幹事クリタのコーカイ日誌2012

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6月11日 ● 亀の歩みのサックス発表会。

 昨日は恒例のサックスの発表会でした。夏冬合わせて5度目の発表会です。冬はライブハウスでバンド演奏形式なのですが、夏の発表会はいつもホールでピアノ伴奏のみのソロ。2年前の初出演の時はまだ経験1年足らずで出てボロボロ。自己採点30点。去年は何とか演奏できて周りからも誉められてギリギリ合格の60点。今年は3度目の正直ですから何とかもっと良い点数がつけられるような演奏をしたいと思っていました。

 もちろん事前に練習は十分やりました。問題は本番での緊張だけ。過去の発表会での失敗でいろいろ学んでもいます。息をたっぷり吸うこと、口を乾かさないこと、焦らないでゆったり吹くこと、少しくらい間違えても慌てないこと、失敗はつきものだから楽しむこと。それらを心の中で復唱しながらの出番待ちです。

 僕の前にテナーサックスの演奏をする男性がいました。彼はサックスを習いはじめてまだ4ヶ月での出場。見るからに緊張しています。彼の様子はそのまま2年前の僕でした。過度の緊張でガチガチです。あー、これは間違いなく失敗するだろうなぁと思って袖から見ていたら、やっぱり間違えてボロボロになっていました。ステージから戻ってきて袖でへたり込んでしまったほどです。気持ちは本当によくわかります。よく頑張った、と肩を叩いてやりたい気分でした。

 彼をずっと励ましながら見ていたお陰もあってか、自分は少し気が楽になりました。なるべくリラックスできるようにピアノ伴奏してくれる先生や、スタッフとムダ話をして気を紛らわせます。そして本番。チューニングも一発OK。よし、と思ったところで伴奏の先生に始める合図をするのを忘れてぼんやり立っていました。ピアノの先生はその様子を察して勝手に伴奏を始めます。一瞬、あ、しまった、と思った途端に緊張が高まりました。吹き始めの音が微妙に震えます。ピッチが不安定になりリズムも突っ込みがち。危うい立ち上がりのまま始まってしまいました。

 1番の間は何とも落ち着かない演奏でしたが、間奏の間に深呼吸をして何とか立て直しを図ります。2番に入ってからはようやくいつもの練習の感じに近くなってきました。もちろんまだうわずったままではありますが、微妙なミスは少なくなってきました。何とかそのままラストまで吹ききりました。大きなミスはなく、細かいミスはいくつもありましたが全体としてはまあまあだったのではないかと思いながら退場しました。

 サックスの先生に「どうでした?」と聞いたら「ゆったりと吹けて柔らかい良い音が出ていましたよ」とのこと。いつもお世話をしてくれるスタッフの女性は「タンギングもきちんとできていたしリードミスがなかったので上手になったなと思いました」と言ってくれました。確かに指のミスはあってもリードミスはなかったような。伴奏してくれたピアノの先生も「良かったですよ、安心してできました。全然大丈夫」とお誉めの言葉。そして毎回厳しい指摘をする娘も「1番はちょっと上がってたけど、2番からはノーミスだったから良かった。上手になった」とようやくOKが出ました。どうやら今回は合格点のようです。

 撮影したビデオで自分の演奏を聴きましたが、確かに以前よりははるかにマシになっていました。音がきちんと出ているから、少々指が怪しくてもリズムが微妙にずれてもちゃんと聴けます。なるほど、そういうことかという感じ。今回は自己採点で80点くらいはつけても良さそうです。音楽の基礎もなければ才能もないし、その上かなり年を取ってから始めたしで、大したものにならないのはわかっていますが、それでも3年近くコツコツと練習を続けていればそれなりに上達はしていくものなんだと思いました。まあ上達速度は本当に亀の歩みではありますが。



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