幹事クリタのコーカイ日誌2009

[ 前日翌日最新今月 ]


 
5月12日 ● 誰に向かっての代表辞任か。

 小沢民主党代表がようやく辞任を表明しました。遅すぎる、というのが素直な感想です。西松事件が起きた時に書いたように、即刻辞任していれば麻生内閣の支持率が上昇することもなかったでしょう。ここまで麻生を回復させておいてようやく辞任とは、小沢一郎の政局勘も衰えたと言わざるをえません。

 もっとも、遅すぎるはずなのに、麻生がいつまでも解散総選挙に出なければ、この遅さも回復可能になってきます。後継代表は岡田克也が有力だと思いますが、岡田代表が十分に態勢を固めてからではもう攻撃の標的を失った自民党は選挙で戦えません。ずるずると任期満了までいってしまうかも。

 小沢のようやくの辞任で再び政権奪取に向かうことができる民主党ですが、しかし小沢が西松事件の説明責任を果たさないまま辞めるのはマイナスです。今回の辞任は党の結束を乱さないため、すなわち選挙で勝つために辞めるというわけで、完全に党利党略による辞任です。しかし国民は小沢の秘書が逮捕された時からきちんとした小沢による説明を求めていたのに、どうやらこのまま幕引きをしようとしている感じです。

 国民に向かっての代表辞任ではなく、あくまでも民主党内のための小沢の辞任。結局与党も野党も体質は変わらないんだなぁ、という印象を国民に与えただけのような気がします。政権交代なんて言っても、かつての福田派からかつての田中派になるだけならあまり意味はないですからね。