幹事クリタのコーカイ日誌2010

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2月23日 ● 小説のジャンルで一番好きなのは?

 たまに友人から「小説書けばいいんじゃない?書けるでしょ」と無責任に勧められることがあります。そう勧める人はそこそこ本好きだけど、自分では文章をあまり書かない人。そういう人からすると、僕は書くことに慣れていて、それなりに面白いことを考えつきそうだと思われているようです。

 でも僕は毎回「とんでもない」と首を振ります。長年コピーライターとして仕事してきた経験上、「金になる」文章を書き続ける大変さは想像ができます。プロはクオリティを維持しながら量産しなければなりません。しかも締切に追われながら、毎回同じではなく常に新しい挑戦もする必要があるのです。考えただけで体力も精神力も必要な作業です。そんな大変なことは、よほど好きでなければ続けられるものではありません。

 ただアマチュアとして趣味で小説を書くのは楽しいかもと思います。テニスだってプロになって仕事でプレイするのはイヤですが、楽しみとしてプレイするなら天国です。好きな小説をコツコツ(と言うよりも性格的には多分一気に)書くのは楽しいでしょう。アマチュアの場合、第一の読者はまず自分ですから、自分が読みたい話を書けば良いのです。広く一般に受ける必要も売れる必要もありません。締切もないし編集者のチェックも入らない。最高です。

 自分が好きな話を書くとしたら、どんな小説か?好きなジャンルは司馬遼太郎のような歴史小説、山崎豊子のような社会派、東野圭吾のサスペンス、清水義範のユーモア小説と様々あります。恋愛小説もSFも嫌いじゃありません。どれも好きなのですが、自分で書くとしたらやはり一番好きな青春小説になると思います。特に少年から青年に成長する男の子を主人公にしたスポーツや部活を絡めた学園もの。言ってしまえば少年サンデー的世界観の小説です。書いていても我ながらお気楽過ぎてバカっぽいですが。

 以前に「一瞬の風になれ」と「風が強く吹いている」の感想を書きましたが(こちら)、まさにあの手の小説が大好物で、要は自分の青春時代をまた甦らせてくれるような作品が良いのです。昨日も重松清「あの歌がきこえる」を読了しました。70年代から80年代の名曲とともにあった中学・高校時代を描いた自伝的青春小説ですが、主人公が僕と2才しか違わない設定なので、リアルに作品世界に入り込むことができました。いま40代後半の人はぜひご一読されることをお勧めします。決して名作とは言わない、むしろちょっと安っぽく感じる作品かも知れませんが、でも同世代ならきっとツボにはまります。

 ただ先ほど「少年サンデー的」と書きましたが、そう考えると、なにも小説じゃなくてもマンガでも良いんですけどね。ただ自分は絵が描けないのが致命的で、原作だけ書くなら小説で良いし。考えていたら、どんどんアイデアが沸いてきた。ツイッターやめて小説書こうかな?時間を捻出するのが一番大変そうだから。


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