幹事クリタのコーカイ日誌2010

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4月10日 ● 現実的な高速料金プランに拍手。

 国土交通省が新しい高速道路の料金プランを発表しました。休日1000円とか早朝や深夜などのややこしいETC割引制度を廃止して、代わりに休日も平日もいつでも定額乗り放題、という携帯電話会社の料金プランのようなものにするそうです。軽自動車やリッター20km以上のエコカーは最大1000円、普通車は2000円、中型・大型車は5000円、特大車は1万円。僕は素晴らしいと思わず拍手しそうになりました。

 以前にも書いたように、僕は休日1000円高速というのは愚策だと思っています。なぜわざわざ渋滞を引き起こすような真似をするのか。平日に割引をして交通量の平準化をするならともかく、どうせ混むに決まっている休日の高速道路をさらに渋滞させるのは、物流の観点からもエコの観点からもあり得ません。

 しかもその恩恵はETC搭載車だけ。現金払いの方が安くなるならともかく、カード払いの方が安いなんて、裏に何か癒着があると勘ぐられても仕方ありません。挙げ句に深夜や早朝の複雑な割引制度を利用して、安く料金をあげるために複数のETCカードを使って高速道路の乗り降りを繰り返している人の話を聞くと、つくづくムダばかりの制度だと思っていました。

 あまつさえ民主党のマニフェスト通りに高速無料化なんてしたら、一般道と高速道の区別もなくなり、みんな車で移動するようになるから公共交通機関は大打撃です。税金はどんどん高速道路維持費に投入されるし、打撃を受けた公共交通機関の支援のためにも税金を投入しなければならないし、経済的にも環境的にも悪化するわけで、子ども手当と並ぶ民主党のバラマキ愚策だと考えていました。

 しかし、さすがに国土交通省も前原大臣も現実の前に方向転換を余儀なくされたのでしょう。上記のようなわかりやすい料金プランに統一し、税金の投入も圧縮して、その分を新しい高速道路建設費に回すそうです。大賛成です。どうせ税金を投入するなら、バラマキではなくインフラ整備のための公共投資の方がはるかにマシ。便利になるし土木建設業界もちょっとは潤います。一般消費者に媚びを売る必要はありません。高速道路なんて受益者負担で当たり前なんですから。

 それに、そもそも「値上げ」なんて言うけれど、本来の料金から比べたらはるかに値下げでしょう。1000円を基準に考えるから倍額に値上げに見えるけれども、近距離なんて元々どうせ大した金額を払っていないんだし、1万円前後の遠距離は1000円だろうが2000円だろうが格安なことには違いありません。しかも、どうしても金がないなら軽自動車に乗れば1000円なんですから。3ナンバー車に乗ってガソリンをぶちまけながら走っている癖に1000円程度の値上げに文句を言うんじゃない、と思います。

 なのにマスコミは何が気に入らないのか、民主党批判ばかり。「マニフェストを守っていない」って、無料化なんて財源がなくてできないことくらいみんなわかっているんだから、それを無理矢理やらせる方がおかしいでしょう。きちんと現実的なプランを考えて提案してきたことを評価してやれば良いのにと、マスコミの批判的(と言うか、難癖的?)論調を苦々しく感じます。ちゃんと考えてやったことは、ちゃんと評価してあげましょう。相手が誰であれ。



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