BIRD’S GRASS (STEEPLE CHASE)

IDREES SULIEMAN (1976/12/10)

BIRD'S GRASS


【パーソネル】

IDREES SULIEMAN (tp,flh) PER GOLDSCHMIDT (ts) HORACE PARLAN (p)
NIELS PEDERSEN (b) KENNY CLARKE (bs)

【収録曲】

(01-03) WEE / THE SUMMER KNOWS / BILLIE'S BOUNCE
(04-05) ALL YOUR WORDS / LONELINESS IS A MATUAL FEELING

【解説】 (2009年10月25日更新)

 今年もまた健康診断の季節がやって来ました。 で、終わりました。今年の健康診断はいつだったのかと言うと、10月13日(火)だったんですが、3連休の翌日でありますな。 3日間、しっかり休養を取った後なので、さぞかし健康な結果が出るに違いないんですが、連休最終日。 朝飯を食って、ぼーっとしていた時、ある事に気付いて、愕然としました。 しまった!検便取るの、忘れたっ!! 僕の受ける健康診断では 便潜血検査(2日法) が採用されている為、2日分の便を採取する必要があるんですが、便潜血検査(2日法)というのはアレです。 これ です。 あ、この “検査キット採便” って、4000円もするんですかー。 そうとも知らず、 「この検便容器め!」 と、いつも邪険に扱ってしまって、申し訳ないことをしました。 あ、でもこれ、よく考えたら検査代込みの金額ですよねー。 容器だけなら1個 50円くらいですかねー? 「正しい大便のとり方」 の取扱説明書を含めて、セットで 103円といったところでしょうか? その程度の金額なら、さほど丁寧に取り扱わなくてもよさそうですが、それはそうと、便潜血検査(2日法)。 翌日が健康診断だというのはしっかり覚えていたんですが、前の日に、大便(1回目)を正しくとらなければならないというのを、すっかり忘れていました。 すっかり忘れて、朝食の前に便所に行って、すっきり排出してしまいました。 昔のような汲取式の便所なら、便槽に手を突っ込めば何とかなるかも知れませんが、生憎、うちの便所は近代的な水洗式ですからね。 せめて水に流す前に気付けば、まだ何とかなったかも知れませんが、朝起きて、まだ頭がぼーっとしていた状態だったので、そこまで頭が回りませんでした。 朝食を食べて、すこし頭にも血が巡り始めたところで、あっ!そう言えば、検便っ!…というのを思い出したんですが、時すでに遅し。 いやあ、大変なことになってしまいましたなぁ。。。

 便潜血検査(2日法)なのに1日分しか出さないと、どういう事になるかというと、病院の受付のお姉さんが悲しみます。 いや、今まで毎年かかさず、きちんと2日分を提出していたので、どういう事になるのか想像してみるしか無いんですが、恐らく受付のお姉さんは悲しい顔をするに違いありません。 受付の時に検便容器を差し出すと、毎回必ず 「便は2回分取りましたかぁ?」 と聞かれることになるんですが、その言外に 「まさか1回しか取ってないとは言わせないわよ!」 という威圧が感じられるんですよね。 いや、相手にそういう気は無いのかも知れませんが、何せこちらはウンコを手に卑屈な気分になっていますからね。どうしても思考が後ろ向きになってしまうんですが、そんな状況で、 「いや、1回しか・・・」 とか、言えるか? 僕は無理です。 こうなったらもう、検査当日のウンコを2分割して、2つの容器に採取して誤魔化すしか手がないんですが、恐らく最新の検査設備を使えば、それが正しい1日前のウンコなのか、偽装された当日のウンコなのか、たちどころにバレてしまうんでしょうな。 となると、公文書偽造とか、公ウンコ偽造とか、そういう罪に問われることになって、最悪の場合、来年度から病院に出入り禁止になっちゃうとか? 正直に 「うっかりして1日分しか取れなかった。」 と告白したほうが、罪状は軽くなりますかね? それだと業務上過失ナントカで済みそうですもんね。 いや、意外と検査設備というのが大したことなくて、黙っていればバレないという可能性もゼロではありませんな。検便と言っても生ウンコを提出するわけではなく、棒の先っちょにほんの少しだけ付着させるようなタイプ ( ここ を参照) ですからね。 サンプルの採取した棒の部分を透明な液体の入った容器に突っ込むと、やがて溶け出して固形分は消滅してしまいます。 こんな少ない量で大丈夫なのか?…と心配になるんですが、これはあくまでも潜血の検査ですからね。中に潜んでいる血液に用があるだけで、ウンコ本体のほうはどうでもいいという事なんでしょう。

