WHAT’S UP (STEEPLE CHASE)

BILL HARDMAN (1989/7/7)

WHAT'S UP


【パーソネル】

BILL HARDMAN (tp) ROBIN EUBANKS (tb) JUNIOR COOK (ts)
MICKEY TUCKER (p) PAUL BROWN (b) LEROY WILLIAMS (bs)

【収録曲】

(01-03) FULLER UP / I SHOULD CARE / WHISPER NOT
(04-06) STRAIGHT AHEAD / P.B. / LIKE SOMEONE IN LOVE
(07-08) YOU WHAT'S UP / ROOM'S BLUES

【解説】 (2009年10月18日更新)

 先週 に引き続き、小牧の航空祭のお話なんですが、世間の飛行機マニアたちは今、サンダーバーズの話題で持ち切りでありますな。 世間の餅マニアたちは、切り餅の話題で持ち切りだったりするんですが、切り餅はやっぱりサトウだよね。…みたいな。 ま、それ以上は盛り上がりようのない話題だったりするんですが、その点、サンダーバーズは違います。サンダーと言えば杉山だよね。…とか、色々な展開が考えられるんですが、ちなみにサンダーバーズというのはアレです。アメリカ空軍の曲芸飛行チームです。曲芸飛行チームだけに、曲がったことは大嫌い。おまきに、非行にも走らない。 そういうキャラではないと思うんですが、今年、5年ぶりくらいに来日しております。10月15日:千歳、17日:浜松、18日:三沢という日程で曲がった芸を披露することになっているんですが、これを書いている現在、浜松での飛行が終わったところです。サバ兄が見に行ってるようですが、雨だったみたいですなー。 サバくんは11月1日に小松の航空祭に行くので、今回は自重したんですが、正解? 練習機を使うブルーインパルスと違って、バーズのほうはバリバリの戦闘機なので、音とスピードと迫力が凄いみたいなんですけどねー。 もう、薄力粉よりも迫力があるそうなんですが、ま、薄力粉なんてのは所詮、ケーキやお菓子や天麩羅の材料ですからなー。 とまあそんなことで、雨のバーズ観戦レポは、そのうちサバ兄から聴取するとして、とっても地味だった小牧のレポ、いってみましょうかぁ。


<食べ物&余興> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 飛行展示が今ひとつ盛り上がらない小牧の航空祭なんですが、その分、売店はめっちゃ充実しておりました。地元の特産品として、イチローグッズまで売られておりました。食い物系では地元とか、そういうことはお構い無しに、B級グルメに力が入れられておりました。“富士宮やきそば” とか、“厚木シロコロ・ホルモン” とか、“横手やきそば” とかー。 第1回〜第4回B1グランプリ、勢ぞろいでありますなー。 第1回と第2回が富士宮やきそばで、第4回が横手やきそば。 やきそば率75%というのは、やや偏向すぎる選考のような気もするんですが、ところで、シロコロ・ホルモンって、何?…というのは以前、このコーナーでも取り上げたことがあったような気がします。 あ、 これ ですな。 改めて読み直してみて、中身についてはまったく触れられていないことが判明したので、改めて知らべてみたんですが、ま、要するにホルモンなんですな。 で、 “横手やきそば” というのもついでに調べてみたんですが、ま、要するに焼きそばなんですな。 いかにも航空祭らしい食い物であるな。…と、感心していた僕なんですが、何故かというと、横手と横田がゴッチャになっていたからなんですが、横手基地の名物ではなく、秋田県の横田市のご当地グルメだったんですなー。

 麺  : 太くて真っすぐな角麺(ゆで麺)を使用します。
ソース : ウスターソースに各お店のオリジナルスープを加えます。辛みが抑えられ、やわらかい味わいです。
 具  : 一般的には、キャベツ、豚挽肉を使用します。麺の上に半熟目玉焼きをのせて、福神漬を添えます。


 …って、おおっ!何か、美味しそうぢゃん♪ そうとも知らず、普通に富士宮やきそばを買ってしまって、今、ちょっぴり後悔している僕なんですが、ま、普通に美味しかったから、別にいいんですけどね。 あと、浜松餃子も買いました。 浜松モザイカルチャーの時 も食ったんですが、今回もまた食いました。美味しかったです。ナガシマスパーランドの湯あみの島の売店の餃子と同じくらいのレベルには達していたと思います。申し訳程度にモヤシの茹でたのが添えられているところが、とっても浜松餃子っぽくて、よかったです。 以上が朝飯を食わずに出てきたので、10時半頃に買ったブランチ・メニューなんですが、この時点ではまだ、屋台も空いておりましたなー。 “腸詰ソーセージ” のところだけは行列が出来ていたんですけどー。

