幹事クリタのコーカイ日誌2023

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12月28日 ● 復活!極私的ドラマアカデミー賞2023。

 かつて毎年年末恒例で1年間のテレビドラマを勝手に評価する「極私的ドラマアカデミー賞」をここで書いていました。調べてみたら2007年から最後は2019年までは書いていましたから、コロナ以降やめていたことになります。書かなくなった理由はテレビドラマを見ることが少なくなって、比較してどうこう言えることができなくなったからです。本来ならコロナで家にいる時間が多くなったからドラマをたくさん見そうなものですが、僕の場合はYouTubeなどの動画を見ることが増えて、逆にテレビドラマの長さが耐えられなくなったという感じです。

 ところがコロナが明けた今年はそこそこドラマも見るようになってきました。まだ以前ほどの本数は見ていないものの、この企画を復活してみようと思いました。もちろん自分が見た限りですから、抜け漏れは多いことは大前提ですのでご了承ください。

 まず作品賞から。ノミネートは『リバーサルオーケストラ』、『シッコウ!!?犬と私と執行官?』、『ラストマン-全盲の捜査官-』、『VIVANT』、『ヤワ男とカタ子』、『きのう何食べた?season2』。今年は何といっても『VIVANT』一択です。これだけの大型ドラマを民放の連ドラでよく作ったなと、その心意気と度量に感動しました。1位が抜けているだけに次点は混戦ですが、個人的な好みで『リバーサルオーケストラ』で。音楽モノが好きな上に、群像劇が好きなので。

 主演男優賞は福山雅治(『ラストマン-全盲の捜査官-』)、堺雅人(『VIVANT』)、三浦翔平(『ヤワ男とカタ子』)、内野聖陽(『きのう何食べた?season2』)、神木隆之介(『らんまん』)。これも圧倒的に堺雅人です。あれだけの豪華キャストの中で主演を張るのはそれなりにプレッシャーもあったでしょうが、受けではなくあくまでも攻めの演技で見せてくれました。次点は三浦翔平。オネエの演技が秀逸でした。

 主演女優賞は門脇麦(『リバーサルオーケストラ』)、伊藤沙莉(『シッコウ!!?犬と私と執行官?』)、松井玲奈(『ヤワ男とカタ子』)。相変わらずノミネートが少ないですが、この中なら伊藤沙莉で。織田裕二が脇に回るというのは主演女優としてはプレッシャーもあったかも知れませんが、しっかり主演をこなしていました。次点は門脇麦。ちょっと変わったキャラクターを演じることが多い彼女ですが、この作品では周りに振り回される役をきちんと演じていました。

 助演男優賞は多士済々でノミネートが絞り切れません。松重豊、山田孝之(『どうする家康』)、志尊淳(『らんまん』)、田中圭(『リバーサルオーケストラ』)、織田裕二、中島健人(『シッコウ!!?犬と私と執行官?』)、大泉洋(『ラストマン-全盲の捜査官-』)、阿部寛、役所広司、富栄ドラム(『VIVANT』)。この中ではやはり阿部寛。彼がいなかったらこのドラマの成功も怪しかったのではないかと思います。次点は織田裕二で。ほぼダブル主演という存在感でした。

 助演女優賞は北川景子(『どうする家康』)、浜辺美波(『らんまん』)、ファーストサマーウィカ(『シッコウ!!?犬と私と執行官?』)、今田美桜(『ラストマン-全盲の捜査官-』)、二階堂ふみ(『VIVANT』)。なかなか粒揃いですが、ここは二階堂ふみで。かなりの体当たり演技でしたが、特にドラマ前半は堺雅人と阿部寛に挟まれながらも光っていました。次点は北川景子。正直、演出としてはどうかと感じましたが、本人の熱演ぶりは鬼気迫るものがありました。

 恒例の期待外れ賞はもちろん『どうする家康』です。徳川家康という鉄板の主人公、人気の戦国時代、これでもかという豪華なキャストを揃えながら、どうしてあんな芯の抜けたようなドラマになってしまうのか?脚本のファンタジーさが主犯とは言え、演出、美術、主演の全てがズレていたとしか思えません。脇には良い役者もたくさん出ていたのに、実にもったいないドラマでした。



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