幹事クリタのコーカイ日誌2012

[ 前日翌日最新今月 ]


 
12月27日 ● 極私的ドラマアカデミー賞2012。

 今年も恒例の「幹事クリタ版」極私的ドラマアカデミー賞。過去はこちら(2007年2008年2009年2010年2011年)。今年もそれほどたくさんドラマは見られませんでしたが、結構面白いドラマはあったと思います。

 まず最優秀作品賞から。ノミネート5本は『平清盛』『リーガル・ハイ』『勇者ヨシヒコと悪霊の鍵』『ゴーイング マイ ホーム』『PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜』。どれも面白かったので迷いますが、やはりこの中では『リーガル・ハイ』が頭ひとつ抜けていて最高でした。演出、脚本、キャストの3拍子が揃っていて穴がありませんでした。特に主演の堺雅人は新境地を開いたと思います。次点は低視聴率かつ悪評も多かったけれども一部で熱い支持も得ていた『平清盛』にします。

 次に主演男優賞。ノミネートは松山ケンイチ(『平清盛』)、堺雅人(『リーガル・ハイ』『大奥 誕生[有功・家光篇]』)、渡辺謙(『負けて、勝つ〜戦後を創った男・吉田茂〜』)、阿部寛(『ゴーイング マイ ホーム』)、木村拓哉(『PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜』)。これもダントツで堺雅人に。『リーガル・ハイ』の演技は神がかっていました。次点は相変わらず画面を締めて締めて締めまくる渡辺謙に。キムタクも久々に「らしい」演技を見せて悪くありませんでした。

 主演女優賞。新垣結衣(『リーガル・ハイ』)、長澤まさみ(『都市伝説の女』『高校入試』)、天海祐希(『カエルの王女さま』『結婚しない』)、多部未華子(『浪花少年探偵団』『大奥 誕生[有功・家光篇]』)、菅野美穂(『結婚しない』)。正直、毎年一番候補が少なくて頭を悩ます部門ですが、今年はなかなか粒揃いでした。新境地とも言える演技を見せた長澤まさみも良かったですが、ここは僅差で安定感の天海祐希に。特に『カエルの王女さま』は宝塚スターだった天海の資質を存分に発揮できた作品でした。

 助演男優賞は毎年候補が多士済々なのですが、今年もまた絞り込むのが大変でした。なにせ『平清盛』だけで何人も候補が浮かびます。その中からノミネートしたのが、上川隆也(『平清盛』)、田辺誠一(『デカ黒川鈴木』)、生瀬勝久(『リーガル・ハイ』)、阿部サダヲ(『平清盛』『ゴーイング マイ ホーム』)、佐藤二朗(『平清盛』『勇者ヨシヒコと悪霊の鍵』)、中井貴一(『平清盛』『PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜』)。ここだけ6人にしたのは激戦過ぎて絞り切れなかったからです。この中から1人を選ぶなら上川隆也。彼が登場するとドラマが落ち着いて見えました。若い俳優陣が多かった『平清盛』の中で1年を通じて重石になってドラマを支えていたと思います。次点は阿部も中井も良かったのですが、敢えてさらに振り切った演技でホトケを怪演した佐藤二朗で。

 助演女優賞。ノミネート5人は杏(『平清盛』)、小池栄子(『リーガル・ハイ』)、大島優子(『カエルの王女さま』)、山口智子(『ゴーイング マイ ホーム』)、香里奈(『PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜』)。注目の復帰した山口や破天荒キャラだった杏を抑えて、ここは難しい役どころをこなした大島優子に。さすが子役出身です。今後はもっと女優としての活動を増やしていって欲しい一人です。次点は妙な存在感で短い出番ながら印象的だった杏で。

 恒例の期待外れ賞。今年は難しかったのですが、敢えて『東野圭吾ミステリーズ』に。このドラマ、面白かったのですが、実はもっともっと期待していました。今年の作品賞候補だと思っていたら、意外とそこそこで収まってしまった感じ。食材は揃っていて良かったのに、ちゃんとフルコースとしてまとめきれなかったのかなという印象でした。やはりオムニバスは難しいのかも。

 特別賞として『ゴーイング マイ ホーム』の是枝裕和監督に。演出・脚本・編集を1人でこなして完全に是枝ワールドを作り上げたドラマでした。視聴率こそ上がりませんでしたが、本当に細部までこだわっていて、毎週映画を見ている気分でした。特に切り取った絵の美しさに感動しました。俳優陣も豪華で、本来ならもっと視聴率を取らなければならない作品だったのでしょうが、敢えて連ドラではなく映画を撮り続けた姿勢に特別賞です。



gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」