 とりあえず腹も膨れたのでメインの会場に戻ったんですが、あー、もう始まってるやん! ブルーインパルスJr の展示ー。 ブルーインパルスJrというのは何なのかというと、リンク先の Wikipedia を見れば一目瞭然なんですが、既に会場には人だかりが出来ていて、あまりよく見ることが出来ませんでした。2年前の小牧の航空祭で事故って、以後、活動を自粛していたようですが、無事に復活したんですなー。 正直、スピード感がまったくないので、見ていてもちょっとアレなんですが、展示走行が終了して観客がサーっと引いた後も、しばらく辺りを走り回ってくれたので、何とかその勇姿をカメラに収めることが出来ました。有志提供の余興としては、ま、よく出来ているではなかろうかと。 その後、“UH-60Jシミュレータ公開” というのに行ってみたんですが、待ち時間1時間ということで、断念。 仕方なく“C-130Hシミュレータ公開” のほうに行ってみたんですが、こちらもやはり待ち時間が1時間で、断念。 こうなったらもう、腸詰ソーセージを食ってやるぅ!

 12時を過ぎて、さすがに宇都宮やきそばの屋台にも行列が出来ておりましたが、腸詰ソーセージも相変わらずの人だかりですなー。 隣の佐世保バーガーと人気を2分している感じかんですが、ちなみに佐世保のほうは 800円という、かなり強気の価格設定であります。 ま、1個食えば、げんなりしそうなボリュームなので、コスト・パフォーマンスはさほど悪くないのかも知れませんが、それはそうと腸詰ソーセージ(400円)の行列は、ちっともハケていきませんな。 おっさんが一人で全ての業務を賄っているんですが、本格的な炭火焼きなんですよね、これがまた。 しかも、かなり大きな網なのに、端っこのほうでソーセージを3本だけ焼いていたりして、非効率的なこと、この上無し。 ま、こういう店のソーセージとしては、破格のうまさだったので、待たされただけの甲斐はあったと思うんですが、それにしてもちょっと時間が掛かり過ぎぃ。。。 こういう場なので、変に本格派を目指すのではなく、普通にガスで焼いて、300円でいいと思うんですけどねー。

 で、今回 “余興の部” としては、ファンシードリルというのもあったみたいです。焼きそばと餃子を食っていた時間帯だったので、僕は見れなかったんですが、ファンシードリルって、何なんすかね? 可愛いキャラクターが漢字の書き取りや、計算問題に取り組む?…といった情景が目に浮かんでくるネーミングなんですが、どうやらこれ、軍事教練の一種みたいですな。航空学生とかが銃を持って行進したり、あんなことやら、こんなこと。ああん、そんなことまでぇ♪…といった演技を披露するという、そういうアレみたいです。馬鹿にしてかかっていると、意外とけっこう凄かったりするようなんですが、餃子とどっちを選ぶかと言われると、ちょっと悩むところなんですけど。 次回は是非、ソーセージを齧りながら見ることにしようと思うんですが、あと、幼児向けの余興として “縄ばしご登り” というのもありました。僕は嫌ですけどね、縄ばしご。 どうして嫌なのかというと、 “縄” という字を見ると長縄所長代理の顔が浮かんでいて、ちょっぴり不愉快になるからなんですが、数年前、遠いところ (←名古屋の本社) に行ってしまった長縄所長代理がまた、岐阜に戻って来てしまいました。 岐阜営業所がいつも間にやら岐阜支店と改名して、じゃ、長縄署長代理は長縄支店長代理になったのかというと、そこのところは曖昧だったりするんですが、とにかくまあ、戻って来てしまいました。 ああん、せっかく盛大な歓別会を開催したのにぃ。。。 歓迎会や送別会というのはよく聞くけど、歓別会って、何?…というと、歓んでお別れする会。 ま、そういった集いだったりするんですが、いや、長縄所長代理が名古屋に栄転(?)すると決まった時、不届きな社員の中には、そんなふうに思った人もいたのではなかろうかと。 僕は優秀な長縄所長代理とお別れするのが寂しくて、哀しくて、辛くて、ちょっと泣きそうになっちゃったんですけどねー。 でも大丈夫。偉大な彼はまた、岐阜に戻って来てくれました。 歓迎会 (←名目上) では、自棄酒を呷る社員もいたのではないかと思われますが、それはそうと、縄ばしご登り。 どんなものかと思ったら、