 で、採取した容器は 「冷暗所」 で保管して下さい。…との注意書きがあるんですが、ということは、アレですな。裏を返せば、生温かくて明るい所に放置すると、鮮度が落ちちゃうという事なんでしょうな。 検査の当日、ウンコを2分割して2つの容器に採取して、うち1本を冷暗所、もう1本を温明所に保存すれば、後者のほうはいい感じに腐って、1日前の検便みたいになるかも? 何だか、明るい希望が見えてきたような気がするんですが、そうこうしているうちに、何となく便後残余感がある自分に気付いたんですが、そういえば僕って、朝ゴハンの前にちゃんと便所に行ったにも関わらず、食べた後、またウンコをしたくなる事がよくあるんですよねー。 頑張れば、何とかなるかも? 一縷の望みを託して便所にこもった次第でありますが、すると、おおっ♪ 量的には極めて些少でありましたが、棒の先って引っかくには十分な結果を生み出すことが出来て、これで今年も胸を張って、受付のお姉さんに2日分の検便容器を渡すことが出来て、よかったー♪ そんな時に限って、次の日、便秘でまったく出なかったりするとか、そういう心配は僕の場合、まったく無用ですからね。下痢をした事は幾度もあれど、出なくて困ったことは一度たりともありません。 腹が弱くて何よりなんですが、逆のタイプだと検便は辛いでしょうなー。 困って、道端に落ちている犬のウンコを提出したりするらしいですからねー。 特にギャルには便秘症の人が多いようで、僕のウンコでよければ、分けてあげたいくらいなんですが、その結果、再検査になったりしたら、ゴメンなさいなんですけどー。 幸い、今まで潜血反応が出たことはなかったと思うんですが、子供の頃はよく、ぎょう虫が湧いてましたからねー。 よかれと思って分けてあげたばかりに 「ぎょうちゅう女」 などというあだ名を付けられたりしたら、あまりに申し訳ないですもんねー。 やはり検便の利益供与はヤメておいたほうがいいかも知れませんが、ちなみに、うちの会社の高鳥クン (仮名) は、「何年も検便、出したことないっすよー。」 と言っておりましたな。 何故かというと、 「出ないっすよー。」 という理由によるものなんだそうですが、きばり過ぎて鼻血が出たこともあるそうです。 きばって鼻血を流しながらウンコを出してみたところで、その鼻血がウンコに混ざって、潜血反応が出て再検査ということになるに違いないので、端から出さないほうが賢明。 そういうスタンスで検便に臨んでいるようなんですが、それでいいのか?…というと、別に大丈夫みたいんですよね。 「すいません。後から出します。」 と、受付のお姉さんに適当なことを言って、結局は出さずじまい。それで何年も通しているそうです。 「便を軽視している!」 と、ベン・ケーシー (←アメリカのテレビドラマの主人公) に叱られそうなんですが、受付のお姉さんは悲しい顔をしないんですかね? 検便を1日分も提出すれば、むしろ上出来なのかも知れませんが、そうとも知らずに思い悩んだりして、無駄な連休の最終日でありましたなぁ。。。

