- 【アルバム名】
- PLENTY OF HORN (OLD TOWN)
- 【リーダー名】
- TED CURSON (1961/4)
- 【パーソネル】
- TED CURSON (tp) BILL BARRON (ts) KENNY DREW (p) JIMMY GARRISON (b)
- ROY HAYNES (ds) ERIC DOLPHY (fl) DANNY RICHMOND (ds) PETE LA ROCA (ds)
- 【収 録 曲】
- CARAVAN / NOSRUC / THE THINGS WE DID LAST SUMMER / DEM'S BLUES /
- AHMA (SEE YA) / FLATTED FIFTH / BALI-H'AI / ANTIBES / MR. TEDDY
- 【内 容】
- 去年の秋、2人で便器にのったね。突然の血の便に驚いたね。検便の容器を見る
と僕は、去年の秋のことを思い出すんだ。
-
- ということで、今年も検便の季節がやってまいりました。思いおこせば去年の今
頃、自宅で採取した検便容器を携えて上京し、塩サバ通信・銀座オフを華々しく開催し
、翌朝、神田のホテルで2本目の検便を採取して名古屋に戻ったものでありますが、今
年の僕はちょっと違います。藤枝シティホテルで1本目を採取し、それを携えて名古屋
に戻り、2本目は翌朝、自宅でゆっくりと採取すればいいので、気分的にはかなり楽で
ございます。いずれにせよ「旅先のウンコは垂れ流し」という諺に反して、今年もまた
旅先のウンコを持ち帰らなければならないわけですが、今年の検便(1本目)は、ほん
のりお茶の薫りがするかもしれませんね。あるいは精密検査で、昨日食べたペヤングの
成分が検出されるかも知れませんが、実は今年から塩サバ物産(仮名)の健康診断は去
年までとは違う病院で行われることになりました。その名も“マリンクリニック”と申
しまして、検便容器が入った封筒に書かれた名前をみた瞬間、なんて水産系らしいクリ
ニックなのぉ♪と、思わず嬉しくなってしまいましたが、あるいは東京海上ビルの4階
というロケーションが、そのネーミングの由来かも知れませんね。
-
- で、病院が変われば検便のサンプル容器も変わるのかな?と、ワクワクしながら
封筒から取り出してみると、案の定、去年までとは少し違う検便容器が入っていたので
、また少し嬉しくなってしまいました。「正しい大便のとり方」という注意書きのデザ
インも変わっていたんですが、よく見ると内容のほうは去年とさほど大きな違いもあり
ません。たとえ病院が変わったとしても、検便のサンプル容器を作っているメーカーが
そう何社もあるとも思えないので、同じメーカーから新製品が発売されたということな
のでありましょう。よって、健康診断の開催地がマリンクリニックに変更にならずとも
、今年はこの検便容器でGO!ということになっていたのではないかと推測されますが
、では一体、検便容器のどこが新しくなったのか?という問題について、今日は徹底的
に比較検討してみたいと思います。
-
- ではまず最初に、去年の注意書きと今年の「正しい大便のとり方」とを見比べて
みましょう。添付した資料は部分的にコラージュしてあるため、ちょっと判りにくいか
もしれませんが、新バージョンのほうが派手で「金かかってるな!」という感じの仕上
がりになっております。見た目の印象がかなり異なっていたので、一瞬「別メーカーの
製品か?」と思ってしまったわけなんですが、よく見ると和式と洋式の便器にまたがっ
ている絵は去年とまったく同じですよね。洋式便器の場合は相変わらず、通常とは逆に
便器の蓋に抱きつくような格好でまたがっているし、和式便器の場合も相変わらず、も
のすごく不自然な膝の曲げ具合で地上から30センチくらい宙に浮いてるしぃ。。。と
まあ、基本的な「またがり方」は以前と何ら変化がないんですが、よく見ると細部で微
妙な違いが生じていることに気が付かれた人もいるかも知れません。そうです。新バー
ジョンの“和式”のほうが、まるで便所が水に浸かっちゃったかのように便器の下半分
の背景が青っぽい色で塗られているんですよね。たとえ便所が床上浸水しちゃっても、
検便というのはちゃんと採取しなければならないものなんだよ。と、検便の大切さをア
ピールしたかったのか、それとも、たとえ便所が床上浸水しちゃっても、それは「正し
い大便のとり方」としてはぜんぜん問題はないんだよ。と、安心感を与えるのが目的だ
ったのか、主催者の意図をこの絵からだけでは推し量ることは出来ませんが、1ヶ月前