 > 救難教育隊の幼児向け縄梯子すげーなw
 > 上まで登った(ロープで吊られて)はいいが怖くて泣き出す幼児を速攻レスキューww
 > 中にはハイテンションで吊られながら飛び降りる幼児もいるが
 (←2ちゃんねる航空祭スレより)

 …といった出し物だった模様です。 こりゃ、楽しい思い出というより、単なるトラウマでしょうな、恐らく。


<ブルーインパルス (地上展示&離陸) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 今年は小牧基地開庁50周年記念ということで、とっても目出度いので第4航空団飛行群第11飛行隊 (ブルーインパルス) を招致し、地上展示 (サイン会を含む。) が実施されましたー。 本当は地上展示だけでなく、曲芸飛行をやりたかったようなんですが、曲がったことが大嫌いな春日井市民の反対により、その野望は露と消えちゃったようです。 ああん、ブルーインパルスの飛行展示、見たかったのにぃ。。。長縄所長代理 (←春日井市民) の馬鹿ぁ! ま、長縄センセイが反対したわけではないと思うんですが、こうなったらもう、春日井のグリーン豆は食べないっ! いかピー、えびピーも買わないっ! ま、春日井製菓が反対したわけでもないと思うので、不買運動を起こされていい迷惑だと思うんですが、でもまあ、例年、ブルーインパルスの予備機が1台、ぽつんと展示されていただけみたいですからね。 それが今年は1〜6号機+予備機のフルメンバーで展示されたので、それだけでも有り難いと思わなければなりません。 サンダーバーズの F-16戦闘機には迫力負けするかも知れませんが、ブルンパスの T-4練習機って、けっこう好きなんですよねー。 丸っこくて、あまり戦闘的でないところが可愛いっ♪…と思います。 純国産ジェット機、頑張れー♪

 小牧の航空祭は人が少なくて、地上展示は写真撮りたい放題で、いいですなー。 サイン会も、もっと人が並ぶのかと思ったら、意外と空いてました。 KC-767空中給油機の内部公開よりも、よっぽど空いてました。 僕はパスしましたけどねー。 サインを貰うのって、何かこっ恥ずかしいしぃ。(←シャイな性格@サバくん。) で、今回のブルーインパルスはただ地上に展示されてるだけでなく、ちゃんと空も飛んでくれました。 翌々日が岐阜基地での航空祭なので、昼過ぎには岐阜に向かって飛んでいきました。本当にただ飛んでいっただけなんですが、一応、ウォークダウンなどの儀式も披露されました。 腸詰ソーセージが焼け上がるのに時間が掛かって、微妙に最前列を確保することが出来なかったので、写真の出来は今ひとつなんですけどー。 そこのオバチャン、邪魔や! 「パイロット乗り込み♪」 の写真の左上が暗くなっているのは、邪魔なオバチャンの影なんですが、迷わず成仏して下さい。。。 ということで、いよいよ離陸〜。 予備機は先に勝手に飛んでいってしまって、残りの6機が4と2に分かれて飛んで、そして消えていきました。 思い切り逆光になってしまったのが残念なんですが、空の色を青く補正して、ま、それなりにブルーな写真に仕上がったのではなかろうかと。 とまあそんなことで、小牧のブルンパスは、以上です。


<飛行展示 (F-15J/T-4/T-7) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 岐阜基地の航空祭は 異機種大編隊 が名物なんですが、小牧でもそれの縮小版を見ることが出来ました。名付けて、異機種小編隊っ! スケール感、今ひとつですけどー。 今回、唯一飛んだ戦闘機である F-15Jと、ブルンパス仕様ではない T-4練習機、それにレトロなプロペラ機という組み合わせは、トリオとしては面白いですよね。 てんぷくトリオくらいのウケは期待出来ると思うんですが、飛行機で転覆というのは、ちょっと変ですかー。 F-15Jも T-4も、たまにひっくり返ってましたけどねー。 相変わらずの逆光で、T-4はあまり綺麗に撮れませんでしたが、F-15Jは機体がデカイので、見た目が派手ですよねー。 アフターバーナーの炎こそ見えませんでしたが、近所迷惑この上ない爆音は、とっても迫力がありました。サンダーバーズでなくても、十分、薄力粉には勝てると思います。 とまあそんなことで、機動飛行は以上です。


