「大騒ぎ」というものを嫌う人たちがいます。それはむろん、上記に挙げた人たちです。しかし、「騒々しい」というだけで、疲れてしまうとか嫌悪する人もいます。広く取るならば、これも全てのタイプにあります。つまり、「大騒ぎ」とか「騒々しい」というイメージの笑いは、全てのタイプの中に、あまり好ましくないと感じる人がいる、ということです。 

 それよりも、「笑い」というものの種類が関係するように思いますが。バカ騒ぎをして大笑いするというものならば、付いて行けないだけでなく、ちょっと嫌だなあと感じる人たちは結構いるのではないでしょうか。しみじみと聞かせてくれる良質な笑いならば、全てのタイプが好むように思います。

 また、笑いにも、テンションの高い場合と、低い場合があるように思われます。テンションが高くなりにくいタイプ、たとえば、タイプ5(おじいさん気質)やタイプ9(おばあさん気質)は、疲れてしまい、違和を感じやすいでしょう。子どもタイプ(17634)はテンションが高いほど楽しめるのかもしれません。

 なお、下品な笑いもありますからね。下ネタとか性的な笑いとか、他人の欠点などをそしって笑うなどもあります。「笑い」ならば、何でもよいというのではないはずです。そして、お笑い番組を観ていると、「頭がバカになりそう」と言い、絶対に見ないと言っていた人も結構います。

 なお、人は、場によって、また相手によって態度を変える動物です(動物たちはみな同じなんですが)。あなたといる時は静かで、他の人といる時は大声ではしゃぐなどは、ごく当たり前のことです。たとえば、あなたが座の中心になってオオハシャギして笑っていると、その人は、あなたのパワーに食われてしまって、引いてしまい自分を出せないのかもしれません。自分が座の中心になりたいのに、先を越されたと感じて、楽しめないということも有り得ます。その人にとって、あなたは親しくないのでハシャゲないが、親しい人となら楽しめることもあります。従って、その人とあなたが同じタイプの可能性もあり、違うタイプの可能性もあります。

 

回答に対する返事           かおりさんより        2006/08/02  

 ご回答ありがとうございます。一言一言にごもっともだな、と思わさせられました。性格だけでなく精神状態も観察しなくてはいけないんですね。調子が悪くて誰とも話したくない時や笑えない時は私もいっぱいあるなと思いました。あと「笑い」でなく「大騒ぎ」が問題なのですね。私は笑う時は声を上げて手を叩いて全身で表現するので笑いと大騒ぎを一緒に考えてしまっていました。そんな私でもテンションをあげるのが難しい日もあるのだから苦手な人がいて当然ですね。笑い声が大きくても内容が下品なものは私も嫌いだし。でも笑いは基本的に誰でも好きなんだということが知れて嬉しかったです。良質な笑いを求めて人と接したいと思います。あと接し方が違うからといって違うタイプとは限らないんですね。勉強になりました。ありがとうございました。

 

No1295       遅刻が多いタイプ                      質問者(グレ)   2006/07/16

 通信講座ではお世話になっています。ご返事を読むと、「タイプ2は遅刻が多い傾向あり」とあります。なぜタイプ2は遅刻が多くなるんでしょうか。教えてください。お願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)         グレさん、ここでははじめまして!   2006/07/16
 
 タイプ2に関して「遅刻が多い」はよく聞くことで、常々おかしなところが共通しているなあなどと思っておりました。質問されて始めて、どうしてなのかと、この機会に考えてみました。

 まず、攻撃タイプ(8・2・5)の多くは、自分は大物だと思っているような振る舞い方をしますから、それと関係があるようにも思います。会合などがあった場合、約束時間より先に行って、待っている人がいます。そのほうが心が落ち着く人たちです。しかし、みんなが揃ったところに、後から登場する人もいます。大抵、その人が大物なのであり、重要人物ではないでしょうか。

 実例ですが、私の知り合いのタイプ5とタイプ1(二人は同性同年齢)が、ある出来事で記者会見することになっていました。タイプ5w6は、なんと予定していた時間よりも、2時間も遅れて登場しました。しかも、少しも悪びれた様子はなく、堂々と「お待たせして済みません」と、とりあえず無礼を謝りました。タイプ1w2のほうは、1時間も前に予定の部屋で待っていました。

 この1w2は、なかなか来ない5w6のことを心配して探し回り、あちこちに電話を入れたようです。真っ青な顔をしていましたが、やっと連絡が取れて安堵したようです。しかし、2時間も関係者を待たせたことで、5w6の顔を見て、泣き出してしまったようです。しかし、5w6はいつもの落ち着いた表情のままでした。記者会見なので、粗相してはいけないと、1w2はいつもより神経をとがらせていたようです。しかし、5w6は、記者会見だからといって、さして重要だと感じていないふうでした。

 このような出来事を知るにつけ、物事への受け止め方が、タイプによって違うことを思い知らされます。
 さて、タイプ2は、「自分は重要人物である」ため、先に行って待つほうにはなりにくいようです。その上、「世界と肯定的に結びついている」ためか、とかく「大したことではない」と安易に受け止めている傾向がくっきりと見えます。遅刻しないでも、ギリギリに行くことも多い人たちです。途中で事故に遭って遅れてしまうという不安にも襲われないからかもしれません。

 学校を遅刻する、デートに遅刻する、職場への遅刻など、そのようなエピソードならば、圧倒的にタイプ2の人たちでした。むろん、遅刻などしたことがないタイプ2もいますから、誤解しないで欲しいのですが。タイプ2がよく遅刻する「根源的な原因」があるとしたら、上記のようなことではないかと想像していますが、これで納得の行く説明になっているのか、ちょっと自信はありません。とりあえず、現在のところ、これくらいしか考えつきません。よろしく。

 

10  1276        「みんな一緒」が大好きな人たち      質問者(吉)          2006/06/05

 会社のパーティーで、日頃それほど仲良くしていない女性の同期同士10人ほどが1つのテーブルに集まっている場面でのことです。ブッフェ形式のパーティーで料理を各自取ってきて食べるのですが、その時に「仲間全員がその場にいないと食べ始めてはいけない」という女性がいました。自分の食べたいものを取ってきて私が食べようとすると、「まだ、@@ちゃんが帰ってきていないから食べてはダメ」というのです。その場では一応彼女の言うことは聞きました。乾杯の挨拶もすんでいて、ブッフェ形式で各自好きなものを取ってきて食べるのですから、テーブルに帰ってきたら、さっさと食べ始めればいいと思うし、遅れて戻ってきた人も気にしないと思うのですが、彼女はそうではないようです。その場で「みんなが一緒でないとパーティーに来た意味がない」という趣旨の発言をしました。私はこんな意味のない「みんな一緒」には馬鹿らしくて付き合えないと思うので、さっさとその場を離れました。私を含めた2,3人を除いて、他の人たちはパーティー終了までずっと団体行動をしていました。こういう私から見るとあまり意味のない団体行動をする人というのは、一体どんなタイプでどんな心境なのでしょうか? 私にはみんな一緒でないとダメという発想が全くないので、とても不思議です。
回答者(りゅうとうまりこ)       吉さん、お久しぶりです!     2006/06/09

 二つに別けて考えねばならないようです。一つは、パーティーに出席している人たちが
「全員揃わないと食べ始めてはいけない」に関してです。もう一つは、パーティーでは、「みんな一緒に行動しないと、来た意味がない」という発言についてです。

 1つ目ですが、出席している人たちが全員揃わないと、
「食べ始めてはいけない」と考えている人は、とても多いと考えられます。ただし、それを口に出してまで他人を押しとどめようとする人は、それほどはいません。ほぼタイプ8w7とタイプ7とタイプ2w1に多いと考えられます。

 攻撃タイプのタイプ8は、礼儀には大変にうるさい人なので、目上よりも先に食べ始めたりしない人です。ですから、揃わないといけないというのではなく、年上や目上の人に対しての礼儀としてするのであり、また、そのように注意を促すのではないでしょうか。

 タイプ7もタイプ1も、みんなより先に箸をつけることはあまり考えられません。調和タイプ(3・6・9)よりも、恥意識が強いので、そのような場ではさらに注意力が働いており、礼儀知らずなことをしてはいけないと自戒しており、実際、あまりしないほうです。そして、タイプ7の中に、そんなことを口にする人たちがいます。そして調和タイプは、いつも周りをよく見ているので、先に自分が食べ始めるようなことはせずに、揃うのを待っているほうです。ただし、他人に直接には注意しないほうでしょう。

 なお、あなたの言うように、
「ブッフェ形式のパーティー」で、しかも「乾杯の挨拶も終えている」のですから、食べ始めてもよいと考えられます。ですから、8w7や7や2w1の人や調和タイプの人たちの中にも、食べ始めている人がいると思います。

 さて、タイプ2w1は全体主義的な考え方をするというべきか、「みんな一緒」を好むので、上記の女性はタイプ2w1の可能性があります。また、
「食べ始めてはいけない」だけでなく、その後も「みんなが一緒でないとパーティーに来た意味がない」と言ったので、2w1と判定できます。

 なぜ、
「食べ始めてはいけない」という2w1の人がいるのかと言えば、「いい人、できる人」と強く思われたがっているためでしょう。それを「礼儀」だと考えており、礼儀正しい自分は、優秀なできる人なんです。また、その場にいない「@@ちゃん」のことまで思いやっている自分は、「善い人」なんです。「いい人・できる人である自分」を、この女性はアピールしていると考えられます。

 先に食べてしまうと、後から来た人は、取り残されたと感じるかもと気遣っているのかもしれません。ウイング1があると、公平さを求める気質があるので、一斉に食べ始めるべきだ、という心理が働くとも考えられます。従って、1のウイングが重い人たちによくある傾向ではあります。

 さて、上記に挙げたように、会食時に先に手をつけるのは、不遠慮な振る舞い方だと考えるタイプは結構いると分かったのではないでしょうか。意外かもしれませんが、あなたの行動を問題に感じないタイプのほうが、少数派になってしまいます。

 「会食」というものは、どうやら人間集団にとっては大事な場面のようで、それは日本だけでなく、他の国、たとえば最近知ったのですが、アフリカの砂漠地帯にいる少数民族も、会食での作法は厳しいようです。また、会食前に祈りを捧げる習慣はかなり多い。欧米にも家長が食べ始めないと、他の人は手を付けてはいけないなどもあります。男たち全員が食べ終わらないと、女たちは食べられないところもあります。会食の席の位置や席順なども、厳しく決まっている国や民族など、多すぎて挙げられないほどでしょう。
 
 尤も、エスキモーは会食というものはなく、空腹になると食料庫に行って、各自が勝手に食べ始めるそうで、食事時間も決まっていません。揃って食べるという慣習が無い民族もあるため、人類普遍ではありません。

 そして、日本社会は、どちらかというと会食作法にうるさくないくらいではないでしょうか。しかし、決まりがルーズになっていても、まだ、その名残りがあると考えられます。ですから、ラフな立食パーティでも、開始時は、あなどってはいけないみたいですよ。会食についての作法は、今でも重要であると知っておく必要はあると考えられます。

 ところで、
「全員揃わないと食べ始めてはいけない」と、「パーティー終了までずっと団体行動」をしていることは、別の問題です。

 尤も、2w1は多数派なので、当時団体行動をしていた人たちが、全て2w1だった可能性が無いとは言えません。仮に、そうであったとしましょう。その場合、ここでの質問等をよく読んでいれば分かると思いますが、タイプ2w1は、「みんなに嫌われたくない」「みんなから好かれたい」という欲求があります。

 そうなると、「みんな」から外れる行動を取るのは、「マズイ!」と感じることになるのかもしれません。また、そういうところで「気遣っているつもり」なのかもしれません。また、「仲間意識」というものは行動をともにすることで少しずつ形成されるものと考えることもできます。また、指図したがるきつい女性がそんな発言をすると、なんとなく、そこから外れにくくなり、一緒に行動してしまう人たちがいます。「おかしい」と感じても、困った事態を想定するので、なんとなく従う人もいると思います。 

 なお、どのような趣旨のパーティか知りませんが、夫々に楽しむのがパーティというものではないでしょうか。儀式として最初の乾杯や挨拶だけはしっかりと聞いて、その後は無礼講みたいになって、夫々が楽しむというのが一般的です。
この「みんなが一緒でないとパーティーに来た意味がない」と発言した女性は、指図したがる2w1のようです。「自分は大物」という意識が強いか、またはバラバラになると自分だけ孤立するという不安があるか、パーティの楽しみ方を知らないか、あるいは、みんなの中心にいたいという意識が強いのかもしれません。

 以前の質問への回答として取り上げたのはスポーツチームに関してです。勝つという目的があるために、一丸となって闘う必要があります。会社も仕事を遂行するにおいて、一丸となって取り組むことがあるでしょう。しかし、パーティまでみんなと一緒に行動する必要はないと考えられます。というよりも、パーティに参加していること自体が、「同じ会社の仲間」としての行動なんです。極端には、それさえも参加する必要がない場合もあるのではと考えます。実際、参加していない人がいるのではないでしょうか。

 「ブッフェ形式」ならば、なおさら、気さくに夫々が楽しんでよいというパーティと考えられますからね。みんながぞろぞろと一緒になって行動するなど、主体性のない人たちばかりの集団にさえ見え、羊の群れみたいにも見えます。

 なお、羊のなかには、一匹狼ならぬ「一匹羊」もいると思いますし、群れからチョクチョク外れてしまう、また迷子になる羊もいます。また、群れにはリーダーもいますからね。さらに、飼育場の馬の群れではリーダーが食べ始めない限り、他の馬は食べられないなどもあり、いわば会食の作法があると聞いています。羊の群れについては知りませんが‥。
 

 そもそも人間は群れを成して生き延びて来た動物です。仲間集団が一斉に同じ行動を取ることで安全を確保して来たと考えられます。ですから、深い意味もなく、考えたりするまでもなく、つい同じ行動を取るという本能的な行動パターンは残っていると考えられます。近代になり個人主義的な社会になっても、まだ動物としての本能的な行動様式が続いていると考えられます。人間は、私たち人間が思っているよりも、ずっと「動物」なんではないかと、よく思うのですが…。


 

11 1267   自分の機嫌を自分でとれない人     質問者(ピッピ)  2006/05/28

 以前のQ&Aの中の被害妄想にかかっている人についてを読んで、私の職場にもそういう反応をする人がいます。ほかの人の欠点の話でも、上司に怒られている話でも、すべて自分を絡めてきます。暗くどよんとして、誰も私を理解してくれない、あなたはいいよね状態です。ついうっかり元気だしてなどといおうものなら、元気なんて出るわけない!!と言われてしまい、こちらのほうが落ち込んで気分が悪くなります。どうして自分の機嫌を自分でとれないのでしょうか? 全ての人が自分を観察していると感じるのか私には良く理解できず、彼女と時間を共にするのが苦痛です。暗く話していると思うと、突然声を荒げたり、どういった気持ちで接すればよいのか、教えていただければうれしいです。なぜか気になる私の性格も問題があると思います。(私は気持ちがざわつく時はこのホームページを見たり本を読んだりして気分転換をしています。)
回答者(りゅうとうまりこ)        ピッピさん、はじめまして!     2006/05/31

 たまたま、前の回答では、タイプ4の方の被害妄想について回答しています。しかし、被害妄想というのは、全タイプに可能性があり、タイプ4だけと限りません。誤解されていることがあるようなので、この場を借りて、確認して欲しいと思い書いています。

 次に、
「元気なんて出るわけない!!と言われてしまい」とありますから、この方はタイプ4らしく見えません。どちらかというと攻撃タイプ(8・2・5)らしいエピソードです。

 さて、
「どうして自分の機嫌を自分でとれないのでしょうか?」とありますが、あまり聞いたことのない言い方ですね。こちらの勝手な判断かもしれませんが、「自分を抑えられないのか」「自分で自分の気持ちをなだめられないのか」「自分をコントロールできないのか?」等々ではないかと予想します。

 ところで、人は基本的にみな、自分のことが自分でもどうにもできないことがある、そんな動物です。その方だけでは有りません。あなたも私もみな、自分の機嫌を自分で取れない人間です。たとえば、親に死なれて、悲しくてならない時、大粒の涙がどめどなく流れ、人前なので恥ずかしいと思っても、泣かないではいられない人をみたら、それは、理解できるのではありませんか


 そのような人を見て、
「どうして自分の機嫌を自分でとれないのでしょうか?」と、あなたは告げるのでしょうか? 上記と同様に考えてください。つまり、不平不満が溜まり、自信もなく、不安感も一杯になってくると、それらも自然に、「コップ」から流れ出してしまうのです。

 この「コップ」の中に、10分の5くらい悲しみが溜まっていたら、ホロリと出してしまうか、出すのをやめようと、自分で規制することができると考えられます。10分の8ならば、どうなるのか、それは分かりませんが。こぼれ出るほどでもないのに、涙を流したら、少し作為的に見えるかもしれませんね。そういうことができる人も存在しますが。

 それゆえ、悲しみも怒りも不平不満も、溜まりにたまり溢れるほどになると、「コップ」から流れ出てしまうのです。そんな時、他人からは、コントロールできない人に見られてしまうようです。

 ただし、「コップ」の大きさというものが関係するように思います。小さなコップにならば、瑣末なことであっても、しばしば溢れ出ますからね。しかし、「コップ」が大きくても、たくさんの不幸と不運に出遭ったならば、どんなに大きな「コップ」の持ち主でも、悲しみや不安は溢れ出てしまうのではないでしょうか。「コップが小さい」とは、「器が小さい」という意味になるかもしれません。智慧があり視野が広く、価値観が豊かな人は、人としての器も大きくなると考えられます。

 なお、
「元気出して」という言葉かけは、ちょっと落ち込んでいる人ならば、よいかもしれません。しかし、かなり落ち込んでいる人には使うべき言葉かけではありません。親に死なれてショックとなっている人、号泣している人に、「泣かないで、元気だして」と言っているようなものです。泣いて当たり前、元気が出なくて当然なんですから、言われた本人にとっては違和感があり、腹立たしい気持ちになるのではと予想してください。

 あなたからみて、「そんな些細なことで怒るなど、もう少し自制しなさい」と言いたくなることなのかもしれませんね。しかし、他人にとってそうでも、本人には自制できないほどに辛いことなのかもしれませんからね。

 さて、
「どういった気持ちで接すればよいのか?」とありますが、できるだけ仕事に関することだけを事務的に伝えるだけでよいのではありませんか。あなたの気持ちは決まっているようですからね。もしも、気持ちが決まっていないとしたら、たとえば、思いやりのある人になりたいというお気持ちがあるのならば、暖かい気持ちで静かにずっと見守ってあげたらよいのではありませんか。励ましたり、意見したり、忠告なんぞしないで……。

回答に対する返事               ピッピさんより         2006/06/01

 とても丁寧なお返事をありがとうございます。いつもQ&Aの更新を楽しみにしています。「自分のご機嫌をとる」って私にとっては物事を悪く取らないということかもしれません。相手の気持ちや態度が良くなることにエネルギーを使うのではなく自分の気持ちが良くなるように自分を楽しませてあげたいのです。自分にも水をあげたい。本来の私は自分が納得できればよいのですが、人が自分をどう見ているかもとても気になりました。些細な言動や態度で相手を傷つけた心境になり右往左往して相手の機嫌が直るようにエネルギーを使っていました。自分の感じ方に癖があることをようやく知りました。その被害妄想に見える同僚もきっと感じ方に癖があるのかもしれませんね。自分と似ているから気になっていたのかもしれません。今は感じ方の癖を自覚しただけでも随分楽になりました。沢山の人が私のままでいいと思っていてくれたことも分かりました。

 

12  1456 2w3とは何者なのでしょうか? 質問者(nekonekokoneko)    2007/05/06 

 「世界の中心に自己が存在し,かつ自己が世界と肯定的に結びついている」と認識している2w1が,ときにお節介・出しゃばりになったり,善を背負ってそれを波及させようと意欲しているように見えたり,頑張り屋だったり,といった特徴を示しやすいというのは,非常に理屈として分かりやすいのです。ところが,同じく「世界の中心かつ世界と肯定的に結びついている」2w3となると,ギリギリの場面などで上記の(2w1にしばしば容易に確認できるところの)特徴を示すことがあるとしても,普段はむしろ,良くも悪くも自然体・マイペースで,自分の領域を守り,向上心はあっても上昇指向は薄く,冷血ではないけれどかなり淡々としている感じの人とのことです(誤解があったら,糺して下さい)。ウィングの影響というならば,まだ理解できるのですが,自分は自分といった感じで,しかもさして目立ちたがりでない,という2w3の特徴は,あまりにタイプ3と異なります。「世界の中心に自己が存在し,かつ自己が世界と肯定的に結びついている」と認識しているにもかかわらず,いかにして2w3の上述のような性格が可能となるのでしょうか? 
回答者(りゅうとうまりこ)   nekonekokonekoさん、はじめまして!   2007/05/07

 先にお伝えますが、「2w1にしばしば容易に確認できる」とありますが、そういうことはありません。わかりやすい2w1はいますが、わかりにくい2w1もたくさんいます。ですから、15年仕事にしていてさえもタイプ間違いをしています。

 回答するに難しい質問ですね。どうも理屈として理解したいようですから、理論的なことから説明したほうがよいと考えられます。ただし、とてもおおまかなものです。ここだけでは、とても説明し切れるものではありません。まず、以下のように、わかりやすくまとめています。

   
基本タイプの気質(A)           プラス  ウイングの気質(B)
   正確には、主たるは(A)               正確には、従は(B)

@ タイプ2
(A)                  +     タイプ3(B)        →   2w3
A 「世界の中心にいると自己認識する」  + 「世界とともに在ると自己認識する」   
B 「世界と肯定的に結びついている」    + 「世界と否定的に結びついている」
C 「お母さん気質」               + 「次男気質」

D タイプ2
(A)                  +     タイプ1(B)         →   2w1
E 「世界の中心にいると自己認識する」  + 「世界の淵にいると自己認識する」
F 「世界と肯定的に結びついている」    + 「世界と肯定的に結びついている」
G 「お母さん気質」               + 「長女気質」  

 「性格」という変化するもの、曖昧模糊としたものは、他と比較するとクリアに浮かび上がるものです。ですから、2w1と2w3を比較して説明したいと思います。上記の
AEを見ればわかるように、(A)のところは両者とも同じですが、(B)に違いがあります。

