幹事クリタのコーカイ日誌2019

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12月26日 ● 極私的ドラマアカデミー賞2019。

 例年恒例の極私的ドラマアカデミー賞2019です。ちなみに昨年の作品賞は『アンナチュラル』でした(昨年はこちら)。今年も本当にドラマを最後まで見た作品が少ないのでかなり偏っていることはあらかじめお断りしておきます。

 まず作品賞のノミネートです。『いだてん〜東京オリムピック噺〜』、『メゾン・ド・ポリス』、『きのう何食べた?』、『凪のお暇』、『まだ結婚できない男』の5本です。昨年の『アンナチュラル』のような傑作はなく団栗の背比べで選びにくいのですが、ここは『いだてん〜東京オリムピック噺〜』で。良くできたドラマというだけではなく、社会に対するメッセージも鋭く、さまざまな逆風によく耐えたということで。次点は『きのう何食べた?』で。

 次に主演男優賞。ノミネートは中村勘九郎、阿部サダヲ(ともに『いだてん〜東京オリムピック噺〜』)、西島秀俊(『きのう何食べた?』)、阿部寛(『まだ結婚できない男』)の4人。最優秀主演男優賞は迷いましたが阿部寛で。このドラマは彼なくして成立しません。女優陣総入れ替えでも阿部寛がいれば問題なかったことから明らかです。次点は難しい役をこなした西島秀俊で。

 主演女優賞はノミネートが高畑充希(『メゾン・ド・ポリス』)と黒木華(『凪のお暇』)の一騎打ちです。黒木の地味な役でもしっかりと存在感を出す演技力の高さには驚嘆しましたが、元気溌剌ながら裏側の苦悩もうまく表現した高畑を最優秀賞にします。彼女の年々の成長力には今後もますます期待できそうです。

 助演男優賞ノミネートは役所広司、中村獅童(ともに『いだてん〜東京オリムピック噺〜』)、近藤正臣(『メゾン・ド・ポリス』)、内野聖陽(『きのう何食べた?』)、高橋一生(『凪のお暇』)、塚本高史(『まだ結婚できない男』)。内野を主演か助演か迷いましたが、助演とすれば最優秀賞に相応しいと思います。マンガのイメージとは全然合わないと思ったキャスティングでしたが、それを覆す演技でした。次点は暑苦しさが魅力だった役所広司で。

 助演女優賞ノミネートは大竹しのぶ、杉咲花、菅原小春(以上『いだてん〜東京オリムピック噺〜』)、三田佳子(『凪のお暇』)、吉田羊(『凪のお暇』『まだ結婚できない男』)。ベテラン勢の達者な演技は当然評価すべきところですが、演技の素人ながら抜群の存在感でわずかな出番で印象的だった菅原小春にします。次点は杉咲花で。

 恒例の期待外れ賞は『俺のスカート、どこ行った?』『Heaven?〜ご苦楽レストラン〜』の頂上決戦です。前者は型破りかと思いきや、意外と普通。後者は受け狙いがスベリまくりで見ていられませんでした。ドラマとしては単に凡庸だった『俺のスカート、どこ行った?』よりも、センスがまるでなかった『Heaven?〜ご苦楽レストラン〜』に2019年の期待外れ賞を贈りたいと思います。


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