 ともあれ、2日分の検便容器を手に、意気揚々と病院に向かった僕でありますが、今年はまた、少し楽しみな事もありました。去年に比べて、かなり体重が減ったんですよねー。 そういえば この体重計 はこのところ、まったく利用してなかったりするんですが、会う人が皆、 「痩せた?」 と聞いてくるので、間違いなく痩せたんだと思います。作業服のズボンもぶかぶかになったしー。 毎年、「もうちょっと痩せようね。」 と言われ続けて、ついに体重を減らすことに成功したわけでありまして、これはもう、「よく頑張ったね♪」 と、係のお姉さんに褒められるに違いありません。楽しみー♪ ということで、検査開始ー。今年はまず視力検査から始まりました。僕は顔がよく、頭もよく、おまけに性格までよかったりするんですが、唯一、目がよくないのが弱点でありまして、右も左も 0.1くらいだったりします。視力検査ではいつも 「わかりません。」 の連発で、お姉さんが悲しそうな顔をするのが辛いんですが、だったら眼鏡をかけろよ!…と、自分でも思うんですけどねー。 が、僕はクルマを運転するとき以外、眼鏡はかけません。何故かというと、変な顔になっちゃうからなんですが、せっかくのいい顔が台無しになっちゃうんですよねー。コンタクトレンズというのも面倒そうだし、ま、いっかぁ。…というので、毎年、押し通しております。 が、今年くらい、視力を測る時だけ、眼鏡をかけてみますかね? そう思って、服を着替えるロッカールームまでは眼鏡を持ってきていたんですが、いきなり最初が視力検査だったので不意をつかれ、結局、今年も裸眼で測定しました。右も左も 0.1でした。 幸い、係のお姉さんはさほど悲しそうな顔もせず、続いて聴力の測定へと移ったんですが、幸い、こちらは今のところ何の問題も無く、難なくクリアー。 で、その次が身長と体重の測定でした。 去年は油断をしてたら身長が5ミリ縮んでしまったので、今年は気合を入れました。恐らく2年前の水準に戻ることが出来たのではないかと思うんですが、係のお姉さんは伸びたとも縮んだとも、また、体重が増えたとも減ったとも、結果に関しては何も言ってくれなかったので、10月24日現在、どうだったのかは、まだ分かっておりません。

 以下、肺のレントゲン、心電図測定、内科検診と、淡々とプログラムが進められたんですが、去年の先生は数年間の体重の変化とコレステロールの値の推移を見て、 「体重が減った時はコレステロールも減ってますねー。」 と、すなわち、言外に 「だからもっと痩せろ!」 という生活指導をしてくれたんですが、それで僕は、お昼にハムカツサンドと、ポテチ1袋と、ルックチョコ1箱を食うのはやめよう!…と心に誓ったんですよね。 昼食を 650kcal 以下に抑えるべく、ハムサンド(300kcalくらい?)と、ごぼうスナック1袋 (200kcal くらい?) だけで耐え忍び、結果、体脂肪率がやや多めのまま体重だけが減るという、現在の “隠れ肥満” の地位を得ることに成功したんですが、今年の先生は体重に関してもコレステロールに関しても、結果に関しては何も言ってくれなくて、何だか今年は全体的に淡々とし過ぎていて、何だか物足りませんなぁ。。。 で、続いてはバリウムですかぁ。これに関しては去年、かなり詳しく書いたような気がするので、 ここ を見て貰うとして、で、残すところ、あと採血と検尿だけになりました。 採血では例年、針を刺されてちょっと痛い思いをするものの、さほど苦労した覚えは無いので、わりと楽観視していたんですが、最難関である “バリウム” も終わっちゃったしー。 が、今年は “血” で苦労しました。 まず右手に針を刺されたんですが、係のお姉さんの技術力にやや問題があったのか、あるいは僕が悪いのか、うまく刺さらなかったようで、失敗。 続いて左手に針を刺されたんですが、こちらもなかなかうまく血が取れませんでした。例年なら、注射器の中に勢いよく血がたまっていくのが見えるんですが、今年は見るからに血の勢いが弱いんですよねー。いつまでたっても注射器に血が溜まりません。 も、もしかして、体重が減った分、生命力が弱くなってるとか? そうして、ずーっと針を刺されているうちに、気分が悪くなって、意識が遠くなってきました。 も、もしかして、血を採られて、貧血? こんな嫌な思いをしてまで血を採ってみたところで、どうせ尿酸まるけで、 「このままでは痛風になる!間違いなくなる!」 と脅されるだけなんですけどねぇ。。。 ま、それでも何とか所定の量を採取することが出来たのか、あるいは途中であきらめたのか、とにかくまあ、採血が終わって、最後に便所で紙コップに尿を排出して、今年度の健康診断は、おしまい♪