 2w1は、
(B)の「世界の淵‥」という行動パターンを持つタイプです。別名は「防御タイプ714」です。その気質は、怖がりで神経質、短気で性急です。完璧主義があり、几帳面で細かく、向上心も強いが、競争心も強くなります。協調性は少なく、落ち着きにくい傾向があります。このような1の気質が量的に多くなると、タイプ1と間違えることがよくあります。また、2w1で1のウイングの重い人たちは、自分をタイプ4と誤認することもよくあります。

 2w1も、1と同じく「存在の不安」が少しあり、世界の淵にいて不安定ですから、世界に受け入れてもらわねばならないので、「頑張らねばならない」という人になってしまいます。決まりに従がわねばならないとか、社会や人々に認めてもらおうと、実際、実によく頑張っているので、社会で大活躍しているのもこのタイプです。「世界の淵にいる」とは、危機意識が強いということで、この意識が強い人ほど、懸命になりやすく、腰も軽くて敏捷で、こまめによく動きます。

 しかし、2w1の基本は
(A)の「世界の中心‥」ですから、さまざまなことで自己中心的に判断できます。自分はすでに世界に受け入れられているのであり、自分で自分を評価できますから、「うぬぼれが強い」にもなります。しかし、一方(B)では不安になるため、負けないぞと必死なります。また、(A)とは、「自分は大者」ということであり、自分は他人に指図できる人間のようで、優位的な発言をします。つまりはお節介をしたり、出しゃばりという方向になりやすいとわかるでしょう。本人は無自覚なことが多いんですが。

 一方、2w3は
(B)の「世界ととも‥」という行動パターンを持つタイプです。別名「調和タイプ369」です。その気質は、バランスよく協調性があり、常識的です。優柔不断で自己保身が強く、計算高くて要領がよく、融通性があります。このような3の気質が量的に多くなると、タイプ3と間違えることがよくあります。また、タイプ9w8とも似ているところがたくさんあり、タイプ9w1と誤認されることもあります。

 (なお、調和タイプの気質を書き出すことは難しい。攻撃タイプと防御タイプのほうが特徴が著しいので明快に書き出せますが、調和タイプは両者の中間になるので描きにくくなると考えられます)

 2w3も、3と同じく「周囲を気にして八方美人になりやすく、穏やかでのんびり家」ですが、不安感もあります。とりあえず、みなに合わせてしまい、異質な言動をせず疎外されないよう行動します。
(B)「世界とともに‥」とは、周囲から浮き上がることはなく、場の空気が読めます。みんなが頑張っていなければ自分も頑張らず、みながすれば自分もして、目立つお節介を焼くのははばかられ、出しゃばらない、ということになってしまうとわかるでしょう。

 しかし、2w3の基本は
(A)の「世界の中心‥」ですから、さまざまなことで自己中心的に判断できます。優柔不断な気質を少し持ち、2w1より即断はできにくく行動に移すのは遅くなります。しかし、自分はすでに世界に受け入れられているのであり、自分で自分を評価できますから、「うぬぼれが強く」もなります。優位的な発言をしても、周囲の反応もよくみており、それと気づきます。

 また、2w3も
(A)では「自分は大者」ですが、一方で(B)「世界とともに‥」ですから、あまり出しゃばるとみんなから嫌われてしまうと気づき、指図していいのかと時に迷い、面倒になって何もしないか、周囲の人々やTPOに合わせてしまうのです。また、自己主張も強いが、一方(B)でみなに自然に合わせられるので、「抑圧するとか自分を押し殺す」というのでもありません。「まあいいや」となり、自分に甘くなります。

 しかし、2w1のほうは、やらねばならない、礼儀正しくしなければなど様々に縛られており、完璧主義で融通性がなく、しかも自己主張は強いので、そのまま突っ走ってしまい、浮き上がります。挨拶しない人、仕事などキチンとやらない人には腹立しくなり注意してしまうのです。しかし、タイプ1のほうは、腹立しくても、直接注意できない気質です。2w1のほうは周囲に合わせにくい気質ゆえ、「抑圧するとか自分を押し殺す」ようにしなければならない場合が起きてきます。我慢し無理したり努力しなければならないのです。

 ところで、タイプ1もタイプ3も競争心はあり、また、全てのタイプが、他人より上位に行きたいという欲望を持っています。ただ、程度の差あるに過ぎません。タイプ3の競争心とは、つばぜり合いを嫌い、誰もいない分野で楽々勝てることを探すほうです。不得意の分野は捨てます。
 しかし、タイプ1の競争心は、全ての分野で優らねばならないのであり、しかも完璧主義があり、不得意なことも克服しなければならないのです。それゆえ、努力家とよく言っております。

 2w3は、3の気質を少し持つために、競争したがらず、自分の得意分野を探すほうです。のんびりやなところもあり、楽して勝てなければあきらめるほうにいきます。それゆえ、必死に努力することは少なくなります。

 タイプ3のほうは、社会から評価されない限り納得できません。しかし、2w3は
(A)「世界の中心‥」ですから、自分で自分を評価できます。さほど評価されていなくとも、うぬぼれることもできるので、それなりに自分を納得させることができます。つまり、好きなことをしていれば、そこそこに満足感に浸れる、ということになってしまいます。それがマイペースな生き方と他人から見られる所以ではないかと考えられます。本人は無自覚なことが多いようですが。 

 このように延々と続けられそうですが、ここら辺りで止めて、次に進みますが、簡単な説明になります。上記の
BFを見ればわかるように、2w1の(A)(B)も、「人の性は善である」という価値観を持っているような行動パターンを取る気質の人たちです。

 (注・同じタイプ2でも、個々では性善説を唱える人と、そうは考えない人がいますから、「気質」とは「考え方」ではなく、そのような価値観を持っているような行動パターンを持つ人であると述べています。ここがわかりにくく詳細には説明できていないものです)

 2w1と1w2は「肯定タイプの中の肯定タイプ」です。しかも、2w1は「これはよいことである」と即断しやすい気質になり、結果として、一人突っ走るなど押し通せる強引さを持つことになります。
「善を背負う」と言えるのかもしれません。しかし、1w2は即断できず行動に移しにくく、強引になれるほうではありません。そこが攻撃タイプと防御タイプの違いです。

 2w3の
(A)は2w1と同じ気質ですが、2w3の(B)は「世界と否定的‥」ですから、性悪説的な行動パターンをたまにとります。「それはよいことなのか?」と疑問に感じるほうです。しかし、(A)が主たるものですから、善的な行為をする方向に行きがちで、「待てよ、それはよいことなのかわからない・自分がしていいのか皆に尋ねたほうがよいのか・しかし、ちょっとやってみるか」となり、「様子をみてからにしよう」ともなります。それで、うじうじとなり行動が遅くなると考えられます。

 しかし、タイプ3であれば、「自分が出しゃばるような事柄ではない、そんなことをしても無駄になる」になりがちです。否定的な見方に支配されがちです。タイプ2は、3のウイングが重くなるほど、こちらになり、3のウイングが軽ければ、よいことはやろうになりやすい。

 上記の
CGでは、2w1は「お母さん(A)+長女(B)」ですから、いわば「お母さん」と「小さいお母さん」がドッキングしているようなものです。両者ともに、人の世話をする役割を持っていますから、他人への干渉が強くなり、さまざまなことに口を挟みたくなります。

 しかし、2w3は「お母さん
(A)+次男(B)」ですから、次男は自分のことで手一杯、人生を楽しみたがり、他人のことは自分とは無関係なことです。それゆえ、その気質を少し持っている2w3はお節介になりにくくなります。しかし、他人から重大な相談をかけられたり、かなり困っている人から頼まれると否とは言えないのは、「お母さん気質(A)」が主たるものゆえ、そうさせています。

 一方、タイプ3のほうは小さな相談ならば親切に応対しますが、重大な相談ならば荷が重い。それは子どもっぽい気質(次男気質=少年)ゆえです。自分にできるものがあるとは思えないのです。深刻なことならば、人を助けるなど一体どうしたらよいのかと、優柔不断ゆえ判断できないままになります。否とも言えず、立ちつくすことも出てきます。 

 なお、タイプ1とタイプ3は不安感が強いのですから、そこから最も遠いのは、2w2です。最も不安感が少ないタイプになり、大胆で鷹揚、きさくで屈託のないお母さんということになります。タイプ2の気質のみで、タイプ1とタイプ3の気質が混じっていないのですから、複雑ではなく率直で単純でストレートという気質になります。 
 タイプ1とタイプ3が競争心が強く、そこから最も遠いのも、2w2ですから、競争心が少なく、安定している気質と言えるかもしれません。

 まだまだ続けられそうですが、これ以上に書き出すなど大変な作業です。(ふゥー (^_^; )読むほうも、うんざりするのではないかと思うので、ここでやめたいと思います。何者なのか少しは伝わったでしょうか? 

 
回答に対する返事        nekonekokonekoさんより    2007/05/08

 さっそくの,丁寧なご回答,ありがとうございます.初めての質問でしたが,こんなに早くご回答いただけるとは,思いもよりませんでした.2w1の「お節介」の起動力(あるいは「ねばならない」因子)たるw1がない一方で,調和タイプの因子w3を持つため,(日常レヴェルでは)「ま,いいか」になりやすい,ということですね.満足しやすく,対人関係も難が少なそうで,全般に生き方が器用になりやすく見えます.そんな自然体の2w3が,ちょっと(かなり?)羨まく思えます(周りとあわせても,自分を殺している感じにはならない,というのがすごい).世界チャンピオンにはなりにくいタイプという以外に,難点が見当たりませんね(私から見て)..タイプ1とタイプ3との,競争観の違いからの説明は,おもしろかったです.加えて,2w3は,タイプ3が秘める切迫感に欠けるため,(外面的にも内面的にも)自然体でいられるという説明は,新鮮でした(誤読?).それでは失礼いたします.重ねて,ご回答,ありがとうございました
再回答(りゅうとう)         nekonekokonekoさんへ     2007/05/08

 自分に無理をしているのでなく、自然体に見え、
「自分を殺している感じにはならない」というイメージがあるのは、2w3だけでなく、5w6・8w9にもあります。また、9w8もよく似ていると言えるでしょう。また、「切迫感に欠ける」という言い方もあるかもしれません。悪く言えば、怠惰になりやすくアバウトでいい加減、多くのことがどうでもいいことになりがちです。かなり面倒臭がりやというのも、この4つのタイプの共通項かもしれません。

 そして、どのタイプも欠点がありますから、羨ましがるほどのことではないと思います。また、これらのタイプも立場や境遇というものがあり、個々人でみたら大変な状況にいて、マイペースに生きられない人たちが一杯にいます。このタイプだけ幸運でいられるはずもありません。

 

13No1250   優等生気質の人の心理を知りたい      質問者(さかな)   2006/05/12

 だいぶ以前のQ&Aのご回答の一部について質問をさせてください。NO.1173で、『悪口を言うとか悪態をつくことは、どのタイプにもあることで、それだけであれば、タイプを絞れるような情報ではありません。しかし、悪態を言って、「なんだか落ち着かなくなった」ようですから、優等生気質が少しあるのかもしれません。しかしながら、本物の優等生気質のあるタイプ(7・1・4)にはあまり考えられないエピソードです。』と書かれています。なぜ、本物の優等生気質のあるタイプには、悪口を言った後に、落ち着かなくなることが、あまり考えられないのでしょうか。よろしくお願いいたします。
 
回答者(りゅうとうまりこ)        さかなさん、こんにちは!    2006/05/13

 優等生気質のあるタイプ(7・1・4)は、超真面目な気質です。たとえば、母親にかなり手ひどく叱責されて腹が立ってしまったならば、人に拠っては、また心の状態に拠っては、悪態をつき悪口も言うかもしれません。「チクショウ、クソババア!」だとか、「馬に蹴られて死ね!」などと言って、壁を叩き壊したり、足でドアを蹴って閉めるなどをするかもしれません。

 しかし、本当に母親に死んで欲しいのではないはずです。腹立ちまぎれに、つい悪態をつくことは、このタイプのみならず、どのタイプでも有り得ることです。しかし、「あんな酷いことを言ってしまい悪かった」と強く後悔するとか、反省してしまうほうです。後悔や反省が深いというべきか、
「なんだか落ち着かなくなった」という程度には成り難いのではないでしょうか。

 
以前の「回答への返事」でも、優等生気質の人が、「ひどいことを書いてしまったものだと反省しました」とあります。攻撃タイプであれば、さほど気にならないことでも、「ひどいことをした」と後悔しきりになりやすいからです。優等生気質(防御タイプ)の人たちが、よく後悔したり反省するというのではありませんが、とかく反応が大きいという傾向はあります。つまり、一喜一憂ではなく、十喜十憂になるためです。「なんだか落ち着かなくなった」という表現では、あまりピッタリと来ないことが多そうだと、予想するだけで皆無ではないと思っていますが。

 
回答に対する返事             さかなさんより     2006/05/14

 ご回答をありがとうございました。「なんだか」という言葉を、意識しないで読んでいたため、優等生気質の人たちが、悪態をついた後に、落ち着かなくなる反応さえしないのは、なぜだろうと思ってしまった次第です。私がこのような場合には、「なんだか落ち着かない」程度の反省しかしないため、「ひどいことをした」などという後悔しきりの反応を予想できなかったことが分かりました。質問をしてみてよかったです。ありがとうございました。

 

14   1244    タイプ7について知りたい          質問者(もぐら)       2006/04/28

 こんにちは。あれ以来、タイプ7について貴サイト内で調べておりました。すると、「エニアグラム上級者理論」コーナーの、「タイプ2とタイプ7の見分け方」 というテキストの第四章「タイプ2は人を信じやすく、タイプ7は人を信じにくい」以下に、「タイプ7に とっては他人は他人、・・・ 介入もしないが・・・、従って自分もそうであるように、他人も自分のことだけが大事で、最後まで面倒を見る気はないだろうと予想します」と書いておられます。一方、「タイプ7は防御タイプで、依存的なところがある」ともあります。自分の面倒など最後までは見ない、と予想している他人にたいして、なぜ依存的になってしまうのでしょうか。他人は冷たいと分かっているならば、最初から依存せず、何もかも自分でやろうとするのが普通ではないか、と思いました。この点について、ご解説をお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)       もぐらさん、こんにちは!    2006/04/30

 大抵の人は、自分に関してはとくに客観的に観ることができにくいようです。タイプ2w1は勝気に見える人がいますが、2w1自身は自分を弱虫だとか、人見知りするなどと思っていたりします。それと同じで、子どもタイプ(1・7・6・3・4)は、自身に依存的なところがあると分かるのは難しいようです。「私は負けず嫌いできついところがある」と語ってくれたタイプ4の女性と出会ったこともあります。

 さて、「世界と否定的に結びついているタイプ(8・3・7)」は、人を信じにくく、他人であれば、敵かライパルですから負けられないと意欲的になりやすい人たちです。この中では、タイプ8のみが依存的ではありませんが、タイプ7と3は子どもタイプで、両親に依存するのは必然的です。両親が亡くなったらとか、一人ぼっちになったら、見捨てられたらどうしょうなどという想像をしやすいようです。たとえば、スピルバーグ監督(こちらからはタイプ7w8らしくみえる)の映画作品「A・I.」は、母親に、理不尽にも捨てられてしまう男児が登場します。そういう恐い想像をしやすいと考えられます。
 
 この3つのタイプにとっては、お金さえあれば暮していけるかもしれませんから、お金を意識することが多い人たちです。金銭欲は強く、親の収入や貯蓄額や財産なども、よく把握しているほうです。(尤も、他のタイプでも守銭奴と言える人はいます) 成人して結婚すれば、女性の7w6は、夫に依存しやすいのですが、経済的な意味合いのほうが強くて、表面的に従順そうにしていますが、口ほどではありません。実は男性よりも女性を追い求める気質ですからね。

 娘がいれば、成長するごとに娘に傾斜する傾向があります。息子であれば、その嫁のほうにばかり目を向けてしまうかもしれません。娘と良い関係が築けて、女友だちにも囲まれて、経済的にも安定すれば、不安感は減ります。悪い想像もしなくなり、落ち着きと安らぎを得られるでしょう。あなたの母上の行動パターンがそうなる所以が、あなたには分かりませんか。

 男性の7w6は、経済的に自立すれば、その面では依存的ではありませんが、第一は母親で、次は妻が絶対的に必要で、淋しがり屋ですから、一人では生きて行かれないという様子を示します。なんとか一人は確保できるようにしますが、その人物が自分を見捨てるかもしれないと不安が頭をもたげます。しかし、配偶者と良い関係を築いて、信頼に足る人であると分かれば、安定して落ち着きも出てくるのではないでしょうか。

 もしも、孤独になりそうであれば、大急ぎで配偶者を探すなど、手を打つのが早い人たちです。離婚して間もないのに、すぐに再婚してしまうのは、子どもタイプに多いんですが、それは淋しくて一人でいられないからです。しかし、いろいろと苦心しても、一人ぼっちになってしまうことがあるでしょう。酒を飲んで騒いでしまうか、仕事に専念するか、博打をしたり風俗に行くなど、それぞれに苦しさや淋しさを紛らす方法を見つけ出すのではないでしょうか。

 ところで、あなた自身、自分の短所を知っていると思いますが、その短所を無くしたいと思っていても、無くすことができないこと、分かっているのではありませんか。意地っ張りで、短気なところもあると思いますが、
「人間関係がうまく行かないとわかったら、最初から素直になって、意地を張らない、怒らないようにするのが普通ではないか」などと、他の人から言われたら、どのように思うのでしょうか。以下には「相手の心の声を聞いてみよう」というタイトルの文を公表しています。一度お読みください。
       
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-1~/15-23.htm

 どのタイプも容易ならざるものがあり、そのタイプらしい苦しみ方をしています。「性格とは、自己防衛戦略」ですから、それぞれのタイプがその戦略でも充分に生きて行けるようにできていると考えられます。しかし、完全無欠の完璧な戦略は無いようです。どこか不備があり弱点を持っています。タイプ2も7も例外ではありません。

 人を信用しにくいタイプは、人から騙されるとか、裏切られることは少ないかもしれませんが、人を信用できにくいために、友人ができにくく、人と協力関係を作りにくいようです。従って、家族主義的になりがちです。人を信用しやすいタイプは、人から騙されやすく、裏切られることも起きるかもしれません。しかし、人を信用しやすいために友人ができやすく、人と協力関係を作りやすいと考えられます。どちらも一長一短があるということです。

 もしも、あなた自身、一人では一時も過ごせないとしたら、誰も信用できないとしたら、寂寥感で一杯になったならば、どう対処していくのでしょうか。よくよく考えてみれば分かるのではありませんか。

 ところで、ごく最近、昔の映画を観たところです。「酒とバラの日々」というタイトルです。タイプ4同士の夫婦が淋しさに耐えかねて(配偶者が居てさえも…)、アル中になってしまうというものです。「立ち直らねば」と主人公は、アル中を克服するのですが、妻のアル中を直すために、支えることもなく、寂しい顔つきのままで、THE ENDになりました。救いのない映画でしたが、寂しい人たちが、それでも、この世の中では一杯生きています。タイプ2の中にも、そんな人は一杯にいます。依存的になりにくくても、なりやすくとも、孤独で生きることは、どのタイプにとっても辛いことです。

 

15 1245     2w1の価値観について知りたい     質問者(あけみ)    2006/04/30


 
こんにちは。だいぶ前、漫画作品について、質問をさせていただき、タイプ2w1には全体主義的な傾向が顕著に見られると回答を頂きました。2w1と1w2には「世界は肯定的」という価値観があるので、それによって、「みんなが協力しあうのは当然」と考える、というのは納得できました。それで疑問に思ったのですが、「自分がよいと思うものは他人にとっても魅力的なはずだ」とか「自分の価値観は当然みんなが持っている価値観だ」と思っているのでしょうか? 