に発生した「東海豪雨」に配慮した結果であることだけは、ほぼ間違いないでしょう。
- では何故、洋式便器は水に浸かっていないのか?と疑問に思われた方も少なくない
でしょうが、これは恐らく主催者側の「どーせ西枇杷島なんて“ぼっとん便所”ばっか
だぎゃー。」という、誤った認識によるものではないかと思われます。
-
- 変更点その2。紙のたたみかたが違います。と言われても、「え、どこが?」と
いうくらい微妙な違いなんですが、旧バージョンが「ペーパーを折りたたむ」というよ
り、2枚のペーパーを重ね合わせたような絵になっていたのに対し、新バージョンでは
明確に「ペーパーが2つ折り」になっております。和式の絵のほうが見やすいんですが
、2つに折りたたんだペーパーは「折り目が前」になるように設置するのが「正しい大
便のとり方」である。と、はっきりと指示されているわけであります。去年までの絵で
はそのあたりが曖昧だったため、「そんなん、どっちでもいいだらあ?」とテキトーな
性格の人が「折り目を後ろ」にしてペーパーを設置してしまったりして、結果、正しい
検便のサンプルが得られなかった。という苦い経験の反省によって改良がなされたので
ありましょう。げに「検便」というのは職人気質なもんだから、取り扱いがなかなか難
しいものでありますなぁ。。。
-
- で、新型検便容器自体の改良点としては「サンプル部分の形状変更」というのが
あげられます。これはペーパーの折りかた云々…といったどうでもいい話とは違って、
かなり重要なポイントですね。具体的に言うと去年までの「ブラシ形」が、今年からは
「らせん方式」に変更されております。ブラシ形って、はっきりいって採取しにくかっ
たんですよねー。新・らせん方式の実力は明日、実地で試してみないことにはなんとも
言えないわけですが、サンプル部分の形状改良に伴って、サンプル方法にも若干の変更
がなされておりますね。「ウンコの軸方向はナナメに直線的に2回、軸の直角方向は弧
を描くようにして2回。」だったのが、「ウンコの軸方向は弧を描くように2回、軸の
直角方向も弧を描くようにして3回。」に変わっております。もう、やっと“2方向・
2回ずつ採取方式”をマスターしたと思ったのにぃ。。。で、サンプリング後の実例も
、去年はイラストだったのが今年からは実写版になっております。どうもブラシ部分へ
のウンコの絡み具合がイラストと違うなぁ。。。とずいぶん心配になったものでありま
すが、ねっとりと“らせん”に絡みつくウンコの写真があれば、今年はもう、すっかり
安心。
-
- ということで、今年から登場した新マスコット「ウンコくん」に“○”印のプラ
カードを上げてもらえるよう、明日の朝は大いに頑張りたいと思います。
-
- @ さて本日はテッド・カーソンなんですが、そういえば「ウンコくん」で思い
出したんですが、長島温泉ジャンボ海水プールのバイト仲間で作ったTシャツのデザイ
ンが「うんこクン」でした。プールでうんこをちびるガキが後を断たない。。。という
のが選定理由でありましたが、実際、よく水面に浮いておりましたなぁ。で、そのバイ
ト仲間の一人が健康食品のマルチ商法にハマったらしく、ある日、メシに誘われてつい
ていったら、健康なウンコは水に浮くか沈むか?という問題を熱心に語られてしまいま
した。えーと、健康なウンコは養分がすっかり吸収されてカスだけになっているから、
軽くって水に浮くとか言ってましたっけ?とすると、プールに浮いていたウンコの製造
元は健康であったということで、何よりだと思いますが、『プレンティ・オブ・ホーン
』ですな。ホーンがいっぱい詰まったカーソンのウンコは恐らく水没するのではないか
と思われますが、このCDに関してはちょっぴり苦い思い出がございまして。前にもど
こかに書いたことがあるような気もするんですが、CDのパッケージにはパーソネルが
-
- テッド・カーソン エリック・ドルフィー ケニー・ドリュー
- ジミー・ギャリソン ピート・ラロカ 他
-
- というふうに書いてあったんですよね。で、カーソンといえばミンガスの「フォー
バス知事の寓話」でのドルフィーとの絡み合いが何と言っても有名でありまして、この
アルバムもほとんどドルフィー目当てで買ったんですよね。
- ところがいざ蓋を開けてみるとドルフィーの参加は2曲だけで、それもバックでフ
ルートをピィ〜ヒョロロォォォ〜♪と吹いているだけという有り様で、ほとんどはテナ
ーのビル・バロンをフィーチャーしたセッションであるというのが実状でありました。
嘘つきとまでは言いませんが、こういう言葉足らずのCDを作ったセンチュリー・レコ
ード株式会社洋楽部の責任者は、きっと寸足らずであるに違いありません。ということ