 で、最後はやはり “ウンコねた” で締めなければなりませんが、バリウムと言えば “白いウンコ” がお決まりですもんね。 例年、薬局で処方された下剤を飲むまでもなく、病院から会社に戻る途中、名神高速の岐阜羽島パーキングエリアで、突発性の下痢みたいな感じで、不本意ながら白いウンコを排出するというのが常だったんですが、今年は違いました。 クルマの運転中に急に便意を催しても困るので、岐阜羽島のパーキングに到着してから下剤を2粒飲んだんですが、ちっとも出る気配がありません。 体重が減って生命力が落ちて、下痢をする元気もなくなっちゃったんですかねー? もしかして、僕、やばいかも? バリウムが排出されないと、そのまま腸の中で固まってしまって、かなり苦しむことになるそうなんですが、最悪の場合、浣腸の必要があるんだとかー。  それだけは嫌ですよねー。そんなの、最悪です。 夜までに出なかったら、更に2粒下剤を飲めとの事なんですが、それでも駄目だったら、やっぱり浣腸? 会社から帰る時間になっても、ぜんぜん出る気配が感じられないので、かなり焦って来たんですが、こうなったらもう、最後の手段を取るしかありません。 “キシリトールのど飴” を、大量に食ってやるぅ!

 「一度に多量に摂取すると、おなかがゆるくなる場合があります。」 などと書かれているんですが、 “おなかがゆるくなる” といったレベルではないやろ!?…と言いたくなるほど、めっちゃ下痢になっちゃうんですよね、僕の場合。 どれくらい食べるとそうなるのかと言うと、ちょっと食べ過ぎたかな?…という気がするほど食っちゃうと、かなり後悔することになります。 分かってはいるんですが、美味しくてやめられないんですよね、ティカロの キシリクリスタル 。 おお、 “マンゴー&ピーチのど飴” って、新製品ですかねー? どれくらい食うと、どれくらい後で、どういう事になるのか、完全に把握している僕は、家に帰って晩ゴハンを食べて10分後くらいに便意を催すよう、綿密に計算して、家に帰るクルマの中で7粒ほど食べました。 予備用に処方された下剤を飲むのはヤメておきました。相乗効果で計算よりも早く便意に襲われたりすると、大変ですからねー。 僕はいつも長良川の堤防道路を走って帰るんですが、ほとんど信号が無くてスピードを出せて快適な反面、どこにも便所が無いので、非常時には何かと大変です。 ま、最悪の場合、川原で済ませるという手もあるんですが、出来ればそういう事態は避けたいところです。 幸い、キシリクリスタルを単独で服用したので、ほぼ計算通りの結果になりました。家に帰って晩ゴハンを食べて15分後くらいで便意を催しました。 その後、10分から5分ほどの間隔で、計4回ほど便所に駆け込むハメになったのは、ある程度は覚悟していたんですが、かなり辛かったです。 もう、下剤なんかより、よっぽど効果有り過ぎぃ。。。

 例年にも増して、あまりにも不健康な気分を味あわされた、そんな健康診断だったのでありました。おしまい♪

 ということで、今日はアイドリース・シュリーマンなんですが、今日の僕にはあまり時間がありません。何故かと言うと昨日の土曜日が仕事だったからなんですが、今日は今日で、部屋の掃除をしたり、床屋に行ったり、クルマ屋に行って保険と車検の手続きをしたりと、何かと忙しかったりするしー。 ということで後半は軽く流しておきたいと思うんですが、 『バーズ・グラス』 でありますかー。 ネタに困って Amazon で適当に購入したんですが、届いてみれば 前回 のビル・ハードマン同様、地味なトランペッターの、かなり新しめのステープルチェイス盤でありました。ハードマンとシュリーマン、どちらも名前が “○○マン” だし、キャラ的にも被るものがありますよね。 1976年の作品なので、さば的には中途半端に新しい感じなんですが、サイドマンはわりとメジャー系ですな。テナーのパー・ゴールドシュミット(?)は、正しい読み方も素性もよく分からんのですが、恐らくヨーロッパ系の兄ちゃん、もしくはヨーロッパ系のおっさんであるものとおもわれます。 さほどメジャーなキャラとは思えないんですが、リズム・セクションのほうは大丈夫です。 ピアノがホレス・パーラン、ベースがニールス・ヘニング・オルステッド・ペデルセンで、ドラムスがケニー・クラーク。 いかにもステープルチェイスらしいですなー。 とまあそんなことで、1曲目です。 デンジル・ベストの 「ウィー」 。 いいですよね、デンジル・ベスト。何となく、おでんの汁が付着したチョッキみたいで、庶民派という感じがします。チューチュー吸うと、出汁の味がしそうです。 「ウィー」 はそんな彼の代表作なんですが、急速調で、勢いだけで押し切る。そういったタイプのバップ・ナンバーです。 で、ここでのシュリーマンも、勢いだけで押し切っております。 この人、何かマル・ウォルドロンのアルバムに入ってたっけ?…という気がするくらいで、そのプレイに関してはほとんど印象がなかったんですが、ここで吹いているのはフリューゲルホーンですかね? ペデルセンのピチカート・ベースによるイントロに続いて、シュリーマンがワン・ホーンでテーマを演奏するんですが、勢いの中にも何かしら、中年らしい分別も感じられたりします。ゴミの分別なんかもきっちり出来る、そういうオトナに成長したようで、何より。 アドリブ・パートに入ったところでパー君の登場となるんですが、オーソドックスなスタイルなんですが、ドライブ感のある吹きっぷりだったりして、いいですな、こりゃ。 名前はパーでも、心はチョキ。 そういうキャラであると判断していいと思います。 で、続いてはシュリーマンのソロなんですが、単なる枯れたオッサンなのかと思っていたら、意外にもめっちゃ熱くて、で、続くパーランも大いに気を吐いております。名前はパーランでも、心は鶏卵。 そういうキャラであると判断していいと思います。 で、ペデルセンのベース・ソロもフィーチャーされて、最後は ホーン2人とケニー・クラークの4小節交換で大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 いやあ、冒頭から力が入ってますな、こりゃ。

