幹事クリタのコーカイ日誌2009

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5月10日 ● 本末転倒な世の中に絶望した。

 世の中には目的と手段を取り違えているというか、途中で本来の目的を忘れてしまい本末転倒になっていることがいろいろあります。例えば国会議員は国民のために働くのが目的のはずなのに、選挙に勝つために国民(と言うよりも地元選挙民)にサービスすることが目的となり、最後はそのために金を集めることが目的となっているようです。

 中学受験に熱を入れるお母さんたちは、受験に熱中するあまり、どこかの学校に合格しないと目的が達せられないとばかりに、最後は地元の公立に進学した方がマシじゃないの、というような私立でも合格すれば入学させようとしてしまいます。公立に進学したら受験をした甲斐がないというのはわかりますが、本来の目的はどこにあるのかをすっかり忘れてしまっています。

 婚カツする女性は、幸せで安定した家庭を築きたいから結婚したいという本来の目的を忘れて、婚カツしたからには誰かと結婚しないと意味がないとばかりに、とても幸せにはなれそうもないダメ男性と無理して結婚しようとします。言い古された言葉ですが、結婚はゴールではなくスタートなのに、スタート地点自体を見失ってしまっています。

 健康で長生きするためにスポーツしたりダイエットしたりしているのに、いつの間にかそれが過激になって「死んでも良いから健康になりたい」的な行為に走り、実際にジョギング中にポックリ死んでしまう人も時々います。ダイエットが目的化して拒食症になるのも同じです。

 一番バカらしいと思うのがお金を使わないで貯めこんで死んでいく人。必死になって楽しみを全て我慢してお金を貯めると、おいそれと無駄遣いなんてできないのはわかりますが、お金は使ってナンボです。使われないお金に意味はありません。どれだけ生きた上手な使い方ができるかがお金の価値なのに、使わなかったら価値ゼロです。

 もっとも核兵器のように作っても使われない方が良いものもありますけどね。あれは核兵器を作ること自体が目的で十分です。使うことは考えて欲しくありません。もちろん、最初から作らないことが一番なのは言うまでもありませんが。

 ちなみにタイトルの「○○に絶望した」というのは某マンガのもじりです。こういう例をいくつも並べ立てる社会派(?)ギャグマンガなのですが、読んでいない人には何のことやらサッパリでしょう。気にしないでください。実際僕はこんな世の中でも絶望まではしていませんし。