幹事クリタのコーカイ日誌2009

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2月20日 ● 冬ドラマ中間報告。

 この1月から始まった冬ドラマ。第1回を見たものはいくつもあったのですが、現時点で残っているのは『キイナ 不可能犯罪捜査官』『ヴォイス〜命なき者の声〜』の2本だけです。あ、あと一応『天地人』も。

 大河ドラマは1年かけてやるので、また『天地人』については機会を改めて書くとして、今クールの連続ドラマはかなり悲惨なことになっています。ボロボロ。視聴率的にも「キイナ」が一番マシらしく、豪華キャストを並べ鳴り物入りで始まった『トライアングル』『ラブシャッフル』もしっかりこけているようです。どちらも谷原章介が出ていて、ハラショー共倒れ?という感じです。

 『トライアングル』は話が面倒臭いです。リアリティもないです。暗いです。豪華キャストに気を遣い過ぎで、それぞれの役者に見せ場与えすぎです。オールスター映画で陥りがちな罠にはまってしまった感じです。と言うことで、3回目で脱落してしまいました。

 『ラブシャッフル』も3回で見る気が失せましたが、こちらはバカ過ぎです。リアリティのなさは同じですが、野島伸司のズレたコメディセンスが悪い方に出てしまった上に、野島テイストのブラックさが、かつてのトレンディドラマのような設定と俳優陣にはまっていない感じです。どうせならバブル期を舞台にしてトレンディドラマのパロディとしてやってくれたら楽しかったのに。最初にちょっと期待しただけに残念です。

 で、生き残った「キイナ」「ヴォイス」はどちらも同じ傾向の作品です。基本は1話完結の謎解きドラマ。違うのは「キイナ」が刑事なのに「ヴォイス」が医学生だということで、刑事が事件を解決するのは素直に見ていられるのですが、医学生が現場を駆け回って関係者に事情聴取をしているのを見ると違和感ありまくりです。

 「ヴォイス」の場合は突っ込みどころが多くて、見ていて疲れるのですが、それでも見続けられるのはノリとテンポの良さにあります。ネタは暗いのに、主人公たち5人組が若く明るく元気だから救われています。このあたりはスタッフが手練れだなと感じました。

 「キイナ」はちょっと使い古されたネタが多いのですが、それぞれの俳優陣の役割分担がきちんとできているし、「ヴォイス」ほど破綻もありません。安心して見ていられるというのが長所です。ただ残念なのは、最初の頃はキイナの特殊能力が事件解決のカギを握っていたのに、回を重ねるごとにキイナじゃなくても良いんじゃないの?という印象に変わってきてしまいました。もっとキャラクターをしっかり立ててくれれば、今後シリーズ化も可能だと思うので、脚本家・吉田智子に頑張ってもらいたいところです。