 2曲目は一転して、珠玉のバラードとなります。ミシェル・ルグランの 「ザ・サマー・ノウズ」 。 日本のみんなには 「思い出の夏」 と言ったほうが分かりやすいかも知れませんが、いいですよね、これ。 僕はルグランが好きです。少なくとも鶏卵よりは好きです。嫌いではないんですが、所詮はニワトリの卵ですからね、鶏卵。 で、この曲、個人的にはアート・ファーマーがフリューゲルで吹いてるバージョンの印象が強いんですが、ここでのシュリーマンもフリューゲルなんすかね? トランペットよりもソフトが音色が、この哀愁メロディにはベスト・マッチだと思います。 ワンホーンでしみじみとテーマが演奏された後、パー君のテナーが登場するんですが、その出来はというと、うーん、まあまあ? やや深みに欠けるフカヒレ。…といった感じなんですが、世間で持て囃されているわりに、個人的にはさほど好きではなかったりするんですよね、フカヒレ。所詮はサメのヒレだしー。 続くパーランのピアノ・ソロは味わい深くて良好で、でもって、テーマに戻って、おしまい。いやあ、よかったっす。 で、次。 「ビリーズ・バウンス」 。 パーカー・ナンバーでありますな。 アルバムのタイトルが 『バーズ・グラス』「鳥の草」 ?) なのは恐らくパーカーを意識したものだと思うんですが、ベースとタイコの絡みによるイントロに続いて、トランペット(?)とテナーの絡みでテーマが演奏されます。 その後、いきなりベースのソロが出てくるところは、ちょっと意表をつかれた感がありますが、それに続くシュリーマンのソロは、余裕綽々、釈由美子。…といった感じで、なかなかやってくれますな、こりゃ。 続くパー君も、いつもパー呼ばわりでは可哀想なので、今回はゴールドシュミット君 (?) ということにしておきますが、その吹きっぷりは、うーん、まあまあ? いや、時おりフリーキーなトーンを交えたりして、フリスキー・モンプチっぽい展開を聞かせるあたりは、なかなかだと思うんですけどね。 で、続くホレ・パーのソロも良好です。 で、最後にペデルセンが出てくるのか?…と思ったら、再びシュリーマンが出てくるという展開だったりしたんですが、そこにクラークとゴールドシュミット君も絡んできて、何でもいいけどゴールドシュミット君って何だか入力しにくいし、本当にそれで呼び方が合っているのか、今ひとつ自信もないので、以下、パー君に戻すことにしますが、2本のホーンと打楽器とが入り乱れて、大いに盛り上がったところで、テーマに戻って、おしまい。

