幹事クリタのコーカイ日誌2010

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1月15日 ● 近頃の若者と、近頃の年寄り。

 最近ツイッターで若い人、特に広告関係者からフォローされたり、ツイッター上で会話することが増えました。先日書いた4月から会社に入ってくる内定者だったり、広告業界志望の大学生だったり、まだこの業界に入って間もない若手だったり。いずれもこれからの仕事にとても前向きに希望に燃えて取り組んでいる様子が窺えます。

 30年近く前のダメ大学生だった自分と比べてみたら、本当に今の若い人は優秀だと思います。勉強にも趣味にも熱心だし、行動力もあるし、コミュニケーション能力は高いし、ITのスキルもあるし、ファッションやデザインに対するセンスも良いし、海外経験も豊富で外国語も堪能、起業する意欲も高く、ボランティア活動にも興味があるようです。しかも礼儀正しく物欲、性欲などの欲望に対するコントロールも効きます。もちろんダメな若者もいるでしょうが、それは今も昔も同じこと。平均点は明らかに昔よりも上がっていると思います。

 それに比べたら昔の若者は本当にバカ丸出しで礼儀知らずでセンスも悪く欲望の塊でした。我々の時代の大学は「レジャーランド」化が進み始めた頃で、僕達のもう少し下の世代は本当に遊んでばかりで勉強なんてしていませんでしたし、逆に僕達の上の世代は学生運動に明け暮れていて、やはり勉強もなにもしていない世代でした。

 ただ欲望だけは強く、始終頭の中は良からぬことばかり考えていました。最近流行りの草食系男子をまるで「元気がない」と悪いことのように言う中高年がたくさんいますが、本当にそうなのか、ちゃんと考えてみたことがありますか?若者の性犯罪は絶対に今後減りますよ。また女の色香に騙されて人生を誤る男も減ります。それを「つまらない」とか言うのは単なるノスタルジーです。

 「近頃の若者は」というのは年寄りの定番のセリフですが、僕から見ると「近頃の年寄りときたら」と言いたくなるくらい、60代の方が劣化していると思います。まああまり先輩たちの悪口を書きたくはありませんが、若い頃から身勝手なことをしては数の力で押し切ってきた世代ですから、未だに自分たちが主流だと思い自分たちの物差しで世の中や下の世代を測りがちです。その癖、年寄りらしい寛容の心もなければ、知恵もない。今の60代には昔ながらの年寄りの美徳も特質も持ち合わせていない「未熟」な年寄りがたくさんいます。そもそも本人たちに「年寄り」の自覚が乏しいですから成熟のしようもないのかも知れませんが。

 願わくば若い人たちにはもう少し能天気に明るくなってもらいたいものです。ちょっと慎重というか、悲観的、現実的な若者が多過ぎるかも。まあそれも若者に夢を見せられない中高年が悪いんですけどね。だから我々広告屋の仕事は若い人たちに「大丈夫、できる」と夢を語って背中を押してやることじゃないかと僕は思っています。若者が「やれる」と思っていない限り、日本に明るい未来はやってきませんから。


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