<飛行展示 (C-130H/CH-47J) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 プログラムの最後を飾るのは、輸送機の編隊飛行でありますかー。 イラクにも派遣された C-130H輸送機でありますなー。 “ハーキュリーズ” という、ちょっぴり胡瓜っぽいニックネームが付いているんですが、日本人には今ひとつ発音しにくいし、キューリ臭くもあるので、もっぱら “ハーク” という愛称で呼ばれているようです。 白っぽいハーク2機+いかにもミリタリーっぽいハーク1機という編隊でありまして、図体がデカいので、なかなか迫力があります。 (写真・いちばん上) はブルーが飛び去る前に撮ったもの (午前の部) なんですが、望遠レンズの圧縮効果のおかげで、何だか合成写真みたいな仕上がりになりました。 こんな距離でプロペラをぶん回されたら、ブルーの尾翼、折れるちゅうねん! おっさん、轢かれるちゅうねん!…みたいな。 で、最後は双発ヘリの CH-47Jですかぁ。 通称 “チヌーク” ですな。 このチヌたん、最初は右斜め前方のあたりに止められていたんですが、クルマに引っ張られて、僕の目の前にやってきました。 邪魔なオバチャンもどこかに消えて、が、ヘリコプターが目の前で見れたところでさほど嬉しくもないので、帰り支度を始めることにしたんですが、するとその時、チヌたんのローターが静かに回り始めました。すると・・・。 うぉーーーーーーーっ!! 物凄い爆風と、砂嵐攻撃がーっ! いや、正直、ヘリを舐めておりましたな。周囲の幼女は軒並み吹き飛ばされて、阿鼻叫喚の地獄絵図が〜。 た、た、楽しいっ♪ 砂塵でカメラとレンズがイカれるんじゃないかと心配だったんですが、いやあ、最後に貴重な体験が出来て、とっても楽しい航空祭でありました。 岐阜の時は帰り、駅に向かう歩道橋のところがめっちゃ混んでて、電車に乗るのに1時間くらいかかって、うんざりだったんですが、小牧は楽勝〜。牛山駅まで道路を横断するのに信号を1回待たされたくらいで、基地を出て15分くらいで小牧線に乗車することが出来て、何より。

 それはそうと、今度ヘリの展示飛行を見る時には絶対、ミニスカート・ギャルの後ろにしよう!…と心の底から思ってしまいましたが、ところで、今度の小松の航空祭、僕と一緒に行ってくれるギャル、いませんかー?

 ということで今日はビル・ハードマンなんですが、あ、浜松遠征のサバ兄、帰宅した模様です。 2ちゃんねるの航空祭スレによると、雨の中、サンダーバーズは出来る限りの飛行をやってくれたみたいんですな。無線傍受の内容をこっそり知らせてくれる記述があったんですが (←電波法違反)

 > 無線聞いてましたけど、感動ものでしたよ。
 > 内容をもらすのは本当はダメなんですけど、これだけは伝えさせてくださいな。
 > 中断してる間、リーダーと地上でやりとりが続きましたが、パイロットが「日本のみんなのために続けたいんだ」ということを訴えていました。


 なんだそうで。バーズなんてアメリカのヤンキーが勢いで飛んでるだけやろ?…と、ちょっぴり馬鹿にしていたんですが、すいません。僕の心は汚れていました。これからも頑張って、素晴らしいパフォーマンスを見せてくださいね。 あと、小松基地からやってきた F-15がアフターバーナー全開で素晴らしい機動飛行を披露したそうですが、日本人もなかなかやりますなー。 元ブルーのパイロットらしいんですが、小松の航空祭、めっちゃ楽しみになってきました。 ということで、これを読んでるミニスカ・ギャルの皆さま、11月1日は、小松にゴー! とまあそれはそうと、今日はビル・ハードマンなんですが、手持ちのネタが尽きたので (←リーダー作が少ない) 、Amazon で新調しました。 『ホワッツ・アップ』 というヤツです。 ジャケットの写真を見て、ハードマン、年食ったなぁ。。。…という気がしていたんですが、手元に届いたCDを確認したら1989年の録音でありました。 今から20年前ですかー。 このコーナーで取り上げるには、ほとんど新譜みたいなものなんですが、ステープルチェイス盤なので、変にフュージョンに走ってるとか、そういうことは無いと思うんですけどー。 テナーはジュニア・クックだったりするしー。 トロンボーンがロビン・ユーバンクスというのも、何だか新し系みたいで悪くないし、ただリズム・セクションの3人に関しては寡聞にしてよく分からんのですけどー。 ミッキー・タッカーポール・ブラウンリロイ・ウィリアムスですか。 苗字とか名前とか、組み合わせ次第で、いくらでもそんな名前のアメリカ人がいそうなんですが、とりあえずまあ、聞いてみましょうかぁ。