回答者(りゅうとうまりこ)     あけみさん、お久しぶりです!    2006/05/01

 2w1と1w2は世界中で何千万〜何億人くらいになるのか。それは分からないことですが、これだけの数がいれば、みな同じであるなど有り得ないと分かるのではありませんか?
「みんなが協力しあうのは当然」となりやすいのですが、みながみな同じではありません。いろいろな体験、環境などから、同じタイプでも違うことを知ってください。

 少し前のことですが、ラジオを聞いていたら、女性アナウンサーがトリノにいる日本人と電話で対話していました。
「オリンピックの中継を観るために、日本国中の人たちがみ〜んな夢中で、寝不足で目を真っ赤にしていますよ」 すると、トリノ在住の日本人は、「こちらではオリンピックはあまり話題になっていません」と返事すると、「信じられない」みたいなことを返していました。

 私自身も、「そんなはずはない」、「オリンピックにまるで興味の無い人もいるのに」と思いつつ聞いてましたが。そのアナウンサーがタイプ2w1であることは以前から分かっていましたから、「やっぱりなあ」とは思いました。そういう発言をする人は、日本人を一括りにして見ているのかもしれません。しかし、そうは思っていないが、報道人としては熱気溢れるコメントをしたほうが良いと思って、本人はしらけているが、そのように語ったのかもしれません。

 さて、同じ2w1でも、自己中心的な人とそうでない人がいます。あなたの質問にあるような考え方をする人がいたら、ジコチュー性がよく見えるので、タイプとしての特長が顕著に見えるというに過ぎません。それだけのことです。そうではない方もいるのではないでしょうか。

 

 

16 1239 タイプ2の母親は娘を可愛がりますか?  質問者(もぐら)   2006/04/22

 こんにちは。早速ですが、「タイプ2の母親の、娘にたいする接し方」を知りたいです。タイプ2の母親は、「息子を可愛がるほう」であり、なおかつ「子供一般に意識が向く」のですよね。だから「男性に意識が向くタイプ」であっても、娘に全く関心を持たないということはなく、少しは可愛がるのではないか?と予想するんですが。実際のところはどうなんでしょう。教えて下さい。

回答者(りゅうとうまりこ)      もぐらさん、こんにちは!      2006/04/25

 タイプ2の母親は、子どもに意識を向けていますが、娘と息子を持てば、比較できるためか息子のほうをより意識することは分かっています。娘だけしかいないのならば、比較のしようがありません。

 そして、「意識が向けている」という言葉を採用しているのは、それなりの理由があります。なぜならば、子どもを可愛いと思う母親もいれば、子どもを負担に感じる母親もいます。また、タイプ2は、息子をかわいがる率は高いと見ていますが、統計的な調査をしていないので、立証できているものではありません。身近な調査ならば、圧倒的に息子のほうを可愛く思う母親ばかりなのですが……。

 およそ、5点に別けて考えてみます。
@「タイプ2の母親」と「その娘」との関係ですから、母親自身が持つ問題が、母娘関係に影響します。すなわち、夫との関係が悪い、病気がちである、うつ病に罹っている、仕事に打ち込んでいる、専業主婦でヒマがある、家計が苦しい、夫が酒乱、夫が浮気、実家との関係で悩む、エトセトラ、エトセトラ……、とても書き上げることができるものではありません。つまり、夫々の事情がありますからね。

A次に、娘とはいっても、いろいろな娘がいます。病気がちの娘ならば、心配はひとしおになるでしょうが、健康であればあまり気にならないのかもしれません。病気がちでも、なにが気に障るのか分かりませんが、娘を嫌う母親もいます。娘がいろいろな騒動を起すので、取り扱いにやっかいなので困っているだけなのかもしれません。成績優秀で自慢の娘であれば可愛いのかもしれません。可愛いというよりも、娘を生き甲斐にしている母親もいるかもしれません。こちらも書き出せば、延々と書くことができそうです。

Bタイプ2の母親の精神状態が良いのか悪いのか、それによって娘の精神状態も影響を受けます。@とも関連することですが。たとえば、母親が酒乱なので、娘も母親に反抗的になり、母親も娘を可愛がれなくなったりします。相互関係で、いつのまにか辛い母娘関係ができたりします。それらの相互関係で息子よりも、娘のほうを可愛がる母親もいるはずです。

C娘のタイプによっても、違いが出てきます。たとえば、母親を慕いやすいのは、タイプ7の娘ですが、慕われるので、自分を慕って来ない息子より可愛いと感じるのです。しかし、タイプ7の娘に手が掛かり過ぎて、また、まとわりつくので嫌うという母親も出てきます。同じタイプ2の娘のほうがよく理解できて可愛く感じる母親がいますが、タイプ2の娘は生意気なので可愛く感じないという母親もいます。このような話も取り上げるならば、枚挙に暇が無いくらいです。 

D母親のそれまでの体験なども関係します。ある母親は息子を亡くした後で、娘を得たので、大変に可愛がったようです。ある母親は手のかかる不良息子がいるので、娘のことはすっかりと忘れていて、ある時、それに気づいて反省したりします。障害者の息子を持ったために、娘を介助に使い頼りにするだけで、かわいがる対象にならないのです。40過ぎてやっと得た娘なので、メロメロになる母親もいました。10代で産んだためか、あまり娘をかわいいと感じなかった、という母親もいます。

 上記の5つがさまざまに錯綜しており、相互に関係するのですから、この組み合わせが幾つになるのかと考えてみれば問題が分かるでしょう。天文学的な数字になり、つまり、一人一人それぞれに物語があるために、母親の気持ちもそれぞれに違うのです。何百万人、何千万人のタイプ2の母親がいます。それぞれに違わねばおかしいのであり、それゆえ、「タイプ2は、子どもに意識が向けられている」となりました。そういう言葉でしか括れないほどに、多様な実態があります。しかるに、あるエニアグラム研究者は、「タイプ2の親との定位は、愛憎半ば」などと公表しています。

 このように、いろいろなんですから書き切れないので、ありきたりな説明をすることがあります。差し障りのない紹介の仕方をするのです。そうしなければ、多くの人たちに伝えられないためであり、当会の理論を広めることができないためです。

 さて、あなた自身は、簡単な質問だと思っていたのではないかと思います。これをじっくりと説明しようとするならば、一冊の本にできるでしょう。否、それでも足りないように思われます。

 

17  1217   「不思議ちゃん」について        質問者(美月)    2006/03/28

 先日は大変丁寧で詳しい解説をいただきありがとうございました。ウイングの軽重は色のグラデーションのようにはっきりと線引き出来るものではないのですね。あらためて、エニアグラムの奥深さに触れた思いです。また、疑問なのですが、不思議ちゃんのウイングが重いという点です。ふんわり、ホワーンとしているので2W3かと思っていました。また、ほとんど1に近いとされる人がいましたが、その人を、鷹揚で自然体のように感じられるのですが、それは私がほんの表面的にしか見てないからでしょうか。その二点についてよろしくお願いします。

回答者(りゅうとうまりこ)     美月さん、こんにちは!    2006/03/29

 タイプ2w3で「ふんわり、ホワーン」というイメージの方はあまり見たことはないのですが、そういう方もいるのかもしれません。また、2w1で1が重く境界に近い人たちがみな「不思議ちゃん」にはなりません。

 「ウイング1が重く1の境界に近い人たち」のなかには、理知的・おバカふう・騒々しい・明るく元気ハツラツ・番長ふう・おとなしい・落ち着いた大人を感じさせる・令嬢ふう・低俗ふう・おばちゃん的・肝っ玉かあさん・下品ふう・上品ふう・屈折している・色っぽい・子どもっぽい・あっけらかん・ネチネチ・超わがまま・苦労人ふう・ハチヤメチャ・怠け者・荒っぽくて威勢よい・お局さんふう・可愛い・男っぽくあっさり・ブリっ子・いじわるふう・ずるい・おっとりふう等々、書き切れないくらいにあります。

 どのタイプも、どのウイングもそれぞれに書き出せないほど多様であり、それが個性というものです。同じウイングであっても、それくらいに違いが無ければ、地球上に何千万人もの同じタイプの人がいるのですからね。ただ、行動パターンは大変に似ているために、タイプ判定が可能になるのだと考えてください。

 また、「不思議ちゃん」という言い方をする人もいますが、「良い子ぶりっ子」だと言う方もいます。私から見ても、そのように呼ばれている女性たちに対して、「不思議ちゃん」とは、どこかそぐわないように感じており、別の表現のほうが良いように思っています。このように、人は感じ方がそれぞれに違うのですから、あなたが、その人を見て、「鷹揚で自然体」と感じられてもよいのでは。それを「間違っている」とは言えません。どのように感じようと、それはそれでよいのではありませんか。

 なお、「ぶりっ子という性格」というタイトルで公表している一文が有ります。これと関連するので良かったら、お読みください。
           
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-1~/15-28.htm

 ただし、そのような曖昧なものなので、「タイプ判定には使えない」というに過ぎません。性格を記述すると、そこからそれぞれが勝手にイメージを膨らましてしまうようです。
 
 
回答に対する返事           美月さんより           2006/03/31

 丁寧な回答ありがとうございました。「行動パターン」の共通点、相違点で見るのですね。だから、判定依頼のときに性格を表す言葉を並べるのではなく、事実をそのまま書き出すことが大切なのだとわかりました。それから、1216の「うどんちゃん」の文章がおもしろく感じます。自分には真似の出来ないリズムがあります。また、妹が「めどん」というのもナイスです。私ならせいぜい「おソバ」くらいしかでてきません。このように文章やネーミングからも、ある程度タイプが絞れるのでしょうか。また質問になってしまいました。よろしくお願いします。
再回答(りゅうとう)           美月さんへ!       2006/04/02

 どんなに些細なことでも、全てのことが気質(性格タイプ)を表わしています。文章全体の雰囲気やリズム、ネーミングだけではありません。どんなところからも、気質というものが推し量れます。それを読み取る能力は訓練しないと分からないものかもしれません。以下のところに、それに関しての文を公表しています。一度お読みください。
    http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-1~/15-3.htm

 

18 o1235   タイプ4w5の女性歌手の心理      質問者(もぐら)  2006/04/18

 もうずいぶん前の話になりますが、タイプ4w5とされている女性歌手が、ラジオに出演されていました。私はそのラジオを実際に聴いていたわけではありませんが、彼女は、その場に同席していた、貴サイトではタイプ2w1とされている男性タレントに向かって、「顔にフジツボ虫がいそうで気持ち悪い」と発言されたそうなのです。タイプ4w5が直球タイプとは聞いておりますが、同時に、平和主義者のハト派人間であるとも聞いております。一体なぜわざわざ敵を作るような発言をしたのでしょう。4w5は、「言いたいことを言う」と、「平和主義」を二択にかけた場合、「言いたいことを言う」を選ぶ方たちなのでしょうか。本人にとっては、このような「二択」という問題ではないのかも知れませんが、私にはこの解釈しかできません。どういった心理がはたらいていたのでしょうか?お教えください。
回答者(りゅうとうまりこ)          もぐらさん、こんばんは!     2006/04/21

 あなた自身が
「実際に聞いていたわけではありません」と書いてあります。「また聞き」のようですから、そのような場合は、真偽のほどを確かめられないので回答できません。また、あなた自身が聞いたとしても、聞き間違いというものがあるかもしれません。このように回答すると、言い逃れているように見られるかもしれませんね。しかし、そういうお話は実は一杯にあります。

 なぜならば、私自身も、言ってもいないことなのに、どこでどう曲がってしまうのか、まるで違うことを「(私から)言われた」と、かなり後になって告げられた体験をしています。しかも、なかなかにたくさんにあります。口で言ったことなので、活字になっていませんから、証拠にもならず、証明することもできません。相手は「言った」と言い、自分は「言わなかった」など、相互に食い違うという体験ならば、どなたもよくしていることではないでしょうか。

 ここで書いている文章についても有ります。なぜならば、一部分だけをカットして取り出して、「あんなことを書いていた」という訳です。それゆえ、「それはどこに書いてあったのか教えてください」と訊ねます。教えて頂いて、そこを読んでみたら、全体の趣旨が相手方に通じていなくて、一部の言葉だけを取り上げていたと判明したことがあります。

 ラジオ番組で、
4w5とされている女性歌手が
「顔にフジツボ虫がいそうで気持ち悪い」と男性タレントに向かって言ったのが事実だとしても、それは全体のお話しの流れから見た場合、悪口でもなんでもなかったということもあるかもしれません。「小耳に挟んだことだけが記憶に残った」とも考えられ、早トチリというものもよくあるからです。それぞれの人たちが、自分流に捉えてしまい、いつのまにか変容というか変質してしまうなどはよくあることです。「伝言ゲーム」のようなものです。 

 ちなみに、
「タイプ4w5が直球タイプとは聞いておりますが」とありますが、それも読み間違えだと思いますよ。直球タイプは4w4辺りにいる方で、w5が軽い人は直球型ですが、w5が重くなればなるほどに変化球的になります。なお、1w1・2w2・3w3・4w4・5w5…… という位置近辺にいる人たちを直球タイプと言います。また、正確には「4w4辺り」であり、「4w4」では有りません。

 人は「言い間違い」「聞き間違い」というものをよくします。極端には、テープレコーダーをオンにしない限りお話したくないと思う人と出遭ったこともあります。家族のケンカでも、そういう類のことがたくさんにあるのではないでしょうか。つい最近のことですが、家族のタイプ判定を依頼されて、タイプ4と判定しており、口で伝えていましたが、一年後に「私はタイプ9だと聞いた」と告げられて絶句しました。

 それでも、私自身が実際にも間違えることがあります。絶対に誤謬なく完璧な回答をしているという自信はありません。力一杯に心をこめているつもりですが……。もしも、そういうものを皆さんが求めているならば、このQ&A室は閉じなくてはなりません。私自身は間違えていたと分かった場合は、素直に「間違えていました。訂正します。申し訳ない」と謝ることができるように心掛けています。

 生身の人間である以上、間違い、ミスというものは付き物です。「間違うことがいけないのではなく、間違えたと判明した場合に、間違いだと認められないことが、人間としてしてはいけないこと」という考え方をしています。

 
常識的にみても、ラジオ番組という公開上の場において、相手出演者の顔について、
「気持ち悪い」などと言う方がいるなど信じられません。裏で悪口を言うのならば有り得ますが、わざわざ自分の評判を落とすようなことを言うなど考えられないことです。

 さて、有名人の語っていたということ、そして週刊誌やネット上で流されている無責任なニュースは、当会では取り上げないようにしています。真面目な著書とか、活字になっていると、確かな事実だと思い込む方が少なくありません。しかし、それも書き手の主観が入っており、書き手が物事をそのように解釈しているだけで、事実であるとは限りません。講座でも、芸能人の噂話みたいなこと、芸能レポーターが言ったことなどを取り上げて質問されることもよくありますが、それらはみな却下しています。

 とくに、悪い噂や評判が流されている場合、慎重に取り扱い、記事の内容をそのまま事実だとは思わない、人の言うことを鵜呑みにしないようにします。ご近所や学校や職場などでも、知人たちのいろいろな悪い風評や噂が流れてきますが、そういう話は「一切、受け付けない」というのが私のスタンスです。
 あなたの家族や友人たちが言ったことで、「分からない」と思うことがあったら、それをご質問ください。

回答に対する返事            もぐらさんより         2006/04/22

 噂を鵜呑みにしてしまうのは、確かに愚かしいことでした。自分がよくない風評を立てられて、周りの人がそれをそのまま信じてあれこれ噂しあっていたら、どんなにいやな気がするだろう、と思いました。りゅうとうさんの「相手にしない」というスタンスを尊敬します。幸い、今現在私のまわりにいる人々は、他人の悪口や噂を好まない人たちなので、みんなの存在を大切にしていかなくては!と思わされました。

 

19No1179   口ばっかりで実行が伴わない人?     質問者( )  2006/02/01

 日頃から大げさに「いつもあなたがどうしているかと考えている」「あなたに何かあったら食事も喉を通らない」・「悩みがあったら何でも行ってくれれば、できる限りのことはする」等と、大袈裟に言う人に限って、実際に何か事が起こったときには冷淡だったり、関係ないという態度だったりするのはどういうことでしょうか。実際に心配したり力になってくれるのは、普段はあまり上記のようなことを言わない人が多いように思います。このような事に遭遇するたびに、実際には助ける気がなかったり、心配していないのであれば調子のいいことを言わなければいいのに、一体何を考えているのだろうと不思議に思います。

回答者(りゅうとうまりこ)        吉さん、ここでははじめまして!  2006/02/05 

 上記のような大げさだと取られる言葉使いをする人はいますが、それは親子関係なのか、恋人関係なのかわかりません。兄弟とか友人関係では無いように思われますが、どの関係を指しているのか、それによって違うように思います。

 とりあえず、親子関係でのやりとりを考えてみましょう。どちらかというと、母親が子どもを心配して口にするようなセリフのように見えます。
「あなたに何かあったら食事も喉を通らない」のほうで、父親ならば、「悩みがあったら何でも行ってくれれば、できる限りのことはする」と言うのかもしれません。親子関係で常日頃に、そのようなことをしばしば語るタイプがあることはわかっています。
 
 「何故そのようによく言うのか」と言えば、心配性でいろいろな不安を思いつくからではないでしょうか。また、その親にとって、その子の存在は大きいため、いつも頭の中心にあり、忘れにくいためだと考えられます。そして、「できる限りのことをしたい」と、本当に思っているのではないかと思います。親子の絆を深めたいという願いのようなものが込められており、それは親子関係がいつでも壊れてしまうという不安を持っているためではと考えられるところです。……@

 上記とは少し違う人もいます。心配性でいろいろな不安を思いつきますが、その親にとって、子の存在は小さく、頭の片隅には在っても、つい忘れてしまうのです。そんな親でも、子に何か起これば「できる限りのことをする」つもりだと思います。しかし、子どもには何も言わないのではないでしょうか。親子の絆について、あまり考えたことが無い可能性もあります。……A 

 上記2つとはまるで違う親がいます。そのようなことを日頃言わないのは、心配性ではなく、不安なこともあまり思いつかないからではないでしょうか。その親にとって、その子の存在は大きく、「子どものためなら〜」と真実思っているのかもしれません。子の存在は大きいので、いつも気にかけているが、口うるさく干渉しやすくなるだろうと予想できるでしょう。親子の絆は築かれていると思い込みやすく、親子関係が壊れにくいとは予想していない可能性もあります……B
 
 4つ目として、心配性ではなく、不安なことを思いつかない人がいます。子の存在は小さく、忘れがちである親がいます。このような親ならば、そのようなことを口にしていないと考えられます。子どもから何か求められたら、それなりにやってくれる可能性もありますが、求められなければ何もしないかもしれません。親子の絆について、あまり考えたことがない可能性もあります。……C

 @親は不安で心配性  →  心配を口にする → 子の存在が大きい→ 助けてくれる親?
 A親は不安で心配性    → 心配を口にしない → 子の存在が小さい→    同上
 B親はそれほど心配しない→ 心配を口にする  → 子の存在は大きい→    同上
 C親はそれほど心配しない→ 心配を口にしない → 子の存在は小さい→    同上

 あなたはニ分割しているようですが、上記のように四分割が考えられます。なお、実際にはこの4分割では足りず、9分割にもならず、類型化できるものではありません。なぜならば、親自身を取り巻く環境と精神状態などが関係するからです。上に「助けてくれる親?」と書いてありますが、@からCまでのどの親が、実際に助けたり支えるのか、それは分からないためです。

 さて、
実際に心配したり力になってくれるのは、普段はあまり上記のようなことを言わない人が多いように思います」とあります。それが本当のことならば、AとCが該当しそうです。しかし、本当にそうなのでしょうか? それほど困難なことでなければ、普通の精神状態にいる親ならばできそうです。しかし、後退している親ならば、そうはなりません。Aの親は、配偶者や自分のことだけで精一杯になるのかもしれません。不安感が強いと、うまく子どもを支えられなくなる恐れはあるでしょう。冷淡になり、逃げ出すこともあるのではないでしょうか。しかし、余裕があり自信を付けたならば、適切な手助けをする可能性もあります。

 Cの親でも、Aの親のようになる場合があります。配偶者や自分のことだけで精一杯とか、仕事のことだけで手一杯で余裕が無いのです。子どもが苦しんでいても、察知しないだけでなく、求められても賢くないので適切な手助けができない親がいます。もともと不安感が少ないので、手助けくらいすぐに実行に移せるかもしれません。しかし、適切なものになるのか、それは親自身の能力とも関係するものではないでしょうか。

 Bの親でも、@やAの親のようになる場合があります。子どもの存在は大きく大切に思っていても、ケンカばかりしている親子関係ならば、手助けしない可能性もあります。子どもが自分の思い通りにならないので、意地になってしまうのです。日頃から子どもに対しての期待が大きく、躾たがり、さまざまなことで介入してくる恐れがあります。子のほうでは、その支配欲には耐えられなくなるかもしれません。しかし、この親が余裕があり自信をつけているならば、心配していても、それをあまり口にせず、必要な時に必要なだけ援助してくれる、真に親らしい親になるのかもしれません。

 なお、そのような理想の親は存在しますが、少数ではないでしょうか。また、その親が病気がちであれば、能力はあっても、実際の役に立つのでしょうか。状況によって違ってきますからね。

 さて、@の親ですが、「できる限りのことをする」と口で言いながら、現実になると逃げ出すとしたら、自信がなく余裕もない、社会的な体験もなく力量も備わっていないのではないでしょうか。
 「
心配していないのであれば調子のいいことを言わなければいいのに、一体何を考えているのだろうと不思議に思います」とあります。次のようなことを考えているのではないでしょうか。「子どもが死んだら自分はどうなるのだろう・何か恐いことが起きるかも・自分は一人ぼっちになるかもしれない等々」でしょう。そうなっては恐いので、事前にいろいろな心配事を子どもに対して、つい口にしてしまうのです。

 親になったからといって、急に賢くなったり、能力がつくものではありません。親に期待する人は多いのですが、それは基本的に間違いです。また、あなた自身が、誰かに期待された場合、それに答えられる人間になっているのでしょうか。全く期待されないのも辛いものですが、期待が過剰になるのも苦しいものです。

 誰もが口ばっかしですが、当サイトでも言葉でのアドバイスでしかありません。タイプ判定と、単なるものの見方や方法を提示しているに過ぎません。私も口ばかり動かしている人間です。過大な評価をされたり、過剰に期待をされては困ります。そして、口ばっかしの人間を非難できる人は、果たしているのでしょうか? 「言うは易く、行うは難し」と諺にもあるのですから。

 人は、「自分を一番に大切にする」動物です。親も、我が子よりも自分自身を守るように出来ているのです。ただ、よくできた人間で余裕があり、能力や体力のある人だけが、他人(実子も含める)のために適切な手助けができるに過ぎません。また、それはタイプとは関係無いことです。

 そして、人間だけでなく、動物たちもみな、自分の心配をすると同時に、家族の心配をしています。口で言っている人は心の中でも、そのように思っているんです。家族に対する心配事を口にしない人は、実際にも家族のことなど忘れていることが多いんです。ただ、日頃は忘れていても、その時になったら、助けてくれれば良いのです。そうなる人は実際にいますが、そうはならない人物もいます。その時にならねば、どちらに転ぶのか分からず、その人物の精神状態や力量に拠ります。

 ただし、どちらに転ぶのか、相手のことをよく分かっていれば予想できることです。むろん、当会のエニアグラム講座を学べば、相当に予想できる力は付きます。しかしながら、予想できないまま、その人物に期待するのは、期待するほうが不明だと言えるのではないでしょうか。誰にも頼らずに生きられるように、自分に力と知恵を付けるしかありません。極言すれば、これに尽きます。
 

 

20  1153      タイプ8が礼儀正しいのは何故ですか         質問者(ココット)  2005/12/25

 更新されているのかなあと楽しみにしてこちらのサイトを開いています。ここに初めて質問しますが、冬休みに入り講座がないので少し寂しいです。休みに入る日の講座で「タイプ8が礼儀正しくて、タイプ2の人たちのほうが礼儀正しくない人が多い」というような話がありましたが、ちゃんと聴いてなかったようで、すみません。おしゃべりばかりしてしまって肝心なお話を聴いてなくて、後から気になってしまいたずねてみようと思ってました。次の講座まで一ヶ月くらい間があるので思い切ってここでおたずねしたいと思いました。よろしくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)     ココットさん、こんにちは!    2005/12/27

 タイプ8は「世界は否定的に結びついているタイプ」です。タイプ8にとって世界は、恐ろしいところで、周りにいる人はみな敵であり競争相手ですから、いつも警戒心が強く働いています。よく「スキを見せない」と書いていますが、身のこなし方や話し方など、いろいろなところで気を緩めていないと考えられます。ですから、礼儀正しい態度を取ることは基本的なことであり、いわゆる「チャラチャラとした」言動や服装をかなり忌み嫌う人たちです。

