幹事クリタのコーカイ日誌2009

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11月16日 ● 20代にも通じた『This is it』。

 この日にマイケル・ジャクソンの『This is it』のことは書きましたが、改めてもう一度書こうと思います。この映画は本当に久々に感動した作品で、過去20年くらいの間でもしかしたら一番感動した映画かもと思うくらいの傑作でした。自分の見た映画のオールタイムトップ10に間違いなく入ります。TOP5にだって入るかも。

 なにせ2時間の上映時間中、ずっと魅入られたようにスクリーンに釘付けになった挙げ句に、最後に劇場が明るくなるまで席を立とうとも思いませんでした。見に来た満席の観客もみな同じ思いだったようで、最後は映画が終わって拍手が起こりましたからね。それくらいみんなが「良いものを見た」という思いを共有できた映画でした。

 映画を見終わって以来、僕は周りの30代以上の人には「絶対に見に行った方が良いよ」と強く勧めてきました。損はない、というレベルではなく、見た方が良い、見るべきだ、とまで言い切って勧めています。それもDVD化されるのを待つのではなく、いま劇場で見なさい、と。ダンスと音楽が中心の映画です。良い劇場で見なければその迫力は伝わらないですし、それにドキュメンタリーですから、DVDが出る頃ではなく、マイケルが死んでまだその余韻が残っている「いま」見るべき映画なのです。タイムリーなうちに見ないともったいないです。

 ただひとつ疑問に思ったのは、この映画の良さは世代を選ぶのか?ということです。マイケルとともに青春を過ごした僕のような40〜50代の人には、何も言わなくてもストレートにその素晴らしさは通じると確信できるのですが、マイケルを「整形を繰り返す奇行の人」としか思っていない20代以下の世代が見てどう感じるのか、というのはわかりませんでした。「スリラー」や「BAD」は聴いたことがあっても、そのPVも見たことがない世代にも、果たしてマイケルの素晴らしさが伝わるのか?

 その答のひとつがこちらにありました。以前紹介したうちの会社の新入社員のブログです。まだ23才の彼女は「もっと彼が生きている間に、多くの人に彼が愛されていたらよかったのに、と悔しい思いをしました」と書いています。世代によるマイケル観の差が如実に出ています。マイケルは世界中の人から愛されていたと、40代以上は思ってますよね?あれだけのスーパースターなんだから。でも20代ではそんな程度の認識なんですよ、マイケルって。

 そんな彼女が映画を観て「マイケルファンじゃない人にこそ見て欲しい」と言うのですから、『This is it』は老若男女を問わない全ての人に共有できる感動をもった映画なんだと思います。未見の人、今月27日までですから、ぜひ無理にでも時間を作って見に行くことをお勧めします。