 1曲目の 「フラー・アップ」 はタッカーのオリジナルです。 クレジットには “Tucker” としか書いてないので、恐らくベン・タッカーではなく、ピアノ担当のミッキー・タッカーだと思うんですが、何だかこう、モンクが書きそうな作風でありますな。個人的にはさほど嬉しくはなくて、ソソられ具合で言うと、シロコロ・ホルモン程度? が、ジャズに名曲は無い。名演奏があるのみ。…ですからね。各自のアドリブがよければ、それでぜんぜん大丈夫なんですが、とりあえずのところ、ソロ先発はミッキーくんでありますかー。 3管編成でピアノがトップというのは変則的なんですが、 作曲者特典というヤツでしょう。 曲調同様、その弾きっぷりも微妙にモンクっぽかったりして、ま、これはこれで、それなりにアレだと思います。 で、続いてビル・ハードマン、登場。この人はアレです。ジャッキー・マクリーンの友達です。 『ジャッキーズ・パル』 のジャケットで肩を抱かれているから間違いないんですが、相当に仲良しでないと、こういうポーズは出来ませんもんね。もし長縄センセイにこんな事をされたら、全身を熱湯消毒して、殺菌したくなるに違いありません。 いや、好きとか嫌いとか、そういうことではなく、新型インフルエンザ、怖いしー。

 で、このハードマン、名前はハードなんですが、ソフトなプレイを身上としておりまして、で、ここでは歳をくってオッサンになったせいもあってか、いい感じに枯れた吹きっぷりになっていて、渋いです。 で、次。ロビン・ユーバンクス。 M-BASEみたいな、ナウでヤングな音楽をやる若者。…という印象があるんですが、ここではオーソドックスな薬効の強力わかもと。 そんなプレイに徹しておりますな。 で、次。ジュニア・クック。歳をくっても、心はジュニア。そんな心意気で、頑張っております。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 解説はえらく適当でしたが、ソロの出来自体は悪くなかったと思います。 で、次。 「アイ・シュッド・ケア」 。 “哀愁土建屋” 好きな僕としては嬉しい選曲なんですが、ハードマンがワンホーンで、ストレートにメロディを歌い上げる。 そういったバラードに仕上がっております。まさしく哀愁ですな、こりゃ。 民主党が政権を取って、土建屋さんは何かと大変でしょうが、頑張って欲しいと思います。 「土建屋はどけやー。」 と、邪険に扱うような政策は、僕たちの業界 (←機械器具設置業) にとっても、あまり喜ばしくはありません。 で、アドリブ・パートに入ったところで、テナーにスイッチするか?…と踏んでいたんですが、そのままトランペットの続投で来ましたな。 倍テンポで軽やかなソロを聞かせるハードマンが、よいです。 で、このままワンホーンで押し通すのかと思いかけたところで、クックたん、登場ー。 ようこそここへ、クッククック♪…と、思わず 「私の青い鳥」 を歌ってしまいましたが、ソロの出だしはアレですな。 「コートにすみれを」 の引用? 微妙にプレスティッジのコルトレーンっぽかったりもするんですが、倍テンポが元に戻って、かなり落ち着いたムードに転じました。 で、続いてミッキー・タッカーのソロ。 前曲ではモンクっぽいスタイルだったんですが、ここでのソロはオーソドックスに綺麗なタッチで、いいと思います。 出だしのフレーズは、これまた何かのクォーテーションですかね? どこかで聴いたことがあるようなメロディなんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 後テーマはワンホーンではなく、微妙にテナーが絡むという工夫が施されたホドルコフスキー。 …といった演出だったんですが、9分20秒ですかー。 正直、ちょっと長過ぎた気もするんですが、ま、概ねよかったのではなかろうかと。

