幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 11月23日 ● 「人のため」だと思っていたらダメ。

 幹事というのは、とにかく参加者のことを考えていろいろと行動するものです。全体の進行状況ばかりを気にして、参加者が楽しんでいなければダメだし、かと言って無条件に参加者のわがままばかりを聞いてもいられない、というジレンマを常に抱えながらの幹事業務というのが通常です。

 しかもうまくいって当たり前、落ち度があれば「幹事なにやってんだぁ!」と叫ぶ奴が必ず出てきます。「だったらてめぇが幹事やってみろ」と言いたいのをぐっとこらえて雑用に走り回るせつない役回りです。

 で、それだけ献身的に参加者のことを考えて動いても、彼らの中には全然そんな努力を気にも留めないで、どっかに行ってしまう奴がいます。「あんたのために、ここまで私が苦労しているのに」と愚痴のひとつもこぼしたくなるようなことは日常茶飯事。お金貰って仕事としてやっていても弱音を吐きたくなるようなことを、ボランティアでやる辛さと言ったら筆舌に尽くしがたいものがあります。

 ただ幹事業務にストレスを感じてしまう最大の原因は「あなたのためにやっているのに」という発想にこそあると思います。人のために尽くすことを無条件に美しいという錯覚をしてしまいがちですが、それは裏を返せば他人に依存し善意の押しつけをしているだけなのかも知れません。その結果、相手がこちらの期待していたようなリアクションを返してくれないと裏切られた感も強くなるわけです。

 結局、幹事を長く続けるには、人に期待しないことだと思います。人のためにやっているんじゃなくて、自分のためにこれはやっているんだと思っていればいいのです。それはそれでちょっと寂しい結論ですけどね。
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