幹事クリタのコーカイ日誌2015

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12月21日 ● AKB48グループvsNHK。

 紅白歌合戦の曲目が発表されました。相変わらず懐メロ路線で、どんどん紅白は今年の歌ではなく定番の古い歌を披露する番組になってしまっています。視聴者がかなり高齢化している証左でしょう。NHKはあくまでもニーズに合わせているだけですから仕方ないです。

 とは言え、かなり複雑な心境なのがAKB48とNMB48です。以前、今年の紅白出場歌手が決まった時に僕はNMB48が選ばれてSKE48やHKT48が落ちたのは「365日の紙飛行機」をNMB48に歌わせるためではないか、と書きました(「紅白出場歌手決定」)。その予想通りになってしまったのです。

 ただこれは半ば冗談というか、AKB48の歌をまさか本当にNMB48に歌わせるとは思っていませんでした。AKB48はメドレーなんだから「365日の紙飛行機」を組み込めばいいだけです。NMB48は今年出したシングル、たとえば「ドリアン少年」を歌うんだろうなと予想していました。ところがNHKの思惑は違いました。「365日の紙飛行機」は今年の紅白の目玉曲になるし、まだ半分残っている朝ドラの宣伝にもなるから必須です。それをメドレーでやっては演出的にやりにくい、かと言って10周年のAKB48にカップリング曲だけ歌わせるのも秋元康が納得しない、ということで妥協点として「365日の紙飛行機」のセンターを務める山本彩が所属するNMB48に歌わせればいいじゃん、ということになったのでしょう。

 世間的に見れば姉妹グループも全てAKBです。山本以外のメンバーの顔の区別もついていないのですから、彼女がセンターで歌えば他は誰でも一緒。NMB48は「山本彩と仲間たち」でしかないのです。自分たちのシングル曲も歌わせてもらえず、AKB48のカップリング曲を紅白の大舞台で歌わなければならないNMB48にしたら屈辱であり、特に山本以外のメンバーにしたら泣きたくなるのではないかと思います。

 もちろん自分たちの代表曲のひとつになりそうなこの曲を今年の紅白で歌えないAKB48にしても複雑な心境でしょう。なぜ自分たちの歌を自分たちが歌えないのか?確かにセンターは山本だし、歌い始めのソロも彼女ですが、その後はAKB48のメンバーたちが歌っているのです。山本に続く高橋と小嶋のパートで、一気にAKB48らしくなる曲の構成ですから、そこが変わってしまうのは本人たちにしても残念に違いありません。

 それでもAKB48グループとしては乃木坂46も加えて紅白に3枠を確保したのだから、どんなに残念でもここは妥協せざるを得なかったということでしょう。じゃないとNHKとしてはAKB48と乃木坂46の2枠に減らして、その上でAKB48に「365日の紙飛行機」だけを歌えと言ったはずですから。お互いの思惑が絡み合った結果がこうなんだろうと、よくそれが見えた気がする曲目発表でした。


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