 3曲目、 「ウィスパー・ノット」 。 ミュート・トランペットでメロディが演奏され、またしても出だしはワンホーンか?…と思ったところで、テナーとボントロが入って、3管のハモリとなります。 で、そこからトランペットのソロになだれ込んでいくんですが、ミュートながら、意外と硬派? ハードマンくん、歳をくって逆にハードになったような気もするんですが、若い頃のプレイもさほど数を聞いてるわけではないですからね。昔からけっこうアレだったのかも知れませんが、続く若手のユーバンクスが、何だか大人しく聞こえちゃったりもします。 ま、後半はそれなりに奮闘してますけど。少なくともフントよりは奮闘してると思うんですが、所詮は物理学者ですからね、フリードリッヒ・ヘルマン・フント。(←誰?) で、続くクックは若々しくて、いいですなー。 で、続くミッキーのピアノも綺麗なタッチで、傾聴に値する出来だと思います。後半、奮闘してるしー。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 出だし、2曲続けて、バラード系か?…と思ったんですが、意外と気合の入った出来でありました。 で、次。  「ストレート・アヘッド」 はケニー・ドーハムのオリジナル。 こんな位置関係に収録されておりますが、CDオマケ曲です。 非常にシンプルなメロディで、最初の部分だけなら僕でも吹けそう (←ピアニカ担当) なんですが、サビの部分に入ると、もう駄目なんですけど。 他のメンバーに迷惑を掛けてもアレなので、ピアニカ・デビューは自重しておこうと思うんですが、吹いてる途中でヨダレまるけになって、あまり爽やかな楽器ではないですしね。そのまま放置しておくと、臭くなるしー。 それはそうとこれ、10分28秒もあって、長過ぎるのが原因で選から漏れたものと思われるんですが、ルナールも言ってましたよね、 「蛇、長すぎる」 。 ま、長い分、各自のソロは充実しているんですが、ユーバンクス→クック→ミッキー…かと思わせておいてハードマン→今度こそミッキー→ポール・ブラウンのピチカート・ベース→リロイ・ウイリアムスのタイコの順で充実したソロが展開されて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 たいへん充実した出来だったと思うんですが、所詮はオマケ曲なので、解説はまったく充実させませんでした。

 で、次。  「P.B.」 。 ハードマンのオリジナルです。僕の買ったCDにはライナーノートの類がまったく添付されていなかったので、タイトルの由来は不明なんですが、えーと、「P.B.」 ですか。 「ぱんつ・ぶるま」 ですかね? 個人的な趣向からすると。 御陽気なハード・バップ風のつくりでありまして、リロイ・ウイリアムスのタイコがちょっと喧しいです。途中、ブレイクでピアノやベースのソロを挟むなど、それなりに工夫は施されているんですが、ソロはテナー→ボントロ→トランペット→ピアノの順ですな。 各自、なかなか充実した出来だとは思うんですが、そろそろ面倒になってきたので、テーマに戻って、おしまい。 6曲目、 「ライク・サムワン・イン・ラブ」 。 綺麗なピアノのイントロに続いて、ハードマンがミュートでテーマを吹きます。テンポは中庸ですな。 時おり、微妙にトロンボーンが絡んだりもします。 で、そのまま硬男がソロを取り、途中からテンポが倍になって、なんと言うか、微妙にクラーク・テリーっぽい職人技だったりしますよね。 で、以下、テナー→ボントロ→ピアノのソロがあって、テーマに戻って、おしまい。

 7曲目、ミッキー・タッカー作の 「ユー・ホワッツ・アップ」 。 頭にユーが付いておりますが、アルバム・タイトル曲であると判断しても、あながち間違いではないと思われます。 で、ついに来ましたなー。いかにもな感じのファンキー・チューン。 中年のおじさん達はこれを待っていたんだよねー♪ 3管のハモり具合もカッコよくて、ただノスタルジーにファンキーなだけでなく、ナウでヤングなフィーリングも感じ取ることが出来ます。 というか、あまりファンキーではないですかね? ま、いずれにしろ、個人的にこれ、好きです。 各自のソロも気合入ってます。 でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、ラスト。 「ルームズ・ブルース」 。 ミッキー・タッカーのオリジナルです。CDオマケです。 とっても部屋のブルースなプレイが展開されます。 とまあそんなことで、今日のところは以上です。

【総合評価】

 1曲あたりの演奏が長め+オマケ2曲入り=おなかいっぱい。 ま、そういう気がしないでもないんですが、1989年の録音だからって、馬鹿にしたものではありませんな。立派なジャズだったと思います。ハードマンの意外にハードな一面を見ることが出来て、お薦め♪


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