で、ドルフィーは最初からなかったものとして、心して聴いて下さいね。
-
- 1曲目、「キャラバン」。エキゾチックな味と香りのカーソンのイントロに続い
て、トランペットが主導するメロディにテナーが絡む形で、急速調のテーマが演奏され
ます。で、そのままソロになだれ込むわけですが、とかく前衛的でとっつきにくく、夜
なべして手袋を編んでくれたり、蛇の目でお迎えに来てくれたりするイメージの強いカ
ーソンなんですが、ここではブラウニー直系というべきハード・バピッシュなプレイに
終始しており、好感が持てます。僕ってわりとコーガンにも好感が持てるタイプなんで
すが、やっぱりストレートな吹きっぷりというのはいいもんですよね。リー・モーガン
吹くところの「チュニジアの夜」にも負けず劣らずの名演ではないかという気がしない
でもありません。ビル・バロン、ケニー・ドリュー共、目立った活躍の場はありません
が、ロイ・ヘインズの派手派手ドラミングが光ります。はい、2曲目。「ノスラック」
はカーソンのオリジナルではなかろうかと思われます。「ノスラック(NOSRUC)」という
のは、ウンコをするのが楽になる便秘薬「スルーラック」の親戚筋ではないかと思って
いたら、“CURSON”の逆綴りだったんですね。原文ライナーにはミンガスがどうとか、
ジャズ・ワルツで3/4拍子なんだけど、4/4拍子のフィーリングがどうのこうのな
どと書いてありますが、なかなか日本人ウケしそうな、いいナンバーであります。特に
哀愁味を帯びたサビの部分など、とってもワビ・サビを感じさせる静岡県限定わさび味
カールっていう感じですよね。モーダルなカーソンのソロも悪くありません。というか
、かなりいい出来ですね。ソロ2番手はビル・バロンで、こちらはちょっぴりコルトレ
ーンの影響を感じさせますな。ドリューのキレのいいピアノのあと、1曲目のロイ・ヘ
ンに変わってタイコを叩いているダニー・リッチモンドのソロも聴けます。
-
- 3曲目、「去年の夏」。ドルフィーがピ〜ヒョロ〜♪とフルートを吹く2曲のう
ちの1曲です。ドルフィー自身はソロらしいソロもないので、本当にただのオマケです
な。カーソンのプレイ自体は後半ちょっぴりテクに走り過ぎてクドくなる嫌いが無きに
しもあらずなんですが、曲自体が好きなので、まあよしとしておきましょう。でもやっ
ぱりこの曲はジョン・ジェンキンスがBESTですよね。4曲目の「デムズ・ブルース
」はジミー・ギャリソンのベースで幕を開けるストレートなブルース・ナンバーです。
12小節×2回というシンプルな構成なんですが、ドリューのピアノが入る2コーラス
目がよりブルージーな仕上がりとなっております。ソロはカーソン、バロン、ドリュー
の順なんですが、やはりドリューのプレイが際立っておりますな。で、さっきチューハ
イの350ミリリットル缶を飲んだら急速に眠たくなってきたので“ボケ抜き”でまい
りますが、個人的には陰毛というのは剃るよりも1本ずつ毛抜きで抜いたほうがよりい
っそう楽しいような気がします。…って、関係ないですね。
-
- 5曲目の「アーマ」は楽しいハード・バップ風のナンバーですが、個人的にはフ
ラッテッド・フィフスを効果的に用いた6曲目の「フラッテッド・フィフス」のほうが
好きです。7曲目の「バリ・ハイ」はバリバリにハイなナンバーかと思ったら、意外に
も地味なバラードでした。ドルフィー入りの2曲のうちの2つ目なんですが、出来とし
ては「去年の夏」のほうがいいです。8曲目「アンティブス」。ピート・ラ・ロカのア
フリカ原住民的なタイコで幕を開け、続くテーマ部はアフロ・キューバンなリズムで演
奏されますが、マイナー調のメロディは日本人ウケすることこの上なし。
- ただサビの部分ではメジャーに転調してるよね、店長?といった感じでありまして
、アドリブ・パートもかなり変です、とグレーテル。眠いので書いてることがテキトー
ですな。はい、ラスト。「ミスター・テディ」はシンプルでわかりやすいメロディの曲
ですね。と思っていたらサビの部分でワルツになって、テンポもゆっくりになりました
ね。で、また元のテンポに戻ったり、アドリブ・パートに入ってもテンポの変動が著し
かったりして、こういうところはいかにもミンガス・スクール出身ですな。以上、何も
ドルフィーの名前を借りなくたって、カーソンのアルバムとして十分に独り立ちできる
内容でありまして、改めて洋楽部の寸足らずな担当者に猛省を促す所存であります。と
いうことで、んじゃ、おやすみ〜♪
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