 続いて4曲目なんですが、このペースだと今日の後半は本当にあっさり終わってしまいそうなので、ちょっと余計な話を書かせて貰うと、いやあ、日ハム、勝ちましたなー。 小学生の頃、日本ハム・ファイターズのファンクラブに入っていた僕としては、嬉しい限りです。 どうしてそんなものに入ったのかと言うと、うちのおかんが日本ハムの工場でパートしていたからなんですが、木曽岬にあるんですよね、日本ハム食品(株)桑名プラント。 木曽岬やから、桑名ちゃうやん!…という気もするんですが、いや、桑名郡だから別にいいんですか。 木曽川の向こうなので、同じ県とは思えなかったりするんですけどねー。 ま、それはともかく、義理で日ハムのファンクラブに入らされたものの、根は近鉄ファンだった僕なんですが、近鉄バッファローズはなくなっちゃったし、今の日ハムは梨田クンが監督なので、応援しております。稲葉クン (←さば君の本名) も、いるしー。 楽天も近鉄バッファーローズの生き残りが多いので、憎からず思っているんですが、それにしてもスレッジの逆転満塁サヨナラ本塁打、凄かったですなー。2ちゃんねるのスレッジ・スレも大盛況のようですが、とまあそんなことで、4曲目です。 僕の持ってるCDには、ここに何故かオマケの別テイクが入ってたりするんですが、そんなのは無視して、 「オール・ユア・ワーズ」 。 シュリーマンのオリジナルです。何でもいいけどシュリーマンって、何かそういう名前のマンが世界史に出てきますよね。 何か、遺跡を発掘した人でしたっけ?…と思って、調べてみました。ハインリッヒ・シュリーマンは、ドイツの考古学者、実業家。ギリシャ神話に出てくる伝説の都市トロイアが実在することを発掘によって証明した。 おお、やはりそうでしたかー。発掘しましたかー。だからと言って、アイドリース・シュリーマンとは何の関係もなかったりするんですが、それはそうと、この 「オール・ユア・ワーズ」 は、いいです。ファンキーで、それでいて、どことなく新主流派っぽい感じがするところがいいです。 ヤンキーで、それでいて、どことなく新宿ピカデリー。…というのよりはいいと思います。 で、ソロ先発はパー君ですか。 僕はここまで、彼に関しては概ね辛口な評価を下してきたんですが、ここでのプレイはいいです。イーデス・ハンソンと同じくらい、いいです。 近鉄バッファローズのファンだったらしいですけどね、イーデス・ハンソン。 で、続くシュリーマンのソロもいいです。飯田市と同じくらい、いいダシが効いてます。 しかも、熱いです。僕は極度の猫舌なので、熱いコーヒーとか、熱い鍋焼きうどんとかは苦手なんですが、熱いプレイというのはいいと思います。 いくら演奏があつくても、舌の皮がぺろんと剥がれるようなことはないですからね。 で、続くパーランのソロは、うーん、まあまあ? わりと癖の強いスタイルの持ち主だと思うんですが、ここでも彼はちょっぴりオトナ締め…いた、大人しめでありまして、ま、後半はそれなりに頑張っているとは思うんですけど。 で、続いて、デルセンが超絶技巧ソロを披露して、最後、2本のホーンと打楽器とが入り乱れて、大いに盛り上がったところで、テーマに戻って、おしまい。

 ということで、ラストです。 「ロンリネス・イズ・ア・マチュラル・フィーリング」 。  「寂しさは互いの感じです」 ですかぁ。何だか詩的なフィーリングでありますな。いかにも歌モノっぽいタイトルなんですが、作曲したのはパー君。その人であります。名前はパーでも、心はポエム。そういうキャラなのかも知れません。 CDの4曲目に入っていたのは、こいつの別テイクだったんですが、聞き比べるのも面倒なので、どっちのほうがどうなんだか、詳しいことはよく分かりません。 とりあえず、曲そのものの出来は悪くなくて、むしろよかったりもするんですが、ロンリネスなところがいいですよね。少なくとも老人茄子よりはいいと思います。今日の解説もここまで来れば終わったも同然なので、書いてることがあまりにも適当になってきましたが、ソロ先発はパー君ですか。 で、ソロ2番手はシュリーマンですか。 その後、パーランが続くんですが、ここでの出来は、かなりイケてるほうだと思います。 続くペデルセンのソロは正直、ちょっと飽きてきたんですが、最後は例の如く2本の管楽器とタイコとの絡みで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ということで、今日のところは以上です。

【総合評価】

 80年代モノだしぃ。…とか、70年代モノだしぃ。…とか、そういう理由だけで敬遠するのは、もうやめよう。 前回のハードマンと今回のシュリーマンで、僕はそう誓いました。 時代に関係なく、熱いジャズをやってるオッサンって、ちゃんといたんですなー。 さば君的には、お薦め♪…の1枚です。


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