幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 4月20日 ● メキシコに勝っちゃったよ。

 まさか勝てるとは思いませんでした。ワールドユース準々決勝、対メキシコ戦に日本は2-0の完勝。安定した守りもさりながら、きちんと点を取ったところが凄いです。まともなシュートまでも持ち込めないフル代表に教えてやって欲しいくらいです。4月13日に、3つの代表のうちトルシエの教えを一番消化しているのがこのユース代表だと書きましたが、まさにそれを証明した一戦でした。

 日本サッカー史上、メキシコ五輪の銅メダル、アトランタ五輪のブラジル戦勝利も大快挙ではありますが、釜本・杉山の個人技に頼ったメキシコや、川口のスーパーセーブとラッキーな得点がもたらしたアトランタよりも、チームの総合力で勝ち上がってきた今回の方が、ある意味価値があると僕は思います。なにより、このベスト4は2002年、2006年のワールドカップへと繋がっていく夢が広がる快挙だからです。

 そう、快挙は快挙だけで終わらせてはつまりません。メキシコ五輪の銅メダル後に日本にはサッカーブームが到来しました。僕たちの世代、現在の30代後半から40代前半にサッカー好きが多いのは、その「赤き血のイレブン」世代だからです。しかしご存知のように、その後の日本サッカーはずっと下降線を描いたまま。あれは単発の快挙でした。

 アトランタの快挙は、日本が初めてワールドカップに出場するという一応の果実を結びました。あの時の主力選手、川口、城、中田らがそのままワールドカップへの道を切り開いたのです。しかしセリエAへとさらにステップアップした中田はともかく、それ以外のアトランタ組は決して大きく成長しているとは言えません。アトランタ組のチカラではワールドカップでの初の1勝をもたらしてくれるかどうか、はなはだ心もとないと言わざるを得ません。

 小野、本山、高原、永井、南、小笠原、中田、稲本、遠藤。今回のユース組は、2000年シドニー五輪代表にも何人か加わることでしょう。そしてさらにそのメンバーが2002年の日韓ワールドカップでも戦うことになります。そうして経験を積んだ彼らがフル代表の中心になるのは2006年。もちろんそこには今はまだ中学生の、さらに才能ある子どもたちが加わってきています。楽しみが膨らみますが、心配はそれまでJリーグをもつかどうかですねぇ。

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