 自宅を一歩出れば、「わたる世間は鬼ばかり」なのですから、背筋もシャンと伸びて、言葉使いもはっきりとして、服装や髪型にも注意を払うようにしています。人前で化粧したり、化粧直しをするなども考えられず、汗もかかないでいたりします。乱れた服装や髪型をしているところは見たことがない、というくらいな人たちがいます。

 タイプ8にとっては、「壁に耳あり障子に目あり」ですから、当然に、他人に愚痴をこぼしたり、会社の上司の悪口を言ったり、待遇に不満を感じて同僚にこぼすというようなことも考えられません。いつ自分の弱みを握られるかわかったものではないのですからね。


 ところが、職場内で、タイプ2の中には会社への不満や上司や同僚への愚痴などをこぼす人たちがかなりいます。その一言によって、廻りまわって自分に不利益が生じるかもしれないと、予想しにくいためではないでしょうか。「世界と肯定的に結びついているタイプ」であるためで、橋田須賀子(こちらからはタイプ2w1に見えます)さんのドラマに「渡る世間は鬼ばかり」がありますが、鬼などまるで登場していないようです。

 車内で化粧したり、大きな声で会話をして、人目を憚らない様子がはっきりと見てとれます。そんなところを自社の人たちが見ているかもしれないと予想しないのではないでしょうか。

 いろいろな場面を見るにつけ、タイプ8とタイプ2はまるで様子が違うのですが、礼儀正しくない人はどちらかと言うならば、確実にタイプ2に多いようです。タイプ8は、礼儀正しいが驚くべき大胆な発想と言動があるために、驚愕したり唖然とすることがある人たち、と言えるかもしれません。


 

21 1134    タイプ4w3を詳しく知りたい         質問者(レノ)   2005/11/24


 多くの
Q&Aのなかで、比較的タイプ4w3は言及されていないようですが(私はそれですが)、このタイプは絶対数が
それほど多くないのでしょうか。できれば、詳しくこのタイプについてお教え願えますでしょうか。

回答者(りゅうとうまりこ)        レノさん、こんにちは!    2005/11/24

 正しいタイプを見つけ出せる人は、2割に満たないという現状があります。申し訳ありませんが、あなたがその2割に該当するのか、こちらには全く分かりません。そして、 タイプ4w3を詳しく知りたいそうですが、何をどのように詳しくお知らせできるのか、実は、とても困った質問なんです。

 標準的なタイプ4w3を知りたいのならば、既に発表しているものだけで充分だという認識をしています。つまり、標準的なタイプ4w3を知っても、一人ひとりが固有の存在ですから、考え方や感じ方が違います。一人ひとり学校環境や職場環境が違い、年齢が違い、性別が違い、能力が違います。また、広く考えるなら、人種も違い、国も違います。

 そして、親のタイプが違い家庭環境が違いますから、とても一括にして説明できるものではありません。もしも一括して説明できるとしたら、「おおまかな描写」であり、細かく説明すると、それに合致しない人が必ず出て来ます。

 ですから、あるタイプを詳しく知るよりも、個別の存在として知る必要があり、かつ実在のタイプ4w3の方を知ることが一番に求められます。ここでは個々人がそれぞれに悩みや人づきあいで困っていることを書き出して、相談されています。同じタイプであっても、たとえよく似た状況にいても、悩み方でさえも違うんです。ですから、実在している4w3の人たちの事例をたくさんに知ると、タイプ4w3について少し理解できるようになります。たとえ私が詳しく説明できたとしても、それを読んだからといって何も学べないだろうと思っています。

 タイプ4w3の絶対数が多いか少ないかは、まだ分かりません。多くはないように感じているが、そのような「感覚的」な回答をしても何ら意味の無いことですからね。

 身近にいる人たちを観察して、そこから、そのタイプの考え方や感じ方、どんな悩みを持ち、どのように問題を解決したのかなどを知ることを、一番大切にしています。

 あなた自身の悩みなどを知らせてください。その悩みと向き合って、自分のものの見方や考え方の傾向を知ってください。相手のこと周囲にいる人たちを理解できるようにしてください。そして、自分との違いをよく見比べて、どんな違いがあるのかを先に知ってください。理論を覚え性格が描写されているものを読んでも、現実問題に役立つということはありません。

 

 

22  1117  タイプ2は見返りを求めるタイプなのか?    質問者(P君) 2005/10/27

 はじめまして! いつも更新されるのを楽しみにしています。基本的には竜頭さんが発見した理論が各タイプの性格をより見事に解き明していると私自身は感じています。まだ理解できていないところも多く、このサイトを読んで勉強していこうと思っています。ところで、以前のどこかの質問に、タイプ2が見返りを求める」云々という部分がありますが、他の著者の本に書かれていたこと知っています。私は、タイプ2が見返りを求めているというのは正しい表現ではないかと思うのですが、それは間違いなのでしょうか?
回答者(りゅうとうまりこ)         P君、はじめまして!       2005/10/27

 タイプ2が見返りを求めることはあるでしょう。しかし、他のタイプでも有り得ることです。また、タイプ2が見返りを求めないこともあります。他のタイプも同様です。とくにタイプ2が他のタイプと較べて突出して見返りを求めるタイプとは思えません。従って、当会ではタイプ2の特長的なところだとは見ていません。

 たとえば、偶然に通りすがりに事故に遭った人がいた場合、すぐに駆け寄って声をかけるとしたら、たぶん、タイプ2の可能性はとても高いようです。これに関して、以下の文を一度読んでいただけるとよいのではと思います。
     
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-201~/15-219.htm

 その場合、親切に声をかけて病院などにも送り届けるかもしれませんが、たぶん、見返りを求めるなどはまず考えられないでしょう。むろん、他のタイプでも親切な人はいますから、タイプ2の独断場では有りません。そして、タイプ2は他人を助けることができたと純粋に喜んでいるだけではないでしょうか。

 違う例を上げてみます。ある男性が、リストラされて新しい職にも就けずにいた場合、タイプ2の友人が自分から声をかけて生活費を貸してあげたとします。相手は職に就いたら返すと約束したようで、実際、返済してくれました。ところがそのタイプ2自身も同様な境遇となりました。友人のほうは職に就いています。その場合、タイプ2はかつて自らが貸して上げようと声をかけたのだから、相手の男性も名乗りをあげてくれるだろうと期待してしまうでしょう。しかし、相手からは無しのつぶてです。自分から貸してとは言いにくいので、相手から来るのを待っているということはあるかもしれません。それでも何も言ってこないとしたら、薄情な人間だと思って腹を立てることはあるでしょう。しかし、それならば、他のタイプでも同様です。

 つまり、どのような状況であると見返りを求めるのか、そこをはっきりとさせなければなりません。状況によっては、「ありがとう」と感謝されただけで満足すると思われます。逆に、自分の親切に対して、相手から倍返しされても、親切心を仇で返されたと思う場合もあるのではないでしょうか。腹が立って、見返りを求めないではいられないことが起きるかもしれません。それこそいろいろなのではないでしょうか。

 なお、「世界と肯定的に結びつくタイプ(261)」は、人々と協力関係になりやすい人たちです。自分が協力を申し出るほうなので、相手も協力するだろうと予想しやすいのです。しかし、相手が協力を拒否することがあります。そんな時に、「なんて非協力的なヤツだ」とか「アイツは思いやりがない人間だ」などと思うのかもしれません。そういうことならば、しばしば有り得るだろうと考えられます。しかし、その場合も、「見返り」という表現には当たらないでしょう。

 また、タイプ2は「自分を善い人間と思いたい」のです。「他人から善い人間だと思われたい」も無いわけでは有りませんが、自己満足しやすい気質ですからね。自己満足できないのは、自分で自分をそのように思えない場合です。自分自身の評価を自分で下せるほうで、それは他人からの評価に優先します。他人からの評価のほうが優先するのは、調和タイプと防御タイプのほうです。

 

23 1098   男の前ではコロッと態度が変わる女は     質問者(古葉)    2005/09/25

 「恋のから騒ぎ」というテレビ番組で、女性陣が「女の前では横柄なのに男の前ではコロッと態度が変わってお酒注いだり、灰皿出したり急にまめまめしくなる女の人って嫌ね」と言いました。さんまさんは「いいやないのー!動くんやからぁ」と言い、女性陣は「えー!男の前でコロッと態度変わるんだよ!女の前では動かないんだよ!」と答えました。さんまさんは「ええやないのー!それでも灰皿出したりお酒ついだり動くんやろ?動くんやったらええやんか」と言いました。男性には都合のいい女性なのですから、さんまさんが言うのは男性論なのかな? と思ってましたが、もしかして、そういう女性が嫌だと思うのはタイプ2の感覚なのでしょうか。
回答者(りゅうとうまりこ)         古葉さん、こんにちは!     2005/09/29

 上記から見ると、明石屋さんまさんは「よく動く」ことを評価しているように見えます。しかし、実は女性たちからチヤホヤされたり世話されることを望んでいると考えられます。彼はこちらからは、タイプ7w6のように見える人ですが、このタイプであれば、よく動く人で、サービスなどもよくしてくれる人たちです。ですから、サービス精神が無いとか、腰が重くて動かない人を見ると、よく理解できないでしょう。「よく気づく」や「よく動く」ということが当たり前みたいに思うタイプです。

 そして、タイプ7は、「女性に意識が向けられるタイプ(8・3・7)」で、この3つのタイプは女性に対して厳しい視線を出す人たちです。女は女らしくして男のためにサービスしたり動くべきだという価値観を持つ傾向があります。以前の質問の
への回答として、細木数子さん(こちらからはタイプ8w7のように見える人)は、礼儀知らずの女性ならば厳しく叱責するだろうと書いてます。女性に厳しい視線を出しています。

 また、タイプ7は優等生気質で、基本的にはかなり礼儀正しい人たちです。先輩や目上であれば確実に敬語を使い、場合によってはへりくだったり持ち上げたりと、気遣いもよくする人たちです。それゆえ、さんまさんは、礼儀を知らない女性に対してなら、「そんなんしたらダメでしょー!」と言いたくなるでしょう。しかし、本音は「信じられない女がいる!」と思っているかもしれません。そのような女性たちをたくさん見ているので、慣れているとは思いますが。

 しかし、タイプ837の男性は、女性好みでもあるんです。大勢のきれいな女性に取り囲まれると、うれしくなってしまう傾向があります。「さんまさん、さんまさん」とチヤホヤされて、人気者になりたがっていることがよく見えますが、さんまさんにとっては、願ってもない番組ではないでしょうか。女性にもてたいという思いがありますが、一方で女性は怖いと感じており、かつ収録中ですから、
「そんなんしたらダメでしょー!」と、やんわりした言い方をしているのではないかと。

 また、お気に入りの女性への態度は、他とかなり差が開く人たちです。身近にいるタイプ7も、好みの人間と、嫌っている人とでは、コロリと態度が違うので、すぐにその心を見破ることができるくらいです。つまり、さんまさんは、男性の前でコロッと態度が変わるのは、よく理解できる人なんです。タイプ7w6にとっては、それが普通なんです。男が女を求めるように、女も男を同じくらい求めており、異性の気を引くために、よく動くのは当たり前のことだと考える人たちです。

 というよりも、そのほうが「かわいい女」に見えるのではと思います。なお、以下に「ぶりっ子という性格」というタイトルで、9タイプの性格分析をしています。

    
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-1~/15-28.htm

 ところで、不可解かもしれませんが、タイプ7w6の男性は、きつい女性を好む傾向もあり、お母さん的なイメージの強い女性に惹かれている人たちがとても多いんです。恥ずかしい話を赤裸々に話す女性といるのは、「とてもオモロイ」ので好みますが、一方ではその厚顔無恥さに、「目が点」になっているのではないでしょうか。この相反する傾向が見えたので、「女性に対して複雑な心理状態になりやすい」とみて、それを整理して、理論として整えております。

 なお、
「さんまさんが言うのは男性論なのかな?」とある部分は意味が分かりませんから、答えられません。

 さて、「男性を強く意識するタイプ(261)」が、「男の前ではコロッと態度が変わってお酒注いだり、灰皿出したり急にまめまめしくなる女」になります。とくに、ハッキリと分かる女性は、2w1に多く、次にタイプ6w7となります。従って、同属嫌悪と言えるのではないでしょうか。男性陣への関心が高くなければ、かつ男性からの評価を得たいという思いが無いならば、他の女たちの行為に目くじらを立てたり、嫌がるなどという気持ちは起きません。
 
 タイプ7も相手によってコロリと態度が違う人たちですが、「男性陣」ではありません。「好きな男性」とか、自分を好いてくれたり評価してくれる「ある個人」です。それが、たまたま「男性」であると、先に挙げた女性陣たちと見分けがつかなくなります。また、タイプ7はかなり受け身です。自分を好いてくれる人を好むほうが多く、自分から好きになる傾向は、タイプ2と較べて圧倒的に少ないタイプです。これに関しては、以下に掲載しています。

      
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/q&a/past/15.htm

 タイプ261の女性たちも、嫌いな男性にはそのような振る舞いはしません。しかし、男性陣に対してなら、「尽くす女・かわいい女・上品な女・しとやかな女・よくできた女・面白い女・オープンで人柄が良さそうな女・男を立てる女・か弱い女・従順な女・理知的な女・優秀な女・辛抱強い女・働き者の女…」等々をします。それぞれに各自がよいと思う女性を演じる傾向があります。

 細木数子さんならば、さしずめ「賢い女・クールな女・礼儀正しい女」を演じるのかもしれません。その気質からして、「かわいい女・か弱い女・尽くす女・面白い女」は、とても演じられないでしょう。男勝りで強気な女性ですからね。

 その違いがあるために、「かわいい女」を演じる女性たちは、「尽くす女」に嫌悪を感じてしまうのです。「賢い女」を演じる女性は、「か弱い女」や「従順な女」を嫌悪するのです。「面白い女・かわいい女・オープンで人柄の良さそうな女」のミックスされた女性からは、「尽くす女、かわいい女」がミックスされたような女性ならば、対抗心が出てくるのではないかと。

 むろん、他のタイプの女性でも、そのような女は嫌う場合がありますが、他のタイプはそれほど「好き嫌い」の世界にいませんからね。また、その行為を「嫌う」ということは、自分の中にもある傾向で、自分の中に全く無いものならば、それほどに嫌うことは無いと考えられます。たとえば、オシャレしたり化粧が濃い女性を異様に嫌うのも、オシャレや化粧に関心が高いためです。そういうことに気づかない人は無関心なんですから、嫌うこともありません。

 一方、女性によくもてる男性を、男性たちはやはり嫌うものです。女にサービスしたりチヤホヤする男を見ると苛立つのは、タイプ837のほうが多そうです。「女性に強く意識を向けるタイプ」だからです。他のタイプの男性にもむろんいますが、この3つのタイプと比較すると断然に差があります。

 男たちも、女性陣に対して、「強い男・おもしろい男・有能な男・優しい男・男らしい男・誠実で人柄の良い男・ワイルドな男・気遣いのある男・かわいい男・クールな男・理知的な男…」等々をしています。これも各自が良いと思う男性を演じているのです。明石屋さんまさんは、確実に「面白い男」を演じてしまう人で、「強い男」をしていません。その方法(戦術)でもって、女性陣からもてるようにしています。同じタイプ7でも、ビートたけしさん(こちらからは7w8らしく見える)は、「強い男・有能な男・面白い男」をしていると思われます。

 つまり、誰もが異性から好かれるような人間を演じているのであり、自分の好かれる方法(戦術)と他とは違うために、他の方法(戦術)を取る人間を理解できません。理解できないだけならばよいのですが、嫌なヤツ・変なヤツとなり、嫌悪してしまうのです。また、どのタイプであろうとも、男は女を、女たちは男たちを求めていますから、相手を獲得するための方法(戦術)を持っています。あまり意識しないままに演じていることが多いので、自分の戦術には気づかないようです。しかし、他人の戦術には違和感を感じて、すぐに気づくのでしょう。

 とかく嫌な女だと思う場合があるかもしれませんが、「自分も誰かから、嫌な女だと思われている」ことを知っていることが大切です。「自分のほうから相手をよく観察すること」、そして、「相手から観察された自分という人間をよく知ること」、この二方向を交差できることが重要です。

 

24  1092      タイプ9について知りたい                    質問者(おゆき)      2005/09/21


 
先日、自転車に乗りながらウォークマンを聞き、信号待ちしていたとき、その場に居合わせたお巡りさんに、「ウォークマンは外して」と言われました。とっさに「どうしてですか?」と訊ねると、「車の音などが聞こえないと危ないので外してください」と、今度はやや困惑しながらも丁寧な口調で言われました。あぁそうか、と思い、その場で外し、「どうも」と言って去ったのですが、多分納得できる理由が無かったら、しばらく行ったらまた着けたと思います。タイプ9は、年長者や権力を持った人(上司など)、特に警官などには理由もなく従いそうな気がするのですが、自分(タイプ9w1)を省みると上記のようなことが結構あります。特に金銭が絡む時は理由を聞き、納得できるまで食い下がります。タイプ9は「長いものに巻かれる人たち」で、自分も結局は納得しているので概ねそんな感じなのですが、他のタイプ9の人でも、いちいち理由を問う人は多いのでしょうか?

回答者(りゅうとうまりこ)     おゆきさん、お久しぶりです!    2005/09/24

 「タイプ9は、長いものに巻かれる」という傾向はありますが、実は、タイプに関わらず、大抵の人たちは「巻かれている」のではないでしょうか。希に、立腹してついガナリ立てたとか、決死の覚悟で反撃したり、戦いをも辞さないと強い姿勢を示す人がいるに過ぎません。そんな人たちのタイプを判定すると、タイプ9w1であることは少ないようである、というに過ぎません。同じタイプでも、タイプ9w8で8のウイングが重ければ、大いに有り得ることです。

 上記のエピソードからは、この「長いもの」に当たるものが見つかりません。タイプ9w1が「年長者や権力を持った人(上司など)、特に警官などには理由もなく従いそう」とありますが、ちょっとそれとは意味が違うと思います。

 身近によくあるもので、「長いもの」に該当しそうなことを考えてみましょう。たとえば、仮に、あなたの勤めている会社では、職員たちはみな○党○議員の後援会に入っているとしましょう。その中であなた自身は別の党を支持しているとします。その議員の後援会には入りたくないのです。勤務中に、上司や同僚たちのほとんどが後援会への入会申し込み書に記入しています。自分のところにも回って来ました。そんな時に、「自分は○党を支持していない、○議員の後援会に入るつもりはありません」と宣言して、申込書に記入するのを拒否できるのかということです。

 これはかなり勇気の要ることです。決死の覚悟と言っては大げさかもしれませんが、後援会に入らなかったために、左遷されたという話ならば幾多もあります。そんな人たちを集めて、タイプ判定したら、どのタイプが一番に多いのか、調べたことはないので全く分かりません。しかし、タイプ9w1の人たちは、多くは無いだろうと予想はしています。皆無とは思いません。確実に元気で自信のある9w1がいるからです。しかし、元気な人でも、多くは宣言はせず記入もして、投票日には自分の支持政党名を書くのではないでしょうか。

 攻撃タイプはできそうだと思ったら、それも間違いです。上記のようなことなら、拒否できない人のほうが圧倒的に多いのです。ですから、「長いものに巻かれない」ということは、勇気を振い起さないと出来ないようなことだと考えられます。そのような勇敢な人物が、それほど存在するとは思えません。また、防御タイプにも自分の考えを貫く勇敢な人がいます。調和タイプにも知っている方がいます。

 もう一つ。町内会での恒例の行事がありますが。仮に、あなた自身、その行事に疑問を持ち、町内の集まりで、次のように語ります。「恒例になっているが、調べたら、この10年あまりの行事であり、現在では必要性もなく意義のないものなので、取りやめることを提案する」と主張します。しかし、多勢の中で自分の考えを支持してくれた人は、ゼロでした。それでも強引に自分の提案を受け入れさせようとした場合、「長いものに巻かれていない」と言えるかもしれません。

 しかしながら、タイプ9の人たちは、争いに巻き込まれたくないので、そのような展開になりにくいようです。集団に対して
異を唱えると、疎外されたり人間関係が悪くなると想像しやすいので、たとえ異なる考えがあっても、口を閉ざしてしまう傾向は見えます。現実をそのままに受け入れやすい傾向もあります。このような事例を出すとよく理解できるのではと思います。

 質問にあるエピソードは日常的によくある、とくに奇異でも無く、勇気の要ることでもない、平穏な出来事です。平穏さが破られるような、もっと激しいエピソードを指していると思ってください。そして、あなたは元気そうに見えますが、自信がなく元気ではないタイプ9w1の人のなかに、相手に不快にさせることでもなく、争いになる不安もないのに、何も言えずにすぐに退き下がってしまう人がいます。むろん、その他のタイプにもいます。同じタイプであっても、精神状態によって言動はかなり違わねば、そのほうがおかしいとは思いませんか。

 元々の気質がとても穏やかなので、自分では思い切ったことをしているように思うのではないでしょうか。それに似たことを、タイプ9w8で8のウイングが軽い女性が語ったことがあります。「自分は過激なところがある、穏やかとは言えない」と語ります。それで「どんな過激なことをしたのですか?」と尋ねたことがあります。「夫とケンカして、真夜中に車を飛ばして遠方まで行ったことがある」と言います。

 本人には過激なことのようですが、それは他の人と較べてみないと分からないことです。夫婦ゲンカでもっと過激なことをした人たちをたくさんに知ると、大して過激ではなかったと分かるでしょう。たとえば、包丁を持ち出して夫を追い掛け回したという女性がいることを知ったら、驚くのではと思います。その女性のタイプをこの場では述べませんが、タイプ9では無いことだけは確かです。

 また、タイプ9w1の女性は、夫とケンカしても「真夜中に車を飛ばす」ことは、たぶんしないのではと予想しています。ウイングが違うと、行動パターンの激しさも違ってくるとお知らせします。
 そして、当会では、よく具体的なエピソードを書いて欲しいと述べていますが、その意味が分かって頂けたと思います。また、自分のタイプが分からない人が多いのも、以上のようなことがよくあるからと思われます。

回答に対する返事          おゆきさんより      2005/09/25


 
こんばんは。回答ありがとうございました。質問のエピソードは、元気そうなタイプなら十分ありうる行動なんですね。私の考えていた「穏やか」とは、「無気力」や「なげやり」に近い状態だったようです。例えば、下の質問
1090の中にあった女性のように、「あっかんべー」をして立ち去る可能性があるか考えてみたのですが、ちょっと自分には無い行動かと思うので、タイプの違いというものを見せ付けられた気がします。また質問させてください。ありがとうございました。

