幹事クリタのコーカイ日誌2010

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12月4日 ● 女性を怒らせる男。

 久しぶりにMっちゃんの話題です。と言っても、最近のMっちゃんはすっかり大人しくなってしまいました。牙を抜かれた虎というとカッコ良すぎるので、前歯の欠けたネズミくらいなものですが、とにかく女性を求めて「合コン」「出会い系」といった戦場を駆け巡る往年の姿はどこへやら。今では妻と愛人の2人の女性を持て余すような日々です。

 愛人の「雌豹」さん(あだ名)もすでに数年の付き合いで40歳を超えました。彼女の子供も中学生。相変わらず週末のうち1日は2人で近隣にドライブデートしているらしいのですが、完全にマンネリ。気分的には倦怠期の夫婦同然で、新鮮さのかけらもないようです。

 最近のMっちゃんのボヤキは「どうして女は年を取ると怒りっぽくなるんだろう?」ということ。とにかく何かにつけて奥さんも雌豹さんもイライラとして怒っていて、当然Mっちゃんもよく怒られるそうです。「クリタさんも女は怒りっぽいって思わない?」と聞いてきます。

 しかしMっちゃんは勘違いをしています。確かに更年期の女性はイライラしやすい傾向にあるかも知れませんが、奥さんや雌豹さんがイライラするのは、更年期よりもそうさせているMっちゃんの問題だと思います。女性は「察して欲しい」人が多いのに、なにせMっちゃんは人の気持ちがわからない人です。極めて能天気で大雑把。何かあってもすぐに忘れてしまいます。だから一緒にいる人が、繊細な神経の持ち主であればあるほど、その心の機微を全くわからないので、平気で思ったことを口にして傷つけます。

 しかも本人は全く悪気はないだけに、長年一緒にいる女性がどんどんMっちゃんに対してイライラして攻撃的になっていくのもわかります。その上、雌豹さんは長年の愛人です。今さらMっちゃんと結婚しようとは思っていないかも知れませんが、それでもそれなりの気遣いは求めていることでしょう。ところがその「気遣い」こそが最もMっちゃんの苦手なことだけに、雌豹さんがイライラするのも無理ありません。

 もちろん、だったらそんな男とさっさと別れてしまえばいいじゃん、と言いたいところですが、それで割り切れる人は結局Mっちゃんと同じです。人の心の機微というのは、特に男女の愛情というのはそんなに単純に割り切れるものではありません。雌豹さんは情が深いのだと思います。

 MっちゃんはMっちゃんなりに「誠心誠意」雌豹さんと付き合っているんだそうです。その気持ちがわかるだけに、雌豹さんからの要求もより高くなるのですけどね。いい加減な付き合いしかしていなければ、相手に対してそれほど多くを望まないですから。




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