幹事クリタのコーカイ日誌2009

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5月11日 ● 墓参りに行きたくても墓の場所なんて知らないし。

 昨日は義母の三回忌でした。と言っても本当に家族だけで食事して、和尚さんにお経をあげてもらっただけ。墓参りにすら行きませんでした。義父が「この前行ったから行かなくても良い」なんて言い出して、行ったのは義父だけなんだけど、まあ良いかってことになってしまいました。たかだかクルマで20分くらいの距離なんですけどね。

 僕は義母が入っている妻の実家の墓は1回しか行ったことがないので、多分自分だけでは探し当てるのがかなり困難です。墓のある寺の場所も名前もうろ覚えですし、墓地の中のどのあたりに墓があったかもうろ覚え。簡単にたどり着けるとは思えません。

 妻の実家の墓ですらそうなんですから、他人のお墓がどこにあるかなんて、もちろん普通は知りません。よくドラマや映画で友人の墓参りをするシーンがあります。その人の墓の前で思わぬ人とバッタリ出会う、なんて偶然のシーンも定番ですが、実際にはどうして他人の家の墓を知っているのか不思議です。

 去年9月に亡くなった会社の先輩のMさんも、今年2月に亡くなった女友達のO嬢も、どちらも一周忌に墓参りくらい行きたいところですが、もちろんそれぞれのお墓がどこにあるか知りませんし、家族の方に電話して場所を聞くなんてことも図々しい感じがしてできません。そもそもMさんは長男じゃないから自分の墓を生前に建ててない限りは、まだ墓もないかも知れないし。

 墓参りだけではなく、ドラマや映画では亡くなった人の家を訪れて「お線香をあげさせてください」とか言って、仏壇の前でチーン、なんてシーンも見ますが、普段から良く出入りしていた家ならともかく、一度や二度訪問したことがあるくらいで、いきなりそんなことを言って本人がいない家を訪ねていくなんて、墓参り以上に図々しくてできません。ご家族もそれで本当に「よく来てくださいました」とか喜ぶんでしょうか?「なんでわざわざ?普通しないよね」なんて心の中で思っていそうですけど。

 結局亡くなった人のことを思うのは、自分の心の中だけです。それで十分でしょう。お墓に私はいません、と歌でも歌っているくらいなんですから。