 

25 1090   注意されて「あっかんべー」をする女性!  質問者(古葉)  2005/09/19

 

 あるテレビ番組で明石家さんまさんが女性のスタッフか助手か忘れましたがその女性に何かのことで注意し、その女性はさんまさんが立ち去り際、背をむけたとき、「あっかんべー」をしたそうです。さんまさんはそれに気づいてしまい、番組の中で一緒に出演していた女性陣に、「そんなあっかんべーなんてしたらあかんでしょ!」と語りました。女性陣は、「えー!かわいいじゃん!」と言い合いました。私もかわいいと思ったのですが、さんまさんは「そんなんしたらダメでしょー!」と強く主張しました。妙に印象に残ってるんですが、もしかして、そういったシチュエーションで「あっかんべー」をする女性をかわいいと思うのはタイプ2がしやすい発想なんでしょうか、それともタイプは関係ないのでしょうか。
回答者(りゅうとうまりこ)         古葉さん、こんにちは!    2005/09/22

 小学生くらいまでの子ども同士がするのであれば、
「かわいいじゃん」と思います。しかし、成人した人であれば、たとえ相手が年下であっても、失礼な行為だと思われます。もしも、明石屋さんまさんよりも目下であるならば、たとえ目上でも同輩でも、あまりにも不躾ではないかと私個人としては考えます。

 当人も、かわいい女を演じたつもりなのかもしれません。しかし、さんまさんは、何かを注意しているのですから、かしこまって聴いていなければならないことだとは思いませんか? 
「あっかんべー」そのものは、かわいい仕草なのかもしれませんが、注意を受けている人がするべきこととは思えません。かわいい女を演じているように見えますが、第三者からは、相手を小バカにしているように見えると思います。

 「かわいい仕草」にかこつけて、バツの悪さをごまかしているとも考えられます。目上から注意を受けた場合にごまかすのは、とても失礼であると思わざるを得ません。ちょっと調子に乗りすぎていると思うほどです。以上は、私個人の感想ですから、注意や意見をしている訳ではありません。

 さて、明石屋さんまさんは、こちらからはタイプ7w6らしく見える人です。礼儀正しいところがみえます。ですから、
「そんなんしたらダメでしょー!」と言うと思います。庶民的で親しみやすく面白い話をする人なので、緊張してかしこまることは無いのでしょうが、少し遠慮がなくなってしまったのではないかと予想します。また、そのような事を聞いて、「かわいいじゃん」と言う女性がいたら、タイプ2と判定できると考えています。他のタイプにはとても恥ずかしくてできない行為です。唖然とする方も多いと思います。細木数子さんならば、厳しく叱責するところではないでしょうか。女性の礼儀に厳しい人だと、つとに知られていますからね。

 なお、その番組名が書いてありませんが、日本テレビの「恋のから騒ぎ」という番組であるならば、タイプ2w1の女性たちが多いように感じられます。恥ずかしい話を赤裸々に話せる女性たちばかりに見えます。仮に、女性陣を9人揃える場合、エニアグラムの9タイプとすれば、そのような反応にはならないだろうと予想します。

 
ところで、なぜ叱られてバツが悪くなるのか、という点ですが、たぶん、お母さん気質が原因だと考えられます。「お母さん」という存在は、主に叱る人なので、叱られると、腹を立てたり承服できにくい気質です。親や上司や教師に叱られるならば、我慢できることもあります。しかし、相手は「お笑いのさんまさん」なので、一応は素直に「すみませ〜ん」などとかわいく言っているかもしれませんが、口先だけになっていることがあるのでは。

 内心はその注意に異を唱えたいのであり、気持ちは釈然としており、または腹を立てているのではないかと予想します。しかし、それを出せない状況で、気持ちに苛立ちがあり、不快に思っているので、つい「あっかんべー」なる行為をしたと考えられます。

 また、もしも相手がさんまさんではなく、井筒数幸監督や政治家の小沢一郎さんのような怖い男性とか、大学教授などの権威的なイメージのある男性ならば、とてもできない行為ではないでしょうか。お笑い芸人だと少し軽くみる人がいますが、この人は、小バカにしていたとしか考えられません。感心できないだけでなく、不快な行為だと感じる方は、私だけではないと思っております。

 

 

26 1089       タイプ2w1の全体主義的な傾向について    質問者(あけみ)  2005/09/19


 
こんにちは。毎日のサイトの更新は大変だと思いますが、とても楽しみにしています。ここの質問コーナーのバックナンバーや、ほかのところに、「タイプ2w1には全体主義的な傾向があります」と書かれていましたよね。これはなぜですか? とても疑問に思ったので、身近にある漫画の作者で、許斐剛さんの「テニスの王子様」や井上雄彦さんの「スラムダンク」など、タイプ2W1ぽいといわれている人の作品を読んでみました。たしかに、「みんなでがんばろう」という展開が多いような気がします。中には、「自分が怪我をして辛くてもチームが勝ってくれればそれでいい」といって無理をするなど、どうしてそこまで・・・と思うくらいがんばるキャラも出てきます。しかし、集団に沿わない選手に、部長が一方的に厳しすぎる罰を与えるなど、かなり身勝手に見える展開もあり、読んでいて、2W1の人が余計にわからなくなりました。なぜ、2W1に全体主義的な傾向があるのか、そのところを詳しく教えてください。お願いします。

回答者(りゅうとうまりこ)     あけみさん、おひさしぶりです!   2005/09/21
 
  まず、
「集団に沿わない選手に、部長が一方的に厳しすぎる罰を与えるなど、かなり身勝手に見える展開もあり、読んでいて、2W1の人が余計にわからなくなりました」とあります。これこそが全体主義的な発想なのであり、指導に熱心になり過ぎると、押し付けをするようになり、罰せねばならないという気持ちになります。「分からなくなる」とありますが、逆に、よく分かることです。部長にとって、どうでもいいことならば熱心にもならず、選手にやる気がなくとも罰することはないでしょう。

 「自分と世界は肯定的に結びついているタイプ2・6・1」は、他人と協力し合えると思いがちで、そこに価値があると自然に思えるタイプです。世界は肯定的なので、人を信じやすい傾向があるために、協力関係は他のタイプと較べたら結びやすいほうです。しかし、協力を求めるだけならばよいのですが、協力し合うのは当然と思われて押し付けられると、それは他の人にはとても不快なことになります。

  なかでも、2w1と1w2の2つのタイプは全体主義的な言動が見えるタイプです。その根拠として考えられるのは、タイプ1もタイプ2も「世界と肯定的…」です。2つのタイプは、肯定型タイプのなかの肯定型です。

 他のタイプ→2w3ならば、ウイング3は「世界と否定的…」となり、6w7の7も「世界と否定的…」です。協力がとれないだろうとか、協力し合ってもうまく行かないだろうと懐疑的になりやすいほうです。
 残りのタイプ→1w9ならば、ウイング9は「世界と両価的に…」となり、6w5のウイング5も同様です。このタイプにとっても、「世界は肯定…」だけではないため、協力の押し付けをしにくく、また、それほど他人に多くを求めない傾向があります。「2w1と1w2」とはだいぶ違って来るのです。

 たとえば、タイプ2w1と1w2の人たちが、運動会などでクラス対抗競技に負けたならば、「あの子があの時に力を入れなかったから負けたんだ」、「みんなの心が一つになれなかったからだ」等々と思いやすいようです。それで泣いたり怒ったりと、悔しい思いをよくしているようです。ただし、タイプ1w2の子たちは、心の中で思っているだけで、多くは帰宅して家族に話す傾向があります。しかし、タイプ2w1はオープンなためか、その場でいろいろと非難したり、悔しい思いを表現していることが多い人たちです。

 しかし、よく観察していれば分かると思いますが、自分のクラスが負けても、あまり悔しがらない人たちがいます。ちょっと悔しがっている子もいますが、地団駄踏んでかなり悔しがる子と比較してください。違いがあります。

 たとえば、「このクラスは嫌いだ」と思っている子もいるのではないかと思います。クラスの子に意地悪されて、競技なんか負けてもどうでいいと思っている子もいるはずです。自分が徒競走で走れなかったことだけを考えている子もいて、他に関心を向けない子もたぶんいるでしょう。運動会自体が嫌いな子、運動が不得意で、参加したくない子もいるでしょう。競技や勝負事に無関心な子もいます。

 そういうさまざまな子がいて、みんなが同じような悔しい思いをしているのではありません。そういうことを知らずにいる人たちがいます。そして、その言動がオープンで目立つためか、他人の目によく映っているのが、タイプ2w1に多いようです。

 たとえば、映画「ハリーポッター(原作者は2w1らしくみえる)」でも、他の寮生たちと競技して、同じ寮の子たちはみな同じように悔しがり、あるいは興奮して喜んでいます。いつもみんなが同じことに取り組み、気持ちも一緒であると思いたがるのか、ついそのように思ってしまうのか、どちらかなのですが。他のタイプの作者ならば、そのような設定にはしないでしょう。

 現実にある場面や創作物語などから、「みんなは一人のために、一人はみんなのために」というような価値観がタイプ2w1にあることが、よく垣間見えます。むろん、他のタイプにもそんな価値観が無いわけではありません。その他のタイプにも有ります。しかし比較すると「程度の違い」があり、全体主義的な言動が外からもよく見えるのが、タイプ2w1というに過ぎません。

 たとえば、プロ野球の松井秀喜選手はインタビューでは、自分が失点を重ねても、「チームが勝っているからうれしい」などと語っています。それを聞いて、偽善的な発言をしているように感じる人がいたなら、タイプ837に多いのかもしれません。しかし、タイプ837も、自分のクラスが競技に勝てば、小躍りして喜び、負ければ悔しそうにしていますからね。

 また、日頃日本人のサッカーをボロカスに言ったり、日本人のことを悪くしか言わない人でも、外国勢とのサッカー試合を観ると、自国のチームを応援しています。また、タイプ4や5は個人主義者に見える方が多いのですが、それでも、自分のクラスが競技に負けると、タイプ4の子のなかにはオイオイと泣いている子もいるでしょう。タイプ5も自国のほうを応援している人のほうが多いでしょう。従って、タイプ2w1だけが突出して全体主義的というのではありません。

 

 

27   1058        7w6がわかりにくい   質問者(みなみ)      2005/07/31

 通信講座にて、7w6と判定された人のレポートの中でのことで質問があります。「料理は作るのが楽しいです。最近は生きがいになりつつある。へたっぴだけど、みんなおいしいって言ってくれる。すっげーうれしいです。ときどき泣きそうになる。みんなありがとう、と言っておく」について。この部分が「このセリフも、タイプ2は有り得ない」と書かれていました。私はむしろ、タイプ2が言いそうな台詞ではないかと思いレポートしたので、正反対であったことに驚きました。どういう理由でタイプ2ではあり得ない、となったのか教えて頂けないでしょうか。
回答者(りゅうとうまりこ)     みなみさん、お久しぶりです!  2005/07/31

 タイプ7は興奮しやすく、落ち込む場合も激しくて、そのくせクールなところもあります。寂しがり屋で、みんなから無視されると激怒もして、一旦怒り出すと怒りを鎮めにくい傾向もあります。しかし、ちょっとしたことですぐに機嫌が直ることもあり、気持ちの浮き沈みが激しい人たちです。また、優しくされると感激したり、とてもセンチなところもあります。人気者になりたがるので、「みんなおいしいって言ってくれる」と、おもいがけず胸にグッと来ることがあるのではないでしょうか。

 タイプ2とタイプ7はよく間違えられるので、似ているところが多く、世話焼なところや積極的に親切心を示すところは、とくに似ています。そして、タイプ7も料理好きな人が結構います。かなりの食いしん坊が多いのですが、それもタイプ2と似ているところです


 ただ、タイプ2はお母さん気質といい、さながら料理遺伝子があるかのように見える人たちです。つまり、「食事を用意せねばならない」「家族に食べさせなければならない」という「ネバ人間」があると思ってください。「ネバ人間」があると、それに囚われやすくなり、作りたくないが作らねばと思い、作ろうと意欲的にもなるがかなり面倒にもなります。はたまた、どうして自分が作らねばならないんだと、心の中に葛藤が生まれやすいと考えられます。

 他の人が作っていると、平然としていられず、気になり手助けしたり、「自分はパスタ料理ならできるんだが…」などと、言い訳めいたこともつぶやきます。また、男性では少ないが、タイプ2の主婦であると、料理下手であることはかなりの引け目にもなります。つまり、「料理」との関わり方に真剣度があるタイプと考えられます。それは、お母さんという役割をする人たちに備わっている生得的な関心事項であるかのようである、と説明すると少し分かるのではないでしょうか。
 
 従って、料理に関しての「ネバ人間」がある人たちは、素直な気持ちで「料理を生き甲斐」と言えにくく、複雑な心理状態になりやすいので、ときに苦痛になることもあります。そして、料理が上手だと褒められたら、うれしげな表情を浮かべるかもしれませんが、出来て当り前なのであり、それほどには感激しない傾向があります。

 一方、タイプ7w6は元々に感激屋さんであり、みんなの優しい気持ちに触れるとすぐに涙するような気質です。そして、タイプ7はさながら釣り遺伝子があるかのように見える人たちで、釣が上手だと褒められると、うれしげな表情はしても、どこか当然であるというように素振りです。それは、タイプ2が料理がうまいと褒められたときの表情と似ています。

 タイプ7は趣味
でかつ実益のあることをしたがる人たちです。とくに男性のタイプ7は、釣だけでなく、パチンコや競馬などの興奮と楽しみと実利があるものに関心が強く、トライしたがる傾向が見えます。それらに対する時は、かなり真剣度があるように見えますが、料理に関してならば、純粋に楽しめられるようです。また、タイプ7の主婦は、料理が下手でも、さほど引け目には感じないほうで、適当に料理でき、外食したがる傾向はくっきりと見えます。それは、長男気質であるからと考えられ、料理は自分の役割のなかに入っていないので、気楽にトライできるのではないでしょうか。

 以上、うまくまとめられませんでしたが、タイプ
は、それごときことで泣きそうになるとは考えられません。全国料理コンテストで優勝するくらいでなければ、泣きそうにないと思われます。

  
回答に対する返事         みなみさんより      2005/08/01

 回答ありがとうございました。分かりやすく答えて頂いたのでよく理解できました。またもや予想を越えた回答でした。しかし、その分得るものも大きかったと自分は感じています。ありがとうございました。それにしても、釣り遺伝子のお話は驚きました。7w6の友人2人が苦もなく釣りをこなしてたことを思い出したからです。ありがとうございました、それでは。

 

28 1049  人が気になる人の心理について教えてください   質問者(しましま )  2005/07/17
 
 人が気になる人の心理について、教えてください。専業主婦をしていると、3人に1人は、「いつも何しているの?」と尋ねられます。以前、60歳代の姑と30歳代嫁の同居家族で、姑が嫁の日常をよく、把握している事に驚いた事があります。また、3人の子がいて、おそらく私より、忙しいだろうと推測する、主婦は、買物の時、私の家を歩いて、通ります。週一回、幼児教室に通う日の朝は、高い確率で、彼女に会います。彼女は、自転車を持っているし、車も日常使っています。私自身も、人に関心がないかと言えば、ほどほどに、あるといえると思います。私の隣に住む主婦(70歳代)は、私の洗濯を干す時間をみて、私の前で、友人に、批判していた事があります。家族も環境も、違う彼女に対して、あまり、興味がわきません。外出姿の彼女を見て、「そういえば、今日は隣から、物音が聞こえなかった」と思う事がしばしばです。気になる心理は上の立場にから、下の立場にいると思う人に向けて、関心が行く物なのだろうか、時間に余裕があるという訳でも、なさそうです。心理の専門家ではない、と言われれば、それまでですが、竜頭さんは、どう思われますか?
回答者(りゅうとうまりこ)     しましまさん、こんにちは!    2005/07/17

 どんな人でも他人が気になるのであり、程度の差があるだけではと思います。「ほどほど」というのも、何をもって「ほどほど」になるのか、基準というものなどもありません。

 過剰とか異常なほどに、他人の言動に対して気に病み、否定的な嫌なことばかり考え出すようになると、大変に疲れてしまうでしょう。被害妄想的になったりもして、うつ症状も出てきたりなど、強いストレスに曝されて、体調も壊したりします。その場合はカウンセリングを受けたり、専門の医師の診察を受けるか、はたまた充分な休養を取ったり、気分転換を図るなどが必要だと思います。

 しかし、私なども人が気になり、心理を知りたいので、このような仕事にまで突き進んでしまいましたが、他の方より異常に関心が強かったからかもしれません。ですから、異常に人を気にするからといって、それは「よ
くないことだ」と言えるとは限りません。逆に、もっと他人の言動を気にして欲しいと思えるような人たちもいるのですが、本人は「かなり気にしている」と言ったりしますからね。

 バックナンバーのなかに、「適度の関心とこだわりを持とう」というタイトルの文を掲載しています。ここと関連するので、是非お読みくださればと思います。
     
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-201~/15-232.htm

 さて、あなたの質問文の中にある人たちの件ですが、三つ考えられます。@そこに登場する人たちは、あなたよりは他人の目を気にする人たちであるのかもしれません。しかし、Aほどほどくらいなのかもしれません。B逆に、あなたのほうが気にする程度が高いので、気になって質問されたと、失礼ながら、そのように考えることもできます。

 基準というものは有って無いようなものなんですから、あなたに基準を合わせたら、そうなるかもしれませんが、その人に基準を合わせたら、どのようになるのでしょうか?

 
人が気になる人の心理について教えてください」と尋ねられても、実は何も答えられないのです。もっと具体的な事を知る必要があります。いつもそのように回答していると思いますが。たとえば、60歳代の姑と30歳代嫁の同居家族で、姑が嫁の日常をよく、把握している事に驚いた事があります」のところを取り上げてみます。

 
60歳代の姑のタイプを判定したら、タイプ7であったとします。タイプ7は女性に意識が向きやすい気質ですから、息子よりも嫁に関心が行きます。また、息子は勤めに出て家にはいませんが、嫁が勤めていないのであれば、タイプ7でなくとも、嫁のほうに関心が向くようになるでしょう。仮に、姑がタイプ7であれば、嫁が買い物したり外出することをとてもよく覚えてしまうほうです。何を買ってきたのか、どこのスーパーに行って何時頃に帰ると言いながら、なかなか帰宅しないと気にしています。どんな洋服を持っているのかもよく知っている可能性があります。

 それは、タイプ7自身が買い物好きで外出好き、時間感覚が早くて時間にシビアになりがちだからであり、洋服などにも関心が高い傾向を持つためです。仮に、その姑がタイプ2であるとしたら、基本的には女性を気にする程度は少ないほうでも、やはり日中ともに居る嫁は気になります。その嫁が掃除はサボりがちで、料理は下手、子どもを通じて仲良しになった女性と長時間井戸端会議ばかりしていたなら、気になってイラツキます。家事をキチンとこなさない嫁だと腹立しくなるかもしれません。

 そんなふうになると、確実に嫁の動向が気になり、全てのことを把握しようとするかもしれません。タイプ2自身、お母さん気質なので、主婦的な仕事をキチンとこなさない嫁には説教したくなるでしょう。しかし、ぶつかりあいたくはないのですから我慢などもして、怒りが蓄積されます。そして、我慢するほどに関心が嫁に絞られて行きます。遂には異常に気にするようになってしまう恐れがあります。

 たとえば、
60歳代の姑がタイプ5で、嫁がタイプ7であるとしたら、当会の理論通りならば、確実に嫁のほうが姑のことを逐一知っているはずです。しかし、理論通りにはならない例を上げてみます。たとえば、タイプ嫁はパートに出て働いているが、その夫はフリーターで、少ない収入しかなく、そのくせ威張り散らして、妻としてのサービスが足りないと要求してくるような夫だったとします。経済的な心配や夫の横暴さに腹を立てているならば、まるで様相は違って来ます。タイプ5の姑は、タイプ7の嫁にとってはあまり気にならない存在になり、気になるのは夫のほうになってしまいます。

 人が人を気にするのはごく当たり前のことで、環境や状況、精神状態などがさまざまに違う影響を与えています。従って、ケースごとに説明するべきものです。その現場から離れた一般的で抽象的な質問されても、あまり得られるものは無い可能性があります。こちらも何か回答するかもしれません。しかし、さしたる価値も意味もないものになるかもしれません。

 「いつ・どこで・誰が・自分とどんな関係なのだが、ある状況の中で、このようなことを自分は言われた。その心理が分からないから知りたい」と質問してください。そうすれば、少しはその人の心理を予想できると思います。両人のタイプが分かれば、もっと精度の高い予想ができるでしょう。

 従って、一つひとつ具体的なところから学んでいかねばならないために、講座などが必要になってきます。とても、このサイトを読むだけでは、学べ切れないでしょう。それゆえ、私も安心して情報公開をしているのだと思ってください。しかし、あるところまで理解が進むと、視界がひらけてきて、大外れの予想をすることはなくなるのではないでしょうか。

 

29  1030  「主人」と呼べない女性とは       質問者(スー)   2005/06/19
 
 お久しぶりです。自分の夫、他人の夫に限らず、夫の事を「主人」や「旦那」と呼ぶことに強い抵抗を示す女性がいます。どうやら、男性の立場が上であるような呼び方をする事に抵抗があるようなのです。私は男ですが、もし自分が妻の立場だったらどうかとか、自分の妻(私は独身ですが)を「主人」のような呼び方で呼ぶとしたらどうかとか、言葉自体の認識はどうなのかなどと、自分なりに色々と想像したり考えたりしてみるも、どうにも理解に苦しむ事です。なので、これはもう、その人の妙な拘りとかではなく、何か本質的な部分の問題なのではと思った次第です。それで、こういった事もタイプに関係しているものなのでしょうか。ちなみに、その女性は「生まれて一度も女で良かったと思ったことはない」とも言ってました。
回答者(りゅうとうまりこ)       スーさん、お久しぶりです!  2005/06/23   
 
 男性優位の社会であっても、それらに気づく人と気づかない人たちがいます。被差別者なのに、そうと知らず無自覚なままの女性たちがいます。つまり、気づいた女性は、「主人」「旦那」と呼ぶことに抵抗を感じてしまうんです。また、男性優位とはいっても、男性たちの中でも各種の差別があり、悩んでいる方がいますが、差別されていながら気づかないでいる人もいます。

