幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 11月29日 ● 友有り遠方より来る。

 シカゴに住んでいる友人夫妻が日本に帰ってきて、我が家に遊びに来てくれました。もともとは奥さんの方が我々と古い友達だったのですが、銀行員のダンナを掴まえた時は、結婚前から紹介されていたので、今では夫婦で遊びに来てくれます。久しぶりということで、もう1組共通の友人夫婦を呼び出しました。こちらも奥さんの方が十数年来の友達だったのですが、つい3ヶ月前に結婚したので、公務員のダンナのお披露目を兼ねて連れて来て貰いました。

 3組の夫婦は共通項が多いカップルです。奥さんが1年以上の留学経験があり、英語関係の仕事をしていてキャリア志向が強く、しかもダンナが年下。うちと銀行員夫妻は4才、新婚の公務員夫妻は6才もダンナが年下です。ダンナ3人の平均年齢が35才、奥さんの平均年齢はなんと40才。僕は彼女たちが20代半ばの頃から知っていますから、つくづく古い付き合いです。

 夫婦が何組か集まってホームパーティのようなことをすると、大抵ダンナはダンナ、奥さんは奥さん同士という感じで会話の内容が偏りがちです。ダンナたちは景気の話かゴルフの話。奥さんたちは子どもの教育問題やショッピング、グルメなど。ところが今回の6人だと、奥さんたちのキャラクターが強いせいか、社会的な話題を彼女たちがどんどん振ってくるので、ダンナたちの方が聞き役になってしまったりします。

 今の円高をどう解釈するのか銀行員氏は解説を求められ、県のハコモノ行政について公務員氏は弁明させられ大変。まあコピーライター氏は、古い付き合いゆえに、もともと責任感のないいい加減な奴だと彼女たちも知っていますから、あまりシビアなことは言われないのでいいんですけどね(万博?オレは担当じゃないから知らん、なんて言っている奴に何を聞いても無駄でしょう)。

 彼女たちは20年前の女性の自立ブームの残党(笑)です。男女雇用機会均等法よりはるか前「女はクリスマスケーキ」(25を過ぎたら売れ残り)なんて言われていた頃に、「女性よ自立しなさい」というアジテーションが盛んな時代がありました。自立系(?)女性誌もそんな特集ばかり組んでいたのを思い出します。

 その後、反動からかバブル期には男にたかって生きる女性全盛時代(本当にひどい時代でした)を過ぎ、今や平成大不況の中で生き残るために女性も必死の時代ですが、今回は久々にそんな自立志向系女性の熱気に触れた気がしました。

 もっとも彼女たちもこうして結婚して家庭を持ったのですから、カタチとしては収まるところに収まったのかも知れません。逆に言えば自立とかキャリアとか言わずに23才くらいでさっさと結婚した女性から見れば、単なる回り道していただけとも考えられます。僕は今でも独身で頑張って仕事している40代の女性を結構知っていますが、意外と淡々と生活している彼女たちが、当時言われていた「女性の自立」の実現した姿なのかなと思うと、結構複雑な気分になります。女の人生も人それぞれと言ってしまえばそれまでですがね。

 
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