幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 11月22日 ● 相撲、マラソン、そしてラグビー。

 千年代最後の大相撲となる九州場所が終わりました。横綱の相星決戦の結果東の正横綱が優勝という、カタチの上では理想的な千秋楽でしたが、中身はそこまで充実していたとはとても言えません。本調子とは言えない、力も明らかに落ちている横綱に、伸び盛りのはずの若い大関陣が勝てないのですから、この先誰が角界を担っていくのか不安になるような内容でした。

 さらに寂しいのは異能力士・舞の海の引退。近来これほど土俵を沸かせた力士も珍しかっただけに本当に残念です。同じく十両で四苦八苦している智ノ花も先が短そうだし、横綱若乃花も果たして復活できるのかどうか怪しいところ。36才の寺尾こそ未だに元気なものの、いよいよ単なるデブな力士ばかりに土俵を占拠されてしまうのかと暗澹たる気持ちにさせられます。

 それに比べて女子マラソンの新しい才能が次々と現れる様には驚きます。東京国際女子マラソンで他をぶっち切って独走ゴールした山口衛里。北海道マラソンで優勝して今回も注目はされていましたが、あくまでも主役は鈴木博美、千葉真子。走るまでは彼女はダークホースに過ぎませんでした。

 ところがが鈴木やロバやエゴロワらゴールドメダリストを抑えて日本歴代2位、世界歴代6位の好記録での優勝。一躍シドニー切符をほぼ当確にしてしまいました。すでに市橋有里を内定させてしまっただけに、もし山口が確定とすれば残りの五輪代表椅子はたったのひとつ。高橋尚子も浅利純子も有森裕子もまだ走っていないのに、こんなことで大丈夫でしょうか。大阪国際マラソンは大変なプレッシャーがかかるレースになることでしょうね。

 最後に地元ローカルなスポーツニュース。一昨年には花園で優勝した愛知高校ラグビー界の雄、西陵商。ところが土曜日の県大会決勝で進学校の千種高校にロスタイム逆転負けを喫してしまいました。もちろん進学校でありながら西陵商をうっちゃった千種の粘り強さこそを褒め称えるべきなのでしょうが、つくづくラグビーの怖さ、ロスタイムの怖さを思い知らされるゲームでした。

 ロスタイムが生んだドラマはラグビーでは数限りなくあります。かつての神戸製鋼ウィリアムズの60m独走トライなど今でも語り草になるほど印象的でした。サッカーでも「ドーハの悲劇」というドラマがありました。バスケットのようにきちんと時計を衆人環視の中で止めているわけではなく、あくまでも主審の一存でその長さが決まる不思議な時間、ロスタイム。その曖昧模糊としたところが、思わぬドラマを呼び寄せるのかも知れません。
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