 まず、女性であるということだけで差別を受けている体験ならば、個人的に幾つも書き出せます。しかし、そうなると紙面は幾つあっても足りないでしょう。ちょっとばかり披露しますと、社会に出て初めて体験したものとしては、男性たちと同期で職場に配属された時に、既に給与体系が違うと分かった時です。学歴も年齢も同じなんですが、給与だけでなく仕事も補助的なものばかりでした。このようなことは、現在では少し是正されたようですが。

 もっと私的な場面ならば、葬儀の時の礼拝の順位があり、男性優先であることです。町内会の集まりでは男性たちが意見をいい、女性は接待役となっていたりします。学校のPTA会長は男性が就いて実質的な活動はせずに、役員とは言っても女性は実質下働きです。家庭の中なら、共働き夫婦が協力して掃除する場合でも、トイレは女性の役目になっていることが多いようです。補助的な仕事や下働きや汚い仕事は女性担当である、と、暗黙に決まっているのは何故なんでしょうか。

 こういった差別社会を変えようと活動しているフェミニストたちを数多く知っていますが、たぶん全タイプの女性がいたのではと思います。タイプの片寄りは無いように思うので、人間としての本質的な問題では無いと考えられます。いつものように数的に多いタイプ2の女性が多勢を占めていましたが、タイプ1・3・4・5・9の人たちも活動していたことを記憶しております。

 エニアグラム理論でみたら、タイプ1や2の男性は女性を軽視しやすいのですが、フェミニズム運動に参加しています。自分のなかにあるそんな傾向を知ってか知らずか不明ですが、社会的には間違った有り方だと気づいたからではないでしょうか。

 差別された当事者でないと分からないのでしょうが、突然に、ゆえなく差別されたら誰もが気づいて怒り出すでしょう。しかし、昔からずっと習慣のようになっていることならば、気づきにくいものです。しかしながら、差別者である男性たちのなかに、そうであってはならないと気づいて活動している方がいるのですからね。

 自分とは違うタイプの言動を理解することは難しいものです。同様に、違う立場の人間の言動を理解することも難しいみたいです。もっと分かりやすい例を上げるなら、生まれながらに大富豪であると、ホームレスの人たちの世界や心理を理解しにくいと分かると思います。これに関連のある以下のページを読んでみてください。
    
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-1~/15-34.htm

 生きている世界が違うので、差別者は、被差別者の世界とか心理などを理解できにくいようです。しかしながら、よくよく相手を知れば、かつ相手から学ぶ気持ちがあるならば、いつか分かるようになるかもしれません。同様に、他のタイプの言動が理解できるようになるでしょう。たぶん! 理解の仕方は人それぞれですが。それと同じで、あなたが女性を差別する側に立っていることに気づくようになれば、その方の気持ちも理解できるようになるかもしれません。

 とはいえ、たくさんの差別を受けましたが、
「女に生まれて良かった」と思っておりますから、たとえ同じような体験をしても、女性たちが同じようなところに行き着くとは限りません。

 なお、私自身、夫(または連れ合い&パートナーと呼ぶ)に対して、「主人」と呼んだことはなく、他人にもそのように語っていません。ここQ&A室も、「主人」と書いてあると、「夫」とか「連れ合い」などと、ひそかに書き換えています。

 そして、我が家では互いに名前を呼び合っています。ある夜、夫の知り合いから電話がかかり、「ご主人を呼んでください」と言いますから、急に悪戯心が起きて、「主人はわたしです」と答えたことがあります。相手は絶句していました。今でも笑い話になっています。そんな笑い話が早く過去のことになって欲しいと思っています。 

 

30  909   タイプ3の「目立ちたい」について     質問者(あけみ)  2005/01/02


 質問があります。タイプ3は表彰など評価されることで目立ちたいと思うのであって、場違いな服装など評価されないことでは目立ちたくない、ということが、ここのコーナーに載っていたと思います。それで疑問に思ったのですが、優勝や入選など、誰からも評価されるような内容ならいいですが、人によって評価が分かれる場合、タイプ3はどのように考え、行動するのでしょうか? 例えば、学校のクラブ活動で、1年生なのに突然主役に大抜擢され、ある部員からは、「1年生で主役なんて、すごい演技力ね!」と評価され、でも上級生からは「1年のくせに生意気なやつだ」という評価を受けた場合です。あるところでは評価されるけれど、あるところでは不評であったら、やはり「世界は否定的」と考えて、不評のほうをより大事に考えるのでしょうか。それとも目立ちたいという思いを大事にするのでしょうか。

回答者(りゅうとうまりこ)    あけみさん、お久しぶりです。    2005/01/03

 タイプ3は、良い意味で目立ちたいのであり、悪い意味では目立ちたくはないはずです。人によって程度の差はありますが、それらは、誰も同じであり、どのタイプも同じなので、タイプとは関係が無いのですが…。

 次に、あなたの上げた例では少し情報が不足気味であり、しかも適切ではないところがあります。なぜならば、まず主役に抜擢したのは、学校の教師なのか、同じ生徒とか同じ部員なのか分かりません。次に、抜擢されたのは、演技力を高く評価されたからと考えられますが、「生意気だと言った上級生」の言葉は、「評価」とか「不評」というよりも、単なる「ねたみ&やっかみ」の類ではありませんか? ねたんでいても、演技力はあると高く評価している場合があるかもしれませんからね。

 さらに、主役に抜擢されたのは、たまたまその主役に合っているキャラクターだったからで、演技力とは関係ないかもしれません。その役に合っている人が他にいなかったので仕方無く選んだのかもしれません。それならば、高く評価されていたわけではありませんからね。

 もう少し適切な例を上げたいと思います。仮に、同じ演劇部の部員たちの投票により、タイプ3の1年生の女性が主役に抜擢されたとしましょう。彼女に票を入れなかった他の上級生の部員がいて、その人たちが「1年のくせに生意気なやつだ」と言ったとしたら、それもねたみ&やっかみなんですが。さて、タイプ3の彼女は主役をするのかしないのか、それは私にも分かりません。

 なぜなら、ねたみとやっかみが怖くて主役を拒否するかもしれません。同じタイプ3でも自信と余裕があり怖がりではないタイプ3と、自信も余裕もないかなり怖がりなタイプ3では、違いがあって当然です。また、それまでの体験にも拠るかもしれません。過去にねたまれて怖い思いをしたことがあれば、主役を辞退するかもしれません。そういう体験がなければ、「やったぁー」と心地良い勝利感を味わうだけかもしれません。

 体験していなくとも、怖くなって辞退するタイプ3の人もいるのではないでしょうか。逆に、怖い体験をしていても、タイプ3が主役を承諾するのかしないのか、そこも分からないというしかありません。どちらかというと、ねたみの怖さを体験していたら、辞退する可能性のほうが大きいと思われます。タイプ8ならば、辞退しない可能性のほうが大きいのでは。そんなふうに、タイプ3とタイプ8の気質の違いがあると説明できるに過ぎません。

 さて、たとえば、その上級生が裏バンを張っている怖い人たちで、しかも大勢でつるんで陰口を言っているならば、とても怖いですからね。あなたでも、そんな場合、どうするのでしょうか。単なるやっかみで影で囁いているだけならば、主役を承諾するかもしれませんよ。時と場合、状況によって違うはずではないでしょうか。タイプ3だけが特別に理解できない行動をするのではありません。

 どのタイプでも、主役に抜擢されるのはうれしいもので、目立ちたくないとしばしば語るタイプ4でも、抜擢されたら小躍りしてうれしがるかもしれません。むろん、後から自分には無理だとか不安になってしまう人もいるでしょう。タイプ3でも同じなんです。人は誰もが評価されたいと願っていて、不評はどのタイプにとっても嫌なものです。

 次に、部員たちの評価が二分されていて、10票が彼女に入り、10票が他の3年生の部員に入ったならば、評価は二分されています。この例ならば、どちらも正当な評価をしていますからね。二分されたので主役は決まらなかったのですが、クラブ顧問の先生が、1年生の彼女に決めたとしましょう。10票上級生に入れた人たちは治まりませんから、裏で「生意気だ」「演技がへたなくせに」などと言うかもしれません。

 そんな場合、大抵の人はクラブ員同士の争いに巻き込まれたくありませんからね。タイプ3の彼女も、顧問の先生に相談したり、上級生ににらまれたくないから辞めたいというのかもしれません。タイプ2でもタイプ4でも、その他のタイプでもあっても同様で、多くの人たちが困惑することではないでしょうか。タイプ3も普通の人間です。主役になるためには不評でも引き受けるとか、どんなことでもするというのではありません。
 もう少し別の事例であれば、もっとうまく説明できると思いますが……。

 ところで、 「世界は否定的」という理論は、このような事例とはまるで関係がありません。もしも関係があるとしたら、タイプ3は、自分が主役に抜擢されたら、自分をねたむ人がいるだろうと想像できるということです。「みんなが自分を応援してくれている」なとどいう予想をするお人好しがいるとしたら、その人は「タイプ3ではない」と紹介したり説明するための理論です。

 タイプ3自身が主役をしたがるので、他人が主役を取れば、ねたみの気持ちが起きますから、立場が変われば、自分はねたまれるだろうと予想できるのです。逆に、タイプ3にとって、「人からねたまれる」とか「やっかまれる」「羨ましがられる」ことはとても気持ちが良いことです。しかしながら、ねたみが強くなると何かされるかもしれないと予想したりします。そうなると不安となり怖くなって、
どうしょうと悩み苦しむかもしれません。でも、どうしても主役をしたいので承諾するタイプ3がいるのかもしれません。苦しみもがいて、あきらめるタイプ3もいるかもしれません。いろいろなんです。

 ところで、大道具などの裏方をしたがる人がよくいます。友だちにそんな人がいても、タイプ3には信じられないでしょう。自分に自信がなくて主役をあきらめているから、そんなことを言うのだろうと想像したりするかもしれません。そこにこそ、タイプ3の目立ちたがる気質がはっきりと出ると考えてください。また、これは、タイプ837「世界と否定的に結びついているタイプ」の人たちに共通にある傾向なのです。この3つのタイプは、自己顕示欲が強い気質と分析しています。

 しかし、それ以外の人たちにも自己顕示欲はありますからね。このページで主に説明していることは、グループ差があることに関してですが、いつも個人差があることを忘れないようにしてください。たとえば、或るタイプ4は、或るタイプ3より、ずっと自己顕示欲が強くて、絶対に主役でなくちゃ嫌だという方がいると予想します。或るタイプ3より、或るタイプ6のほうが主役になりたがっていたりします。或るタイプ2のほうが、或るタイプ3よりも、人を押し退けても主役になろうとする人かもしれません。精神状態にもよりますからね。

 当会は、いつも「目立ちたがる」などという気質に、グループ差があると説いていますが、個人差はグループ差より大きいものです。能力も個人差のほうが大きく、環境の違いも大きいものです。どんなことでもタイプの問題として捉えるのは間違いであると知ってください。

 

 

31  897 タイプ9は理想的な人にみえる?  質問者(ほたる)  2004/12/12

 9つのタイプはそれぞれに長所と短所があるとのことですが、最近どうしてもタイプ9の、人々と自然に協調し心が安定して穏やかな気質が人間の理想像に思えてしまいます。このサイト内でもタイプ2はしばしば「自分勝手で、押し付けがましく、人と衝突しがち」のように言われており、それが我が身に照らして事実であるだけに何とかしていきたいと思うのですが、当然ながら簡単には直せず…。他のタイプの方もそれぞれに自分の短所が気になり、何とかしたいと思っているのだとは思います。でもタイプ9なら何事にも、後ろ向きに落ち込んで周りと衝突することもなく、穏やかに処理でき、とても「できた人間」に見えるのですが、そういう問題ではないのでしょうか?
回答者(りゅうとうまりこ)      ほたるさん、こんにちは!   2004/12/13

 「理想的に見える」などということは、よく知らないからではないでしょうか。もしも、タイプ9の夫または妻と一緒に暮らしたら、理想とは遠くかけ離れていたと分かるでしょう。むろん、成長したタイプ9は理想の人に見える可能性はあります。しかし、それはどのタイプにも言えることですからね。

 たとえば、あるタイプ2の妻にとっては、タイプ9の夫は理想的な男性であったようで、エニアグラムを受講してから、はじめて夫の欠点を知ったようです。そのような誤解もしばしばあり、夫婦仲は良いみたいです。逆のケースもあります。あるタイプ2の妻にとって、9の夫はどうしようもない人間に見えていたようです。どちらの夫にもお会いしていますが、前者の夫が成長している人間には見えず、後者の夫が後退しているような人間には見えず、私からはどちらも通常の状態の人に見えましたが。

 むろん、後者の夫婦関係は冷め切っておりました。それぞれの妻たちが、タイプ9の夫をそのように受け取っているだけで、どちらも夫の短所や長所を理解できていません。どちらも誤解しているのです。それよりも、観察していないので夫の性格を全く知らない人のほうが多いんですが‥。

 そして、実際にも後退していると思われるタイプ9の男性も知っています。約束は守らない、大勢の人に大迷惑をかけて騒動にまでなったりしています。そんなですから、妻にも去られており、仕事も入って来なくなりました。後退すると、タイプ9も「ちゃんとした人間」に見えなくなります。

 通常のタイプ9は、それほど後ろ向きにもなりませんが、前向きにもならず、落ち込んでも何もせず、ボウッとすることが多くなるタイプです。確かに、穏やかな性格で、衝突しにくい人たちですが、欠点としては、問題が起きても「処理できない」という傾向を持っています。何か起きても何もしないままでいる傾向の強い人たちです。どのような状況の時に、何もしないままだったのか、お話できる例があまたあります。しかし、実話は紹介できませんからね。

 さて、そんな例を一体、幾つ取り上げたら、理解してくれるのでしょうか。それは、「隣の芝生はキレイに見える」「隣の花は赤い」という諺に近いものです。どのタイプも全てそのように考えてもらえばよいと思ってください。

 

32  883   不倫しやすいタイプはあるのか? 質問者(宇宙日本)     2004/11/24

 職場の友達で37歳独身の女性がいます。自分で判断した結果、彼女はタイプ6だと思います。彼女は男性社員から人気が高く、最近、既婚者で彼女より五つ年下の上司と、とても仲がいいように感じます。彼女はタイプ的にみて不倫しやすいのでしょうか?不倫になりやすいタイプ、なりにくいタイプはあるのでしょうか?
回答者(りゅうとうまりこ)      宇宙日本さん、はじめまして。 2004/11/27

 タイプ判定はなかなかに難しく、正答率は平均2割だと、たびたび書いています。他人のタイプをただ判定しているだけなら実害もなく、また個人の自由な領域なので、とやかく言うつもりはありません。しかし、確率的には低いので、タイプ6ではないかもしれないと、私も自由勝手に判断してしまいますが……。

 さて、不倫しやすいタイプがあるのかという質問ですが、これまで蓄積した情報で見ると、全タイプが不倫をしています。タイプの片寄りがあるのか、調査したことはありませんから、分かりません。ただし、人数的に多いタイプは、不倫件数も多くなりますから、目立つかもしれません。たとえば、タイプ2です。しかし、人口比で照らし合わせても、タイプ2が多いのかは分かりません。また、大々的かつ統計的な調査をしないと分からないことですからね。

 また、当然に、お父さん気質(タイプ8)とお母さん気質(タイプ2)が、性的な欲求が強くなり子どもを欲しがる傾向が、本質的に強いと考えられます。従って、タイプ8は不倫する人たちは多いのではないかと予想しますが、タイプ8の人口は少なそうですからね。そして、これもただの予想であり、事実が予想通りになるとは限りません。

 男女比でみたら、当然に、男性のほうが不倫というか、古い言葉ならば「不義密通」をする人たちが多いと見られておりますが、これも調査されたことはありませんからね。エニアグラムのタイプならば、大胆になりやすい攻撃タイプの女性のほうが、不倫をしやすそうに見えます。しかし、小心な防御タイプの女性でも、不倫をしているという情報はよく聞いています。調和タイプにもあります。

 また、タイプ6の女性は、頼れる力強い男性を好むので、かなりの年上の男性に惹かれる傾向はくっきりとよく見えているほうです。従って5歳も年下の男性には惹かれにくいだろうと予想します。しかし、いつも予想通りにはならないもので、年下でも頼りになる男性はいますし、また、弱々しい男性と結婚しているタイプ6も、実際にはいます。それゆえ、タイプ判定は難しいと、いつも述べているのですが。

 なお、弱々しいというイメージは曖昧なもので、私から見て弱々しそうに見える人が、他の人からは弱々しいとは見えないみたいですからね。タイプ6自身は、弱々しい男性を選んだわけではなく、逞しい頼れる男性と思って結婚したのかもしれませんしね。

 また、「恋をする」とは、まるで交通事故に遭うみたいなものではないでしょうか。いつどんな相手と出会って、そのような関係になるのか予想通りになることはありません。ハンサムや美人でもない、金持ちでも優秀でもない、話がうまくもない、垢抜けなくてダサイ、面白みのない人でも、好きになったりしますからね。自分の好みとは関係なく、突然に、人の心の中にまるで車みたいに飛び込んできます。

 たまたま相手が結婚しているので不倫になってしまうだけではないでしょうか。不倫をしたくてする人はいませんからね。大胆な性格でなくとも不倫をするのは、この「交通事故説」をなるほどと納得できたならば、理解できるのではないでしょうか。従って、タイプ判定よりも、当る確率が低い分野です。
 

 

33  858  タイプ7は、消去法で恋人を選ぶ?               質問者(FWE)     2004/11/03

 こんにちは。私の上司(7w8)である人が、恋人を選ぶにあたって消去法をつかっているのを聞いて驚きました。もちろん気に入った中からの消去法なのでしょうが、私(2w1)には人を思考で選んでいくという事がしっくりきません。もちろん、思考タイプにも感情はあり、『(その人といると)気持ちがよい』とか『優しくしてくれる』とか『かまってくれるなど』あると思いますが、この消去法で選んでいく事について、どうしてそういう発想が出てくるのか教えて頂けませんでしょうか?
回答者(りゅうとうまりこ)             FWEさん、お久しぶりです。      2004/11/05

 まず、自然界の生物では、多くの種において、メスがオスの選り好みをしていることはよく知られています。ヒトという種も、女性が男性の選り好みをしていると考えられ、女性のほうが選択権を持っている、または選択の主導権を持っていると考えられます。

 エニアグラム類型論で見ると、攻撃タイプのほうが選り好みをしており、どちらかというと、選ばれているのは防御タイプになると考えられます。どちらとも言えないのが、調和タイプです。自然界でも、選ぶのがメス・オスのどちらとも言えない生き物がいるのですが……。

 人間関係で、受け身になりやすいのが防御タイプなのですから、当然に、防御タイプで、かつ男性であれば、かなり受け身になると考えられます。

 むろん、これは全体的に見ると、その傾向があるというだけですから、個々人では違うはずですから、間違えないでください。また、統計調査されたわけではないので、証明されてはいません。生き物たちによくある傾向が、ヒトにも当て嵌まるだろうという予想があり、また、狭い範囲ですが、実在の人物を見ると、そのような傾向が認められます。

 さて、恋人を選ぶ時に
「消去法を使う」とは、つまりは「選べられない」ことを示しているのではないでしょうか。従って、選択の主導権を持たない、または選択権がないと言っているようなものではと。実際、防御タイプはさまざまなことで主体的に選べないことが多い人たちです。優柔不断で決断しにくい傾向はよく見られます。これに関しては、以下のページに関連したことを書いています。お読みください。

   
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-1~/15-22.htm

 上記サイトには、
「防御タイプは、万事に受け身になりがちである。権威者から指示されないと動けない傾向あり。決断力がなく、優柔不断だが、優等生的な行動をする」とあります。たとえば、タイプ7は、好みの服がなくて、人に尋ねて決めたり、ブラント品ならば安心であるのかブランド志向の人が大変に多いようです。

 また、つきあっている人が変わると、趣味も変わる、話し方や服装の好みまで変わるなどのエピソードならば、かなり聞いています。人の好き嫌いも基本的にはあまりなく、相手から優しくされると、好きになり、嫌なことをされるので嫌うだけとも言えます。タイプ2は、嫌なことをされてもいないのに、嫌う場合がありますからね。基本的に好き嫌いの世界で生きているくらいで、それをはっきりと自覚できるタイプのようです。

 どのタイプでも、小さなことならば、決断は簡単にできますが、大きなことならば決断するのは難しいものです。進学や就職、結婚や子どもを産むなどは、大きなことですから、誰もが慎重になると思います。タイプ7の男性にとっては、とくに結婚とか女性との関係は比重の高いものですから、悩まされやすく無関心にはなりにくい分野です。

 つまり、重大関心事でありながら、なかなか選べられないとしたら、消去法で選択するしかないのではと予想します。または、女性にもてている男性で、女性問題で悩むことが多かったならば、とくに慎重となり、リスクがなく、より幸せになれそうな相手を選ぶのは、当然のことではないでしょうか。

 また、タイプ7は、思考タイプと言い、あまり感情的になりにくい人たちですから、恋愛体験を幾つもしていたとしたら、消去法で選ぶくらいなクールさは、備わっていくはずではないでしょうか。初恋であったら、クールにはなかなかなれないと思いますが…。

 なお、タイプに関わり無く、結婚相手を選ぶに際しても、好きな人と結婚していないとか、好きになったことがないという方も、かなりいるように見受けられます。クールに将来の生活を考えて、相手を選択している人たちが少なくありません。

 タイプ2は、お母さん気質で、母にならねばという本能的な欲望が強いタイプと考えられます。そうなると、配偶者を得るべく積極的に男性を選り好みするほうだと予想できるでしょう。恋愛感情が発達しているタイプではないかと予想するのですが。事実、このタイプは、誰かを好きになる衝動が強いと見受けられます。また、タイプ8の女性もかなり積極的ですが、「お父さん気質」であるため、親になりたがるタイプです。

 しかし、他のタイプのなかには、相手のことを好きなのか分からない、嫌いではないが、それが恋愛感情と言えるのか分からないという方も結構います。あなた自身2w1なので、ただ好ましいと思うだけの人と、強く恋している人と、ハッキリ区別できると思います。がしかし、そのように区別できない人が一杯に存在します。むろん、タイプ2でもそれぞれに個人差があり、恋愛をしたことが無いままに人生を終える人もいると思います。

