幹事クリタのコーカイ日誌2014

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12月26日 ● 極私的ドラマアカデミー賞2014。

 毎年恒例の「極私的ドラマアカデミー賞」。いつものことですが、自分が見たドラマしか評価しないので、いくら話題になったドラマでも僕が見ていない以上エントリーできません。あくまでも個人的感想ですからあしからずご了承ください。なお、昨年はこちらで。

 まず作品賞から。ノミネートは『私の嫌いな探偵』、『ブラック・プレジデント』、『HERO』、『ごめんね青春!』、『素敵な選TAXI』の5本です。他にも『軍師官兵衛』をはじめ良い作品はいくつかあったので悩みましたが、個人的にコメディ好きという趣味嗜好を優先しました。池井戸潤原作作品(『ルーズヴェルト・ゲーム』『花咲舞が黙っていない』)も良かったのですが、やはり『半沢直樹』を超えられなかったので落としてしまいました。

 この中から最優秀作品賞を1本ということになると、実は帯に短し襷に長しというか、抜きん出た作品がない接戦なのですが、敢えて選べば『素敵な選TAXI』です。バカリズムの脚本が素晴らしくそのチャレンジ精神とオリジナリティを評価したいと思います。次点も接戦で難しいのですが、『ブラック・プレジデント』で。沢村一樹の突き抜けたキャラクターが痛快でした。『HERO』もレベルは高かったのですがパート2ということで落としました。

 次に主演男優賞。ノミネートは岡田准一(『軍師官兵衛』)、沢村一樹(『ブラック・プレジデント』)、二宮和也(『弱くても勝てます〜青志先生とへっぽこ高校球児の野望〜』)、木村拓哉(『HERO』)、竹野内豊(『素敵な選TAXI』)。ジャニーズ勢が3人もノミネートになってしまったのは意外ですが、最優秀主演男優賞は沢村一樹です。惜しいのは接戦で次点の竹野内豊。とぼけた味わいの竹野内の演技も突き抜けた沢村の演技と甲乙つけがたいものがありました。

 主演女優賞は毎年人材不足ですが、今年のノミネートは剛力彩芽(『私の嫌いな探偵』)、杏(『花咲舞が黙っていない』)、小泉今日子(『続・最後から二番目の恋』)、綾瀬はるか(『今日は会社休みます』)の4人。本当は5人選びたいのですが(例えば上戸彩『昼顔』、石原さとみ『ディアシスター』とか)、見ていないので仕方ありません。この中で最優秀主演女優賞は剛力彩芽で。まさか剛力を選ぶ日が来るとは。でもこのドラマでの彼女はコメディセンスを十分に発揮して好演していました。次点は杏で。ちょっと力み過ぎたのが惜しかった感じです。

 助演男優賞は候補が多すぎるのでノミネートを絞り込むのもなかなか難しい作業でした。片岡鶴太郎、田中哲司(ともに『軍師官兵衛』)、手塚とおる(『ルーズヴェルト・ゲーム』)、上川隆也(『花咲舞が黙っていない』)、松重豊(『死神くん』『HERO』)の5人にしました。この中から最優秀助演男優賞は手塚とおるで、昔から小物の悪役が多い手塚ですが、『ルーズヴェルト・ゲーム』では良い存在感を示しました。次点は田中哲司か松重豊か迷いましたが、難役を見事に演じきった田中で。

 助演女優賞も人材豊富です。桐谷美玲(『軍師官兵衛』『死神くん』)、黒木メイサ、門脇麦(ともに『ブラック・プレジデント』)、北川景子(『HERO』)、満島ひかり(『若者たち2014』『ごめんね青春!』)の5人。最優秀助演女優賞は桐谷美玲が抜群でした。特に『死神くん』でのぶち切れた演技は、乱暴なセリフなのに可愛らしさを失わず見事でした。次点も珍妙なクドカンワールドらしいキャラクターを好演した満島ひかりで。

 恒例の期待外れ賞は『若者たち2014』で。豪華キャストを揃えたものの、時代錯誤な脚本と演出にがっかりしました。もちろん、あれはあれで好きだったという人もいるようなので一概に大失敗とは言えないのかも知れませんが、僕の好きな俳優が多かっただけに個人的にはかなり期待外れでした。

 特別賞は『おやじの背中』で。10人の脚本家による10本のドラマという企画はチャレンジングで良かったのですが、重鎮大御所ばかりで1本ずつのドラマが少し重たくなりすぎて胃にもたれたのが残念。もう少し「軽み」があれば良いのにと感じました。まあ連続ドラマと違って「競作」となると力が入りすぎるのも無理はありませんが、1時間ドラマらしい見やすいライトさが欲しかったと思います。


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