幹事クリタのコーカイ日誌2009

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6月16日 ● 1000円高速はムダばかり。

 高速道路を1000円にしてから早くも3ヶ月。当初から僕は評価はしていませんでした。定額給付金と一緒で選挙対策見え見えの受け狙いのバラまき政策で、景気回復への実効性は薄いだろうと考えていました。実際、この間に僕がこの恩恵に預かったのは一度きりの上、しかも行った場所が通常でも2000円もしないところだったので、全然ありがたくありませんでした。使えるお金が少なくなっているのに、高速道路料金だけ引き下げられても、そうそうむやみと出かけられるものではありませんし、出かけたところで他の部分ではやっぱり引き締めたままでしょう。

 で、予想通りに「高速道料金千円効果さっぱり、近場の観光地素通り」ということだそうで、景気回復どころか、このせいで潰れている会社、潰れないまでも大打撃を被っている会社がたくさんあるようです。逆に潤うかと思いきや全然だった、というところも多く、これじゃあ一体誰のために、何のために税金を投入してこんなことをしているのか、さっぱりわかりません。官による民業圧迫でしかないからです。

 言うまでもなく、環境問題を考えたら「1000円高速」は時代に逆行しています。ガソリンをじゃんじゃん使え、なんてことを政府が進めるのは頭がおかしいとしか思えません。それでもいまは環境よりも景気の方が緊急課題だと政府が考えて実施したのは良いですが、それが全然景気対策にもなっていないなら、まさに税金とガソリンの無駄遣い。即刻やめた方が良いでしょう。

 で、こんなマイナス効果の多い施策を実施した裏にはきっとこれで儲かった奴がいるということです。一番に考えられるのはETCを作っている大手メーカー。なにせ爆発的にETC車載器が売れましたから。もちろんETC関連団体に天下りしている官僚もおいしい思いをしていることでしょう。自民党の道路族もウハウハですかね?誰かが儲かっているからこそ、こんな無駄なことを続けているのは明白です。

 本当にやるならETC車だけ、休日だけ、というのではなく全車全日高速道路無料にしなくては不公平だし効果はないでしょう。その代わり、公共交通機関を運行している会社にも何らかの特典を与えないと、さらに鉄道やバスやフェリーが潰れていってしまい日本の交通インフラが崩壊します。結局あれもこれも壮大な税金の投入が必要になります。環境を破壊し、日本の抱える借金を増やし、世界から物笑いのネタにされながら、どこまで麻生政権は突っ走るのでしょう?