 そんなタイプ2から見たら、「消去法で恋人を選ぶ」などは、とても理解できないとは思いますが。講座などでは、「恋をするというのは、交通事故に遭うようなものだ」と言っておりますが、結婚となると、女性たちが選り好みをしていることが多いのではないでしょうか。オスに向かって、「ごめんなさい!」とメスがいう設定は、万国共通、人類普遍、否、生物普遍のことなのではと想像しますが。

 序でながら、メスによるオスの選り好みが生物進化の一要因になっていると解いたのはダーヴィン(タイプ4w5)で、これを「性淘汰理論」と言います。

回答に対する返事       FWEさんより  2004/11/06

 竜頭さん、ご質問に判りやすくお答え頂きまして有り難うございました。いつもご回答頂くと、なにか・・心の中のモヤモヤがすっきりします。回答の中に「消去法を使う」とは、つまりは「選べられない」ことをさしているのではないでしょうか。とありますが、まさにそうでした。本人もそれに近い事を言っていた記憶があります。

 

34  795    タイプ6の心配症(不安)について  質問者(夏の魔物)  2004/09/08

 はじめて質問させていただきます。タイプ6の心配症(不安)についての質問です。タイプ6は基本理論では以下のようなタイプで、「不安感が強い・襲われやすい」特長があるとされていたと思います。@思考タイプ  A世界と肯定的に結びついている  B世界と共にいる。(調和タイプ)    タイプ6が他のタイプと区別して「心配症」と説明されるくらいに不安感に襲われやすいものなのでしょうか? 思考タイプなので色々といいこと・悪いことを考えついていそうですが、「世界と肯定的・・・」ならば、不安なことよりもポジティブなことの方を考えついて安心しそうで、少なくとも「否定的・両価的に・・・」タイプのほうが不安感を持ちやすそうなイメージです。また、「世界と共にいる」タイプよりも「世界の淵にいる」タイプのほうが不安を感じやすそうです。よって例えば、「思考タイプ、世界と否定的・・、世界の淵にいる」と三拍子揃ったタイプ7や、もしくはタイプ3、タイプ4などのほうが不安を感じやすそうな気がしますがどうなのでしょうか。
回答者(りゅうとうまりこ)          夏の魔物さん、はじめまして!  2004/09/08  

 まず、「心配症」とありますが、「心配性」と見間違えていらっしゃるようで、ご確認ください。そして、あなたの指摘している理論からは、タイプ6に、とくに「心配性」とあることが理解できないだろうと思います。

 ただし、実際にも、あなたの身近な人たちを比較してみたならば、何故か「心配性だなあ」などと言いたくなる方がいるのではないでしょうか。そして、或るタイプ6よりも、ずっと心配性の或るタイプ2の人がいますし、或るタイプ9は、心配症と言えるくらいです。或るタイプ4は年中心配ばかりしていたりします。また、或るタイプ6は心配性には全く見えず、楽天的にさえ見えます。が、或るタイプ6はまさに心配症、または不安神経症になっています。

 ですから、そういうさまざまな人たちの様子を比較して考えてみたら、とくにタイプ6にだけ「心配性」だと書くのは間違っているようにさえ見えると思います。あなたの疑問はよく理解でき、また、私自身も、最初からずっとそんな疑問を抱いていました。上記の理論を発見した段階ではとくに、そんな疑問が生まれました。タイプ6は「世界と肯定的に結びついているタイプ」なのだから、心配性になりやすいという、その理論的根拠が無いのに、おかしい! とずっと疑問視していたのです。

 しかし、どうしても、他のタイプより心配性に見えます。それはタイプ6が心配や不安を口に出すからで、その態度からも他人からは、明らかに不安であることがよく見えます。その他のタイプも心配なところがあるのに見えないのは、あまり表現しないためではないかと思われます。そして、「他人から心配性に見える」のはタイプ6に最も多いという点では間違っていないと考えています。ただし、「見える」といだけのことですからね。本当のところは分からず、個々人で違うはずではないでしょうか。

 さて、不安があっても、それを表現していない人たちが結構います。たとえば、タイプ3と9もそうであり、タイプ1は家族しか見ていなかったり、タイプ4は心配な時は、無表情で無口になる方が結構いて、他人から不安感があるようには見えない人が結構います。タイプ2w1は心配であると言動や表情によく出るほうですが、同じタイプでも、タイプ2w3は言動や表情に出にくいために、周囲の人たちが気付かないなどがあります。タイプ8はかなり心配や不安になる人たちなのですが、心配や不安とは無縁の人に思われたりしています。

 私たちは、表面に出ているものだけでしか、判断できないのです。そこからも言えるのですが、心配であることをよく表現しているグループに入るのがタイプ6だということです。しかし、細かく見ると、同じタイプ6でも、タイプ6w7のほうが言動としてよく出ており、タイプ6w5は比較するとあまり出ていません。

 しかし、当会には6つの基本理論を持っています。3つ目の理論として「性格は根源にある行動プログラムに拠っている」と名付けているものがあります。一度お読みください。以下のページです。
      
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory3.htm

 
タイプ6は「敵を混乱させる」「自分の正体を見破られないように混乱させて自分を守る」というタイプだという理論です。当会では、「性格とは自己防衛戦略である」と定義づけています。タイプ6に関しては、周囲の人たちを「混乱させる」「惑わせる」という本能的な防衛戦略を持っているタイプだと発見しております。この「自己防衛戦略」という理論に関連していることを、以下に載せています。一度お読みください。
      
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-201~/15-218.htm

 実際に、タイプ6は少し追い詰められているだけでも、家族や周囲の人たちを混乱に陥れていると認められます。知能犯的にそのようにしているのではなく、本人自身も混乱しているためであり、しばしば「パニクル」という言葉が日常的に出ています。パニクッた時に、あわてていろいろなことを口走ります。そして、さまざまな脅迫的というか暴力的なことを犯してしまう傾向があります。

 たとえば、そのようなタイプ6の様子を「タイプ4とタイプ6の見分け方」の中で、少しですが説明していますから、こちらもどうぞお読みください。
      
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-1~/15-26.htm
 
 この理論を発見してからは、タイプ6の言動が非常に理解できるようになり、それゆえ、カウンセリングにも有効となりました。それはむろん、他のタイプにもついても同様なのですが。

 事が荒立つと、タイプ6と冷静な話し合いがなかなかにできないという事例は幾つもあります。或る父親は、「この娘と話すと、こちらのほうの頭が混乱する」と語ってくれました。ある母親も、急に暴力的になりおかしな言動をする娘の様子を見て、「気がおかしくなったように感じた」と言い、しかし、その後はケロリといつものように冷静でかわいい子なので、「訳がわからない」などと言うのです。10年以上による観察と、多くの事例によって、この理論の正しさは立証されていると、当会では見ていますが…。

 つまり、根底にある自己防衛戦略が「混乱させる」「惑わせる」であるために、心配であることを、日頃の言動としても、しばしば出ていると考えられます。しかし、だからといって、タイプ6だけに心配事がよく起きているのではないのですから、タイプ6だけが不安感が強いというものではありません。

 「心配性」とはいっても、心の中のことで、それらは秤で測れるものようなではありません。本当は、心配な状況下にいる人が心配になるのであり、どのタイプでも心配性的なところはあると考えられます。

 

35  767   大人になりたくないタイプは?     質問者(アゴヒゲペンギン)  2004/07/29

 こんにちは。9つのタイプそれぞれが「大人になること」と「子供であること」をどんな風に思うのかを教えてください。私は小学生の頃から大人になりたくないと思っていて、何か嫌なことがあると「このまま大人になったらどうしよう」と思ったり、大人がしていることを誰かがやっていると急に何かが違うように思えてきて「こんな事したくない」といった嫌悪感がでてくることがあります。そうだからと言って悪い意味で子供のままでいたくないです。家族に早く大人になりたかったかどうかを聞いたら、「大人になれば親からいろいろ言われずにすむし、自分のやりたいようにできるから早く大人になりたかった」とか、「(早く大人になりたいとか、なりたくないとか)そういったこと、考えたことない。ただ年齢が増えるのは嫌だ」と言ってました。どうしたら、こんな風に思えるのか不思議で羨ましく思えます。もし、タイプ別に傾向があるとしたら、「大人になること」と「子供であること」を各タイプがどんな風に思うのか教えてください。
回答者(りゅうとうまりこ)  アゴヒゲペンギンさん、こんにちは! 2004/08/01

 当会では9つのタイプを、大人タイプ(2・5・8・9)と子どもタイプ(1・3・4・6・7)の2つ分けて考えることがあります。ヒトは、生まれながらの気質があり、9類型できるという考え方をしています。気質として、おとなっぽい人たちと子どもっぽい人たちがいるというわけです。当会だけにしか無い理論であり、性格分析です。

 実際、子どもなのに、大人のような落ち着きと受容性を持っている人がいます。一方、老人になっても子どもっぽい楽しみ方をして、幾つになっても敏感な反応をする人たちがいます。身近にそんな人たちを知っていれば、この考え方が理解できると思いますが。

 簡単に考えるならば、大人タイプは、早く大人になって、親や教師からうるさく指図されたくないほうです。子どもタイプは、大人にはなりたくない、いつまでも親の庇護下にいて、遊びたわむれていたいほうです。

 しかし、実際にはそんなに簡単に考えられるものではありません。子どもの頃はどのタイプでも不安感が強く、庇護してくれる人がいないと生きて行かれないと思っています。社会に出る恐怖や不安はどのタイプにもあります。また、子どもを愛さない親とか横暴な親であるとか、理不尽で無理解な教師たちと出会っていると、あんな親や教師にはなりたくないと誰もが思うでしょう。大人社会の汚さや醜さを体験したならば、大人になりたくないと思うのは、どのタイプであろうと同じです。

 それゆえ、大人タイプは、早く大人になりたいと思うこともあれば、大人を嫌悪している場合もあります。当然に子どもタイプならば、なおさら大人を嫌悪したり大人社会は怖いところだと思い、「絶対に大人になんかならない」などと、無理だと知りつつ言い募ります。

 また、大人タイプは、どちらかというと、子ども時代のほうが自分らしく生きられない傾向があります。なぜなら、自己同一性(アイデンティティ)が「大人」だからです。自分が子どもであっても、子ども扱いされると不快に感じます。違和感を感じることもあります。かわいがってくれる大人には、多少なりと子ども扱いされても我慢しますが、そうでない場合は、早く大人になって、相手を見下すようになりたいと考える人たちが結構います。酷い親であるとか、親とケンカすると家出などもします。早々と自立する人が多いという傾向はあります。

 たとえば、あるタイプ2の女性は、幼稚園でお遊戯をするのがどうしても嫌だったそうです。小さな子どもみたいなことはできないと、先生に叱られてもしなかったと言うのです。あるタイプ9の男性も、保育園で周囲の子たちがママゴトをして楽しんでいるのを見ても、自分は楽しいと思ったことがないそうです。あるタイプ5の人はかなり小さな頃から、同年齢の子たちが遊ぶさまを見て、幼稚だなあと感じていたそうです。あるタイプ2の男性は、「自分は中学くらいまで、ぼうっと寝ていたようなもんだと思う、目覚めたと感じたのは中学3年くらいの頃だ」と語っています。

 子どもタイプは、どちらかというと子ども時代のほうが自分らしく生きられる傾向があります。なぜなら、自己同一性が「子ども」だからです。自分は子どもなので、子ども扱いされても不快にはなりません。かわいがってくれたなら、その人を慕い追いかけることも多いのです。しかし、成人すると、周囲から自立を迫られるので、それがプレッシャーになる傾向があります。また、意識がはっきりしていて、ボウッとしていても、子どもの頃のことはよく記憶しています。

 それゆえ子どもタイプは、可愛がってくれる親がいたら、かなり元気活発に子ども時代を過ごします。野山をかけまわり、勉学に励んで他の子たちに指図したりなどもしています。たとえば、あるタイプ1の女性は、幼稚園児の頃、男子とともに木登りしたり、怪獣ゴッコをしたり、オテンバだと言われたようです。あるタイプ7は、母親との毎日を驚くほど記憶しており、子ども時代は充実感のある楽しい日々だったようです。あるタイプ4は3歳頃から、母親には理解されることはないと諦めたと語っています。

 むろん、子どもタイプも親が酷い人間であると、家から離れたいと思います。しかし、自分を産んでくれた親でさえ自分を虐待するのですから、他人であればもっと酷い目に遭うだろうと予想します。それで一層に社会へ飛び立つことができません。

 しかし、これもグループとしてみた場合であり、個人的にみれば、大人タイプなのに、自立できないまま中年を迎えている人が実際にはいます。子どもタイプは自立できにくいほうにも関わらず、早々と親元を離れてしまい、実家には二度と帰らないと決心をした方もいます。実際、末っ子タイプのタイプ4の方で、商売に成功して家庭を持ち、実家の親に頼るなどという発想など忘れてしまった方がいます。

 「事実は小説より奇なり」とはよく言うことですが、ある気質に生まれたからと言って、それで人生の全てが決まってしまうのではありません。自分はダメな奴だという自己像を作り上げてしまい、自立できずにいる大人タイプの人もいます。また、子どもタイプの人が社会的に成功したからといって、その気質が変わるわけではありません。嫌いだった親でも、心の奥ではいつまでも追い求めているかもしれません。

 面白い質問だと思いました。講座などでは、このような話題がチョクチョク出ているのですが……。

 

36   756       責任感の強いタイプとは          質問者(めぐる)    2004/07/17

 お久しぶりです。Q&Aコーナーは、ほぼ休まず更新されているようで、頭が下がります。毎日楽しみにしております。さて、質問させていただきます。初期のころは、責任感が強いタイプ、弱いタイプなどと、単純に考えていたのですが、厳密に考えてみると、簡単には言えない部分が多いと思います。大雑把に見てみると、調和タイプは、初めから責任を回避する傾向があり、防御タイプは、途中で責任を投げ出しやすいのではないかと捉えています。タイプ1は、責任を投げ出しやすいタイプとは言えないでしょうが、プレッシャーに弱く、ヒトラーなども、窮地に陥ると、責任を放り出して逃げてしまったようです。また、ウィングによっても異なり、責任の重さによっても異なるでしょう。以前のQ&Aでも一部回答していらっしゃいますが、攻撃タイプのウィングがある場合、軽い責任ならば負うことが多くなるのではないでしょうか。特に、ウィングによる違いを詳しくご説明いただけたらと思います。
回答者(りゅうとうまりこ) めぐるさん、とてもとてもお久しぶりです!  2004/07/21

 以前は、責任感のあるタイプ云々と書いたことがあると思います。しかし、最近はまるでそういうことを書かないようになりました。よく考えるほどに、よく分からないからです。どういう場合に、どんなことをすると責任感が強いと言えるのか、まるで分かりません。「責任感」って一体何んなんでしょうか。

 たとえば、上司から命じられた仕事を正確に最後までやり遂げたなら、責任感が強いと言えるでしょう。途中で投げ出してしまうと、無責任な人と言えます。しかし、物事がこんなに簡単に区別できることばかりであればよいのですが…。

 防御タイプは、上司から命じられた仕事は、キッチリとかなり正確に指示通りに細かくやり遂げようとします。ここだけをみたら、責任感は強いと言えます。一方、攻撃タイプの中で、とくにタイプ2などは、上司に命じられていないことまでやってしまう人が少なくありません。仕事熱心のあまり、また上司や会社に認めてもらいために、自分で勝手に決めて仕事をしてしまう方がいて、苦情相談がよく来ます。

 このように、会社の利益になると思って、命じられていないことまでやってしまう人は、無責任と言えるのか、責任感が強いのでしょうか? 逆に、上司に命じられたままに実行したら、会社に不利益になると分かっていても、命じられたままにやる方のほうが、責任感があるのでしょうか? たとえば、営業などの現場では、予測できないさまざまなことが起きますから、その判断の仕方や結果で責任云々になるのではないでしょうか。

 タイプ8は、責任を負いたがるくらいな人ですが、それは、大将となって、大勢の人たちに何かを命じたい気質ゆえです。命じた以上は責任を取らねばなりませんし、また、実際、責任感の強い人に見えています。しかし、本当に責任が取れているのでしょうか? 例えば、あるタイプ8の会社社長が、他社から有能な人物を引き抜きました。「君の家族と君自身のために、最高の待遇を用意している。君がよい仕事ができるように、全責任は自分が持つ」と言ったそうです。

 そこで、この人は請われるままにその会社のある部署に就きましたが、3年あまりで、社の方針が変わり廃部となり、その人自身も必要とされなくなったようです。それを決めたのもタイプ8の社長です。最後まで面倒を見ようとしなかったのです。社長は「責任は感じない」と言ったそうで、こんなタイプ8は責任感があるのでしょうか。社長職なのですからね。このように使い捨てにするなど、かなり無責任な社長だと言わざるを得ません。

 とはいえ、どんなに責任感のある方でも、状況の変化で、当初に言っていた責任を取れなくなることが、しばしばあるのではないでしょうか。また、責任を取るといっても、お金では責任が取れないこともあります。そんな時に、どこまでどのようにしたら、責任感のある人間だと言われるのか、それがよく分かりません。

  また、あるタイプ4が、不正なことをしている自分の会社を内部告発したようです。社会的な責任を感じていたようで、それも責任感の強さの現れだと考えられます。しかし、それがために、会社に莫大な不利益を与えてしまいました。会社に勤めている立場の人間としては、会社に対しての責任感は低いのかもしれませんよ。告発するよりも、もっと違う方法で会社を更正できたかもしれません。しかし、地位と権限の無い下っ端ならば、何もできないのですから、告発するより方法は無いのかもしれません。
 
 つまり、状況の変化、立場の違いで責任の取り方が違います。また、何に対して責任を持つべきなのかでも違います。一方に責任を持てば、他方には無責任になることもあるかもしれませんからね。そして、社会という大きな視点から見て責任を取るほうが、責任感が強いのでしょうか。それよりも、直接に賃金を得ている会社に対して責任を取ることが一番に求められることなのでしょうか。会社ではなく、家族のために責任を取る人のほうが、責任感が強いとは言えないのでしょうか。さらに、家族のためにではなく、自分に対して責任を取って自殺する人は、自分勝手な責任感の無い人なのでしょうか?

 どちらか一方を捨てなければならない時に、どちらを捨てたら、人間としての責任が果たせるのか、永遠に分からないままかもしれません。社会がどうなろうが、会社がどうなろうが、知ったことではないと、私自身は家族や愛する人たちだけを救うほうを選ぶかもしれません。しかし、社会や働く場があっての私たちなのですからね。

 このように、いろいろと考え出すと、頭痛がして来ます。従って、どのタイプが責任感が強いのか、簡単には言えなくなってしまうのです。表面的に考えるならば、子どもタイプ(1・7・6・3・4)のほうが、大人タイプよりも、責任感が低いように見えます。たぶんに怖がりで依存的な傾向があるためでしょう。しかしながら、怖いから果たせないとしたら、それを責められる人はいるのでしょうか。怖いものは怖いのです。

 虎を目の前にして、愛する人を守るために闘えと言われたら、タイプ8だとて逃げ出すと予想します。父親なんだから責任持てよと、子どもたちに言われても、できないものはできないのではないでしょうか。怖がりの程度が違うので、少々の恐怖で逃げ出す人がいると、無責任に思われてしまいますが。

 人間は自分を守るように出来ているのです。性格は自己防衛かつ生存戦略ですから、自分を守るために、家族をかえりみずに逃げ出す人を無責任と言える人は誰もいないと思われます。
 また、人類社会は、総無責任体制だと思わざるを得ません。それは、環境問題を考えてみても分かると思います。イラクの大量破壊兵器疑惑に関しても同様です。開戦を決めた国だけでなく、国連もその役割を果たそうとせず、調査もせずに協力してしまう国もあり、総無責任社会ではないかと気づいた人たちも多いのではないでしょうか。

 各種の責任論がありますが、究極的に考えると、そのような責任云々と立派なことを言う人たちのほうが、一番に無責任だと思ってしまいますが……。
 さて、責任感の強いタイプや弱いタイプがあると言えるのか、以前に書いたことがあるかもしれませんが、もう少し慎重に考えてみたいことなので、まだお答えすることができません。

回答に対する返事         めぐるさんより   2004/07/22

 今回のご回答には、たいへん考えさせられました。本当に、簡単に答えが出せる問題ではないので、気長に、私なりに答えを探していこうと思います。責任感の強いタイプについて、もしよろしければ、Q&Aよりも、特集コーナー等で後々取り上げていただけないでしょうか。

 

37  741  自慢話の多い人は、何タイプ?      質問者(リンリン)  2004/07/02

 はじめまして。質問させてください。自慢話の多い友人がいますが、タイプ3だと判断していいのでしょうか。
回答者(りゅうとうまりこ)       リンリンさん、はじめまして!  2004/07/03
 
 自慢が多いというだけでは、タイプ3と判定できません。むしろ、タイプ3の可能性のほうが低いと考えます。なぜならば、タイプ3は自慢する場合、かなり意識しています。意識しすぎて、なんだか自慢の仕方が下手になってしまうのです。好きな異性を前にすると意識しすぎて、上手く話せなくなるのと同じなんです。

 これまで観察しているところでは、自慢が多いのは、ほとんどタイプ2w1であることが多かったとお知らせします。自慢を意識していない、または無自覚なままに自慢してしまうタイプです。たとえば、タイプ2w1の女優さんたちがインタビューされている時に、「美貌を保つ秘訣を教えてください」と尋ねられると、即座に、「よく寝るように心掛けています」「食べ物に気をつけています」などと答えています。

 一方、タイプ3の女優は、「いえいえ、そんな美貌だなんて言われると……」となり、恥ずかしそうな笑顔を向けます。再度、司会者に即されても、まだ否定してしまいます。露骨に自慢しにくいのです。タイプ3でも小学生くらいの頃は、「僕のじいちゃんは海軍の大将だった」などと、祖父などいないのに、大法螺みたいな自慢を言うことがあります。しかし、加歳すると、そのようなとんでもない自慢はしなくなります。「なんとなく自慢しているような感じ」と言えるかもしれません。それほどに微妙な言い方をしている人たちが、タイプ3です。

 

