宮崎市の大型リゾート施設「シーガイア」が倒産しました。もう随分前から「あぶない」というニュースは伝えられていましたから、とくに驚きはしませんが、2度もシーガイアに行った僕としては、やはりかなり残念な気がします。

　僕が最初にシーガイアに行ったのは1997年の春のことでした。クライアントとカメラマンとモデルを連れて1泊2日の取材だったのですが、クライアントは高校の同級生なので特に気を遣う必要はないし、取材と言ってもシーガイアを体験するために半分は遊んでいましたから、実に極楽な仕事でした。モデルと一緒に水着になってオーシャンドームでボディボードをたっぷりやり、アトラクションを楽しみ、ショーを一番良い席で見せてもらい、カラオケを歌って、ホテルの見晴らしの良い部屋で日向灘を見て和む。それが仕事なのですから、あれほど楽しい仕事は後にも先にもありませんでした。

　この時の印象が大変に良かったため、その年の秋にはサークルのテニス合宿をわざわざシーガイアまで出かけて行いました。わずか1泊2日のために飛行機に乗って6万円も払って、ということで、尻込みするメンバーも多かったのですが、僕は半年前に取材でたっぷり遊んできているので、絶対に楽しい合宿になるという確信がありました。

　参加したのは結局男女5人ずつ10人と少人数だったのですが、僕が取材済みで安く楽しめる裏技を知っていたのと、取材で知り合った広報課の方に便宜を図ってもらったため、テニスも遊びもたっぷりと満喫することができました。参加したメンバーも堪能してくれたのか、帰りの飛行機は本当にハッピーな雰囲気でした。詳しくはこちらをご覧いただけば、その雰囲気を感じ取ってもらえると思います。また、取材の時の話は当時の「コーカイ日誌」のこちらです。

　しかし、僕には本当に良い思い出しかないシーガイアでしたが、日本のバブル後遺症に加えて、台湾や韓国まで不況に陥って観光客が減ったために、この取材前後から客足が伸び悩んでいたようです。第三セクターの倒産としては過去最大の負債総額3261億円。宮崎県の観光のシンボル事業だけに、倒産だけは避けたかったのでしょうが、これだけ赤字が嵩んではもはや支えきれないということなのでしょう。

　とりあえずシーガイアの営業は続けるということですが、今後事業の縮小及びリストラは避けられないでしょう。かつては新婚旅行のメッカだった宮崎も、観光資源がなくなってますます苦境に陥りそうです。

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