幹事クリタのコーカイ日誌2007

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12月28日 ● 私版ドラマアカデミー賞2007。

 「ザ・テレビジョン」が長年にわたって「ドラマアカデミー賞」という企画を行っています。1クールごとにそのクールの連続ドラマを本家アカデミー賞のように表彰しているのですが、ジャニーズドラマが強いという難点はあるものの、それなりに面白い企画だと思います。

 そこで今年1年を振り返ってクリタ版ドラマアカデミー賞を考えてみました。作品賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞の主要5部門を挙げてみます。

 まず作品賞ですが、ノミネートは以下の5作品。『華麗なる一族』『帰ってきた時効警察』『プロポーズ大作戦』『パパとムスメの7日間』『歌姫』。原作の強さと金のかかり方で『華麗なる一族』か、主演2人の熱演が光った『パパとムスメの7日間』か、というところですが、ここは個人的な好みで『プロポーズ大作戦』にしたいと思います。とにかく主演の山下智久のヘタレぶりがせつなく、また長澤まさみの可愛らしさを存分に引き出したという意味で素晴らしいドラマでした。脇役陣もそれぞれに味を出していたし、サザンの主題歌も良かったし。何より個人的にこういう類のドラマが好きだから仕方ないです。

 ちなみに次点はこれも個人的好みで『歌姫』です。視聴率は低く失敗作だと思われていますが、それは前半の「つかみ」を失敗したから。僕も一度は見るのをやめようと思ったくらいです。しかし、後半に入って前半のダメなところが全部裏返って良くなっていったのには驚きました。全部見れば面白いドラマだとわかるのですが、前半ダメじゃ視聴率は取れないです。惜しい作品でした。

 次に主演男優賞ですが、これはダントツで舘ひろし(『パパとムスメの7日間』)。とにかくあの演技は爆笑ものでしたし、だんだん舘ひろしが女子高校生に見えてくるマジック!彼がこんなに演技が巧いとは思いませんでした。次点はオダギリジョー(『帰ってきた時効警察』)と福山雅治(『ガリレオ』)。なんだかんだ言っても、福山じゃなければあのドラマはヒットしなかったと思います。

 主演女優賞は長澤まさみ(『プロポーズ大作戦』)、新垣結衣(『パパとムスメの7日間』)と迷いましたが、ここは穴で綾瀬はるか(『ホタルノヒカリ』)にします。長澤は『ハタチの恋人』でコケたのと、何より綾瀬はるかの「干物女」ぶりの突き抜け方が素晴らしく、彼女のコメディエンヌとして才能が発掘されたという意味で、やはり綾瀬の勝ちです。

 助演男優賞は多士済々でした。北大路欣也(『華麗なる一族』)、千葉真一(『風林火山』)、横山裕(『拝啓、父上様』『有閑倶楽部』)、三上博史、濱田岳(ともに『プロポーズ大作戦』)、佐藤隆太(『風林火山』『バンビ〜ノ!』『歌姫』)も良かったのですが、やはり藤木直人(『プロポーズ大作戦』『ホタルノヒカリ』)。どちらの作品でも実に好感度の高い人の良い役で、彼の支えがあってこそ長澤まさみも綾瀬はるかも生きたという意味では、文句なしで助演男優賞は藤木です。

 助演女優賞は小池栄子(『山おんな壁おんな』『歌姫』)、黒木メイサ(『拝啓、父上様』)、真木よう子(『SP』)、美波(『有閑倶楽部』)らを抑えて鈴木京香(『華麗なる一族』)。あの豪華キャストのドラマの中でもダントツで存在感があった鈴木京香。共演した大根系の若手女優陣を圧倒していました。文句なしです。

 特別賞は『華麗なる一族』の美術スタッフ。あの肖像画と電動鯉の将軍は、未だに思い出しても笑えます。2007年の白眉です。ワースト作品賞は『冗談じゃない!』。期待が大きかっただけに裏切られ度も高かったという意味で。それから木村拓哉(『華麗なる一族』)と赤西仁(『有閑倶楽部』)、長瀬智也(『歌姫』)の髪型にもワーストをあげたいですね。例え主演作品のためでも髪は切らないんですね、ジャニーズは。