38   695  人に嫌われやすいタイプ?        質問者(リカ)  2004/05/11
 
 こんにちは。バックナンバーにあるタイプ7の印象的な名称「人から嫌われやすい人」について、もう少し詳しく説明お願いします。というのも、例えばタイプ7の芸能人、明石家さんま、久本雅美、ビートたけしなどはここ数年続けてNHKの好感度タレントランキングのトップに挙がっていますし、私だけならともかく、タイプ7全体がそのような「嫌われやすい」傾向にあるといのはどうしたものかと思ったもので。もっともNHK調査の信憑性も疑わしいものですし、竜頭さんも前置きで「あまり真剣に捉えずに遊び感覚で」と言っているので、考えすぎかもしれませんけど、どうしても気になるので質問させていただきました。
回答者(りゅうとうまりこ)                 リカさん、お久しぶりです。   2004/05/14

 それは、「エニアグラムを想像力で楽しむ・その2」のなかにあるもので、以下のアドレスです。
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-201~/15-206.htm

 タイプ7を「人から嫌われやすい」と書いてますが、それ以外のタイプとしては、「人から怖がられる人・人にうっとおしがられる人・人にうとまれる人」などがあります。どのタイプに対しても、できる限り公平にと努力しています。タイプ7だけに厳しく書くことがないように注意しており、また、それはどのタイプに対しても配慮しているものです。

 ただ、「言葉が足りない」と思うことがよくあります。上記もそれに該当します。「嫌われやすい」という以外の言葉を探してみましたが、適切な言葉が見つかりませんでした。それ以外ならば、たとえば、四文字熟語
で9つのタイプを表わしているものがあり、「優柔不断」という熟語を、タイプ6に当て嵌めています。しかしながら、攻撃タイプ以外の6つのタイプは、全て優柔不断の程度が、攻撃タイプよりも強いと考えられます。かといって、6つのタイプのなかでは、どのタイプが一番強いのか定かではありません。従って、タイプ6に当て嵌めるのが正しいというのではありません。どこかに当て嵌めるしかなく、どうしても使いたい言葉でした。

 さて、タイプ7は人気者になりたいという願望が強いのですから、「人から嫌われやすい」と書かれては、大変に気になると思います。しかし、タイプ7の人たち全てが人気者にはならないように、タイプ7の人たち全てが嫌われているではありません。同様に、タイプ5のところは、人にうとまれる人と載せていますが、全てのタイプ5がうとまれているのではありません。

 ところで、タイプ5や9の特長としては、人から好かれたり嫌われることが少ないという傾向があります。また、タイプ5と9は、本人自身も他人をちょっと好きになり、ちょっと嫌いになるくらいで、なにかにつけ激しくなりにくい人たちなのです。つい最近、タイプ9本人が「自分は激しいところがある」と言っていましたが、もっと激しい人たちと比較していないので、分からないようです。詳しく比較すれば、タイプ5のほうが激しくなるほうですが……。

 少しズレてしまいましたが、このような結果として、タイプ5や9は、他人からも好かれにくく嫌われにくいという傾向があります。人の噂に登るのも少ないほうです。

 一方、タイプ7は、人への好き嫌いが激しいという傾向はよく見られます。タイプ2も該当するかもしれません。本人自身が、他人への好き嫌いが激しいとしたら、他人からも、好かれやすく嫌われやすいことになるでしょう。この2つのタイプは、人の噂に登ることも多いタイプです。なお、タイプ4自身も、相当に激しいほうですから、激しく好かれるか激しく嫌われる可能性が高いと考えねばならないでしょう。

 つまり、人は全て、相互関係でそのようになるのです。従って、人気ランキングが高い人が多いタイプだとしたら、人気ランキングで低い人も多いタイプだと考えねば、整合性に欠けます。

 そして、性格とは長所短所がコインの裏表みたいにあるものですから、長所だけを書くと一面的になります。どうしても短所や欠点も併せて書き出さねばなりません。どうも、自分のタイプに書かれている否定的なところを目にすると、どのタイプでも気になるようです。そうはなりたくないとか、注意しようなどと、参考にしたり自戒するために活用して欲しいものです。

    

 

39   649     しっと深いタイプは?      質問者(なな)  2004/03/21

 
りゅうとうさん、こんにちは。先日は質問に答えて頂きありがとうございました。タイプによって嫉妬深いタイプとそうでもないタイプがあると思いますが、どうなのでしょうか。教えて下さい。私の予想ではタイプ2や8は嫉妬深い方だと思います。反対にタイプ1や9・5はそうでもないのではないかと思います。ちなみにりゅうとうさんの著書「夫の性格・妻の性格」も読みました。私はタイプ1と判定され、自分では嫉妬深い方だと思いますが主観なのでよくわかりません。
回答者(りゅうとうまりこ)      ななさん、こんにちは!   2004/03/24

 「嫉妬」とは書かず、なるべく「しっと」書くようにしています。言葉にこだわるほうで、「しっと」や「焼きもち」は、男性のほうが強いと見ているためです。女偏ではなく、男偏の「男疾・男石」に変えたほうが正しいのではと考えています。

 男性が幾人もの妻を持ちたがるので、イスラム世界などでは4人の妻までOKになっています。逆に、夫を幾人も持ちたがる財産家の妻がいてもよいと思いますが、それはヒト社会ではありません。かなり昔に辺境の地に一妻多夫の部落があったようですが、現在ではほぼ無いと聴いています。それは、オスが「しっと深い」という証拠みたいなものです。

 また、自分の遺伝子を確実に残すために男性が、女性を囲い込みたがる本能があるためと考えられます。女性にとって、自分の腹に宿った子は全て自分の遺伝子を継承しています。しかし、男性は「産めない性」ですから、自分の子を産むべき女性に、他の男性を近づかせないようにせねばなりません。

 例えば、トンボのオスとメスがからみついて飛んでいることがありますが、それはメスのところに他のオスが来ないようにしているからです。人間以外の動物のほうが、性役割は多彩なので、囲い込みはオスだけがしているのではありませんが。ヒトのオスが一番しっと心が強い動物だと考えられます。なぜ、ヒトのオスが最もしっと深くなったのか、考えをまとめてみたいと思っていますが、それはまた別の機会にしたいと思います。

 さて、男性と女性と比較したなら、男性のほうが「しっと深い」のですが、エニアグラムのタイプでみたら、男性性の強いタイプ8・3・7の男性が比較的しっと深くなります。常日頃から、妻の居宅や所在を確認せずにはいられず、妻の体調や好き嫌いまでよく確かめており把握しています。

 しかしながら、タイプ1の女性がしっとに狂い自殺未遂しているとか、タイプ7や4の男性が自殺騒ぎを起こす、タイプ2の女性が夫の浮気相手を追い詰める、タイプ9の男性が自殺未遂する、その他、幾らでも事例はあり、しかも、全タイプにあります。そのような事例のタイプを調査されたことはないので、8・3・7が多いのか、それは全く分かりません。

 また、「しっと心」はタイプというよりも、環境や状況、相手に拠ると考えられます。一応、しっと深いタイプに入るタイプ7の男性が、良い妻に恵まれて、一度もしっとを抱いたことがないことがあります。タイプ9もそれほどしっと心が強いようには見えませんが、女運が悪かったのか、いろいろと翻弄されて、しっとに狂ったことがあります。タイプ1もしっと深そうには見えませんが、実際には上記のような方が存在しますからね。

 そして、「しっと」とは、男女関係だけに使われるものではありません。「しっと」「ねたみ」「焼きもち」などは、兄弟姉妹間にもあります。友人関係、同僚間などでも起きます。競争心を持たない人などいないのですから、競争に負けたほうがねたみを抱き、それが「しっと」と形容できるものになるかもしれません。

 しっと深い8・3・7ではありますが、妻の存在が大きく、最も大切にするのは、このタイプです。逆に、タイプ1の男性は妻の存在は小さく、女を軽視しており、妻などいなくともよいくらいで、それならば結婚しなくともよいのではと思うくらいの人もいます。

 ただし、タイプ1の女性も焼きもちをやきますが、それは自分が振られることがショックなのか、一人になるのが怖いだけなのか、本当に純粋にしっとしているのか、その違いをはっきりとさせることはできません。しっとから自殺騒ぎになることはよくありますが、それはしっとなのか、失恋の痛手なのか定かではなく、男に捨てられて食べていけないためなのか、本人にも判別できないこともあるはずです。

 さて、相手の存在が大切であるがゆえに、裏切られるとしっと心がムラムラと出てきます。大切な存在ではなければ、妻に死なれてもあまりショックにはならないでしょう。しっと心が強い男性は、妻を縛る可能性は高いが、妻をこよなく愛する可能性があります。しっと心があまりない男性は、妻に干渉せず自由にさせてくれるかもしれませんが、妻は愛されていると感じられないかもしれません。

 また、空気のような存在がよい場合もあり、愛し愛されていると実感できたほうがよい場合もあると思います。どちらもよいのですが、どちらも得ることはできません。どちらか選ばなくてはならないのですが、さて、あなたはどちらを選ぶのでしょうか。
 
 最後に、性格の長所短所は表裏一体で、どのタイプの人、または、どのタイプの夫や妻を見ても、「帯に短し、タスキに長し」であるとお知らせします。残念ながら、理想の恋人、理想の伴侶に出会うなど有り得ないということです。

 回答に対する返事     ななさんより                                        2004/03/26

 回答して頂き、どうもありがとうございました。男性性の強いタイプ8・7・3の男性が比較的しっと深いのですか。わかりました。男性性の強いタイプのほうがしっと深いとは考えていませんでした。
「あなたはどちらを選ぶのでしょうか」ということですが、わたしは愛し愛されていると実感できたほうが良いです。たとえ束縛されることがあっても、愛されていると感じていたいからです。「残念ながら、理想の恋人、理想の伴侶に出会うなど有り得ない」ということですが、本当にそうだと思います。短所もあったほうが人間らしくていいような気もします。

 

40  635     タイプ4の感情的なところは見えにくいか?   質問者(天)  2004/03/06
  
 先日は父のタイプ判定をありがとうございました。改めてタイプ4の資料を読んでみて、とても父に当てはまっていたのに驚きました。そこでタイプによる「寂しさ」「感情の波」の見え方について質問したい事があります。タイプ4の父の感情が見た目にはあまりわからないのです。「寂しさを数値にする」で、タイプ9が1だとすると、タイプ2は5、タイプ4は500とありましたが、個人差はあってもタイプ4の方はかなりの寂しがり屋ですよね。感情の波も「嵐」とあり、そこに驚いてしまいました。父は嵐のような感情や寂しさを表面にはあまり出していないのです。内面で渦巻いているといった印象で、表面には滲み出ている印象です。大きく取り乱すといった事もあまりありません。空想などもしていないように見えます。そこで質問なのですが、タイプ4の方の感情は見た目にはわかりにくいのでしょうか? それとも私の父がたまたま見えにくいのでしょうか? とてもそこが気になってしまいました。こんな質問ですが、よろしくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)      天さん、こんにちは!  2004/03/07

 当会では、心の状態を数値にして説明することがよくあります。なぜなら、例えば「寂しい」という感情は誰にもありますが、量的な違いまで付け足して説明しないと、他のタイプを理解できないようだと分かったからです。

 例をあげて説明します。独身女性4人のボーカル・グループがいたとします。仲間のタイプは、タイプ2・4・7・9です。レコードが大変によく売れて祝賀パーティーをしました。みんなでうれしくてハシャギます。そんな時、たいていはタイプ9の女性はその仲間に加われず、騒ぎが大きくなるほどに取り残されてしまいます。なぜなら、どうもタイプ9はほどほどにしか楽しめず、そうなると傍観者になってしまいます。

 楽しいという感情の波が、数値にすると、タイプ9は1らしく、タイプ2は10、タイプ7と4は30くらいで表わすと、その様子にピッタリになります。この場合、数値の大きさはだいたいで、ただ比ゆ的に述べているだけですが、その差が大きいという意味だと受け取って下さい。それで、タイプ9だけが仲間に付いていけないので、先に帰宅してしまう可能性もあります。

 その後、タイプ2と4と7が騒ぎまくりますが、夜も遅くなって、それぞれが帰宅しようとします。しかし、帰宅できない人たちがいます。それがタイプ4とタイプ7です。タイプ2は「ああ楽しかった!」と言って、楽しい余韻を抱きつつ帰宅できるほうです。しかし、他の2人が誘うので、自分の家に行こうと言うかもしれません。タイプ2は「善い人間」をしてしまうからです。

 タイプ9も帰宅できずに、誘われるとノーと言えず抜けられないまま、3人に同行するかもしれません。本当はとても眠くて楽しくもないのです。明日の仕事を考えて自重したいほうなのです。そのうち、よく眠るタイプ4が眠りこけ、釣られてタイプ9も眠ろうとしますが、自分のフトンでないと寝付けないでしょう。残りの2人が朝まで騒ぎ、タイプ4も起き出して、またも騒ぎが始まります。タイプ4と7は十二分に楽しむことができたら、パーティが終わる前から、一人ぽっちになることを思い、寂しい気持ちに急激に襲われます。それで「もう一軒行こう!」と、陽気そうに誘わずにいられません。

 このようなストーリーを考えましたが、この場合、タイプ4と7が寂しがり屋だと分かる人は少ないのです。楽しみたいからまた誘うのだと思うのでしょう。顔つきをしっかりと見ていれば、パーティの最中から、寂しさ一杯になっていることが分かるはずです。観察さえしっかりとできていたならばですが‥。

 先日、イギリスのロック・グループ「クイーンQUEEN」のフレディ・マーキュリー(タイプ4と判定)さんのことが、テレビ番組で取り上げられていました。舞台後、毎晩のようにドンチャン騒ぎをしていたようです。家族を離れて遠い地で親しい人もいないので、人肌恋して寂しくて、一人になれなかったのではないかと推測します。タイプ4は芸術家タイプで、破滅的で不道徳的なことまでしそうだというイメージがあるようです。しかし、それは間違いで、寂寥感が強すぎた場合に、ときに大騒ぎすることがあるのではと予想します。

 さて、子どもの前だけでなく、どんな人の前でも、誰もが全タイプが、自分の感情を出しているのですが、見えない人たちが多いようです。テレビに出ている人たちが、悲しそうな顔をしたり怒りを我慢していても、一緒に見ているはずなのに、それが「分からない」と言う方が多いのです。顔の表情を読み取る機能は、脳のなかの顔コラムの働きです。顔コラムの神経ニューロンが人によって多い少ないがあるみたいです。この顔コラムの量が少ないために、感情を読み取れない方がいるのではと思います。

 総じて、子どもタイプ(1・7・6・3・4)は、大人タイプ(9・8・5・2)より、楽しいとか、悲しい、寂しいという感情が強いほうだと見ています。タイプ4は最も泣き虫で寂しがり屋で、底なしだと言えるくらいです。とかく自己表現をあまりしないので、感情的な人には見えないのですが、見える人には見えているというしかありません。また、タイプ4が「隠れる」という防御機能があり、とかく目立つ振る舞いをしないために、その感情が露骨に表面に出ていないせいもあると思われます。

 また、攻撃タイプと防御タイプと較べたならば、防御タイプのほうが当然に、相手の顔色や声色などを識別する能力は高くなるでしょう。なぜなら、神経質で怖がりなほうが、相手をよく観察していると考えられるからです。
 なお、顔コラムが最も少なそうなのが、グループとしてみると、タイプ9のようであると見ています。そして、タイプ9がいつも穏やかにいられる秘密があるとしたら、それは、この感情の数値がいつも低く、その波も小波程度だからと考えたなら、理解できると思われますが。

 

41  632      戦闘シーンの多い映画を好むタイプは?  質問者(JUN)  2004/02/29

 私は子供の頃から、スター・ウォーズやインディー・ジョーンズのような、戦闘シーンの多い映画が好みでした。(最近ではマトリックス等)  一方、こうした映画を好まない人もいるようですが、エニアグラムのタイプは関係あるのでしょうか? 私の予想ではタイプ7w8・タイプ8・タイプ2が、戦闘シーンの多い映画を好む傾向があるような気がします。
回答者(りゅうとうまりこ)     JUNさん、こんにちは!              2004/03/03

 まず、男女に別けてみるならば、男性のほうが女性よりも戦闘シーンの多い映画を好む可能性はあるでしょう。女性のほうが平和主義的で、男性のほうが実力主義的と言え、そのせいがあるかもしれません。次に、大人と子どもと別けてみるならば、子どものほうが好むようです。さらに、老人と子どもと別けるならば、確実に老人は好まないほうに入るでしょう。

 このような全体的な傾向があるとしたら、エニアグラムのタイプとしてみた場合、男性タイプ(8・3・7)のほうが、女性タイプ(2・6・1)よりも、戦闘シーンを好む傾向が少しばかりあるかもしれません。次に、大人タイプ(8・9・5・2)と、子どもタイプ(1・7・6・3・4)と別けて見ると、子どもタイプのほうが好む傾向が少しばかりあるかもしれません。とくに、老人タイプ(タイプ5おじいさん・タイプ9おばあさん)は、好む傾向が少ないほうかもしれません。

 しかし、この傾向は実際に調査したことではないので、全く分からないと回答します。また、例外がとても多そうです。戦闘シーン好きというのは、意外に多く、全てのタイプにいるように感じられるからです。あまり好まないタイプを上げるとしたら、タイプ5が該当するかもしれませんが、それも確信を持てません。

 平和主義者と呼ぶことのあるタイプ9でも、結構、戦闘シーンを好みますからね。ホラー映画や戦争物が大好きだというタイプ9の女性を知っています。穏やかな性格ゆえ、刺激を外部に求めるのかもしれません。タイプ5は、小説を読まないとか、ドラマを観ない方が多いようですが、映画好きな人もいて、それぞれに多彩で多様です。

 漫画で戦闘シーンを多く描く作家を探して見るならば、タイプ2・4・3・6・7・8が多いのですが。なかでも、とくに2・4・7・8です。作家たちがよく描くからといって、そのような戦闘シーンのある映画を好むものか、関連づけられるのかも、まだ分かりません。作家のタイプが多くても、観るほうのタイプは、違うタイプかもしれないと思うからです。

 現実には有り得ないものを観たいとか、気持ちが高揚するので観たいとか、刺激を求めて、それらを好んで観る方もいるはずです。攻撃性の高いタイプだけが、好むだろうとは考えられません。逆に、攻撃したいが、現実ではできそうにないので、戦闘シーンのある映画を好む可能性のほうが高いように思われます。臆病で弱虫のほうが、いつかやっつけたいと切に考えているものです。誰でも強い人間になりたいという欲求がありますからね。

回答に対する返事        JUNさんより   2004/03/07

 回答ありがとうございます。攻撃性の高いタイプほど、戦闘シーンの多い映画を好むとは限らないという点は、予想外でした。

 

42   616          擬音を多用するタイプは?                          質問者(スー)  2004/02/14

 先日は、いろいろとありがとうございました。早速ですが、私は会話するときに「ガーッ」とか、「ビシッ」とか「シューッ」などの擬音を多用する傾向があります。つまりは、ボキャブラリーに乏しい傾向があります。ですが、メールなどの文章を書くときには慎重となり、流れるように思うがまま書くことは、まず、ないような気がします。そのため、自分でも、会話と文章のギャップが、かなりあるように感じます。私のタイプ判定は「4w5」ですが、このタイプには、よくある事なのでしょうか?  自分自身を客観的に見ると、さながら「末っ子」と「お爺さん」が同居しているように見えます。実際、友人などから、「そんなキャラだったっけ?」と私自身の日頃の振舞い方のギャップに驚かれることも、しばしばあります。
回答者(りゅうとうまりこ)       スーさん、こんにちは!      2004/02/17
 
 擬音を多用するとは、ますますタイプ4らしさを見せてくれますね。擬音を多用するのは、タイプ4だけではありませんが、多いほうだとは言えます。そして、擬音を多用するからと言って、ボキャブラリーに乏しいとは限りません。

 タイプ4は漫画好きで、擬音を多用している漫画をよく読むせいかと考えたことがあります。しかしどうも、そうではないみたいです。機転が利くほうではありませんから、そのせいもあるかもと思いました。が…、

 ウイング5の方は、考え過ぎてしまい、返答が遅くなる人もしばしばいます。また、正確を期さねばと思うので、適切な言葉を探したりもしますが、それはタイプ5によくある傾向です。それゆえ、とっさに口に出せないのかもしれません。それで自然に擬音を使ってしまうのかも知れません。

 タイプ4は、人との会話で緊張しやすいので、会話では流暢になりにくい人がいます。しかし、プレゼンテーションなどでは事前に準備ができるので、大変に堂々とできる方が多いのです。プレゼンが得意だとしたら、ボキャ貧とは言えないでしょう。文章を書く場合は、緻密に練り上げる時間があり、読み直して、また訂正したりもできるのですからね。そんな時にも文章が書けない、語彙が少ない、校正する時間がたっぷりあるのに書けない人がいて、そんな場合は、ボキャ貧と言えると思いますが。
 
 会話と文章にギャップの少ないのはタイプ9に最も多いようです。一方、タイプ4は話しやすい相手には、かなり流暢になり多弁にもなり、一方的に一人でしゃべり続けたりします。しかし、緊張する相手や威圧的な人を前にすると、極端に寡黙になったりします。静かでおとなしい人だと思ったら、超躁になり騒ぎまくることもあります。超真面目でうぶな青年だと思ったら、冷酷な不良になったりなど、なにかにつけ、ギャップをよく感じられるタイプには違いありません。

 しかし、最も大きな理由としては、子どもタイプゆえに、子どもらしい言葉使いをしているのではと考えています。タイプ5は「おじいさんタイプ」で、ジジくさい話し方や、立て板に水みたいな話し方をしますが、子どもっぽい言葉遣いはまず無いからです。タイプ判定するときは、書いてある内容だけでなく、「言葉使い」のほうにも注視します。

回答に対する返事         スーさんより    2004/02/18

 竜頭さん、回答ありがとうございました。私は、自分でも「言葉」対して厳密になりやすいと思っています。例えば、メールでもそうですが、意味が微妙にしか分かっていない言葉は辞書で調べ、用法も間違っていないか確認し、そんな点でのツッコミどころを排除して、さながら「水も洩らさぬ鉄壁の布陣」を布いたつもりで送信します。そして、そのように「言葉」に対して厳密になる作用の反作用として、擬音を多用するのではないか、と今は考えています。つまり、文章とは違い、リアルタイムな「リズム」や「テンポ」の存在する会話で、いちいち、厳密な言葉使いをするのが面倒というか、ほとんど無理です。要は、「会話」の場合には、言葉の厳密さよりも、コミュニケーションの方を優先させるのでしょう。これが、「タイプ5」だったら、会話のリズムなど気にせず、自分のペースで話すのではないかと思っています。