幹事クリタのコーカイ日誌2009

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1月8日 ● 謎めき過ぎの『トライアングル』第1回。

 関西テレビ開局50周年記念ドラマと銘打っている『トライアングル』。第1回は気合いが入っていることを見せるためか意味がよくわからないパリロケから始まりました。とにかく予算があるととりあえず海外ロケをするという風習は視聴者をバカにしているように思えてなりません。特に今回のように広末と江口がパリの観光名所を回ってみせるなんて、絵になるのはわかるけど、「パリに行ったよ〜良いだろう!」って自慢にしか思えないんですけど。

 とにかくこのドラマに金がふんだんにあることは、次々と出てくる豪華キャストを見ているだけでもわかります。江口洋介、広末涼子、稲垣吾郎、小日向文世、相武沙季、谷原章介、北大路欣也、堺雅人、佐々木蔵之介。主役級の俳優だけでこれだけ登場してきます。こんな連続ドラマは大河を除けば『白い巨塔』『華麗なる一族』以来です。

 問題はこれほどの重量級キャストを揃えただけの内容が伴っているかどうかということ。『白い巨塔』『華麗なる一族』はそれだけの原作がありました。今回の『トライアングル』にも新津きよみの原作がありますが、ドラマはかなりオリジナルな脚本になっているらしいので、別物と考えた方が良さそうです。ここはベテラン脚本家・水橋文美江の腕の見せ所でしょう。

 ただ第1回を見た限りでは、少々肩に力が入りすぎたのではないかと思いました。とにかく話があまりにも見えにくいのです。出てくる人物が全て訳あり顔なので、誰が何を考えていて何を知っていて何をしたのか、さっぱりわかりません。もちろんサスペンスなんだからこれくらい訳がわからない方が良いんだ、という考え方もあるでしょう。しかし毎週放送の連ドラで、これだけ最初から謎をバラまき過ぎると、2回目以降も辛抱して見てくれる視聴者がどれだけいるのか不安になります。映画なら冒頭が謎だらけでも良いのですが、ドラマは1週間後ですから、みんなもう忘れてしまいます。

 昨日書いた『天地人』がわかりやす過ぎたのと全く反対に、この『トライアングル』はわからなさ過ぎです。大丈夫かな?