幹事クリタのコーカイ日誌2011

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7月13日 ● 『プリンセス・トヨトミ』のキャスティング。

 万城目学の『プリンセス・トヨトミ』を読みました。『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』が面白かったので、関西三部作であるこの作品もかなり期待して読みましたが、自分でハードルを勝手に上げてしまったせいか、ちょっと先行作に比べると「ダレた」感はありました。もちろん面白かったですけど。

 で、先日『阪急電車』の時にも書きましたが、僕は本当は「見てから読む」派なのですが、この『プリンセス・トヨトミ』は先日映画公開されています。原作を読む前に余計なイメージを刷り込まれたくなかったので、映画に関しては極力情報を遮断し、読みながらこのキャラクターたちを実写にするなら誰が適役かをいろいろ考えていました。

 主要な登場人物のうち、中学生たちはフレッシュな新人で良いと思いましたが、会計検査院の3人(松平、鳥居、旭)と大阪国の真田、千野、長曾我部、後藤らは味のあるキャストを選びたいものです。僕の中では松平は唐沢寿明、鳥居は八嶋智人、旭は滝川クリステルでした。もっとも滝川クリステルに演技は難しいかも知れませんが。大阪国の真田は兵庫出身の堤真一が適役です。

 さて、そう思って映画『プリンセス・トヨトミ』の公式サイトを開いてみたら、案の定堤真一の顔がありました。おおっ、予想通りだと思ってよくよく見たら堤は真田ではなく松平の役。そして真田役は中井貴一。僕がイメージしている以上にどちらも年上です。30代後半の松平と40代前半の真田というイメージなんですが、映画公開時に堤真一46才、中井貴一49才。まあ俳優は若く見えるから良いとしましょう。ただ先ほども書いたように、堤は関西人なので松平よりも真田の方が適役なんですけどねぇ。中井は大阪のお好み焼き屋のおっちゃんのイメージではありません。

 それより映画で驚いたのは、原作では小太りの三十男鳥居を女性に変えて綾瀬はるかが演じていること。その代わりに旭が男性になっています。『鹿男あをによし』がドラマ化された時も男性の藤原役を女性に変えて綾瀬が演じました。今回の映画はドラマと同じスタッフが制作しているので、また同じ手を使ったのでしょう。なるほど、そうきたかという感じです。コメディエンヌとしての綾瀬は僕も評価してますし、鳥居役もこなせるでしょう。むしろ旭に相応しい女優がいない以上、こういうキャスティングもありかなと思います。

 最初に書いたように原作は少々冗長だったので、映画では余分なエピソードを省略してコンパクトにまとまっているようです。父と息子の絆がテーマの作品だけに、かつては息子であり、今は父である僕も何か感じるところはあるだろうと思います。万城目作品の映像化はハズレがないだけに、DVD化されたら見てみるつもりです。




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