幹事クリタのコーカイ日誌2009

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3月4日 ● 小沢の秘書逮捕で政局はどう動く?

 民主党の小沢一郎代表の公設第一秘書が政治資金規正法違反の疑いで逮捕されました。西松建設から不正に政治献金を受けたとの疑惑だそうです。総選挙が間近に迫ってきたこの時期での秘書逮捕というのは、当然民主党にとっては大打撃ですが、反面国民は「自民党の陰謀?」とすぐに考えるわけで、民主党からも「国策捜査」との声が上がっているように、自民党も安易に敵失で喜んでいると、どんなしっぺ返しを喰らうことになるかは予断が許さないと思います。

 事件そのものは十分にあり得ることで驚きはありません。政治家にまつわるカネの話はどこまでもグレーです。まして小沢はあの田中角栄の直系なのですから、全くクリーンなわけがありません。共産党や社民党ならともかく、自民党も民主党もそのあたりの体質に大差はないことでしょう。日本の選挙制度の下では、カネがなければ選挙には勝てません。

 問題はこれによって政局がどう動くかで、まず小沢が代表を辞任するのか、それとも居座ってこのまま総選挙を戦うのか、ということがポイントです。自民党にしてみれば小沢は確かに怖い存在ですし、ここで小沢が降りてくれたら儲けモノですが、逆に民主党の総選挙の顔として誰かフレッシュな人物が出てきたら、ますます選挙で勝てないということにもなりかねません。

 民主党にしてみれば、小沢への期待票を失うのは痛手ですが、ぐずぐず決断を遅らせていると失望感が大きくなりますから、僕はさっさと小沢が辞任してクリーンなイメージがある岡田克也あたりを登板させた方が良いのではないかと思います。小沢が同情票を得られるようなストーリーをうまく作れれば、民主党は負けることはありません。

 自民党にしてみれば、西松建設の件はいつ自分たちにも火の粉が降りかかってくるかわからないだけに、小沢を攻撃しつつ、さっさと麻生を降ろして新しい顔を立てるのが一番でしょう。小沢も麻生も降りて選挙の顔がお互いに変われば、今の民主圧勝ムードも変わるかも知れません。

 いずれにしても早く総選挙をやって新しい政権の元でこの経済危機を乗り越える知恵を出して欲しいと思います。「死に体」の麻生政権がずるずると解散もせずに続き、どんどん景気が悪化して底なし沼のような不況が続くのだけは勘弁です。景気は「気」ですから、気分転換には政権交代が一番だと思います。