幹事クリタのコーカイ日誌2009

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9月24日 ● 巨人が強いのか、他が弱いのか。

 巨人がセ・リーグ3連覇を達成しました。なんとV9ジャイアンツ以来のセ・リーグ3連覇ということで、戦力が均衡してきた最近ではやはりこれは快挙と言っても良いでしょう。特に今年は他チームから補強した選手に加えて、自前の若手選手が成長してきたので、ベテランとうまく噛み合って盤石の戦いぶりでした。ここまでの勝率が.669と2勝1敗ペースを超えているのですから、どれだけ他を圧倒していたかということです。

 ただ、確かに巨人は投打のバランスが取れて強かったとは思いますが、それよりも他のチーム、特に3位以下が弱すぎたのではないかという気もかなり強くします。2位中日も貯金が20あります。しかし、今年の中日はそこまで強いという印象がありません。打線はブランコこそ期待以上でしたが、後はそこそこでしたし、投手陣はシーズン前に期待していた連中がみなダメで、それに代わる吉見、チェン、川井らが頑張ったからこその2位です。決して強かったという感じではありませんでした。それでもこれだけ下位に大差をつけての2位ですから、いかに他が弱かったかということです。

 いま阪神、ヤクルト、広島が熾烈な3位争いをしています。CS進出をかけてということですが、正直今年のセ・リーグはもう巨人が代表でまったく構わないと思います。これだけ大差をつけているのに、今さら日本シリーズ進出をかけて戦えなんておかしな話です。もともとが矛盾を孕んだ制度ではありますが、借金が10近くあるチームが日本一になってしまったら、いったいペナントレースってなんなんだってことになってしまいます。

 ところで今年のV3巨人はかつてのV9巨人よりも強いのではないかという話があるらしいのですが、当時の巨人の強さを見ていた世代としては、まだまだ及ばないと言うしかありません。ONを中心とした全員が全日本クラスのV9巨人は、他の球団に「勝てない」と思わせるだけのオーラがありました。当時は巨人だけが次元の違う野球をしているという印象で、特にV3からV5くらいの頃は本当に飛び抜けた存在だったと思います。

 今の巨人も前述したようにセ・リーグでは抜きん出て強いと思いますが、そこまでのオーラはまだありませんし、V9巨人は日本一を9年連続ですから、まだ日本一になっていない今のチームとは格が違います。果たして日本一になれるかどうかもまだわかりません。打線は12球団随一と言っても良いですが、投手力ではパ・リーグの日本ハム、ソフトバンク、西武と比べても見劣りする気がします。量はともかく質、特に絶対的なエースの差があるので、短期決戦になると果たして勝てるかどうか。仮に相手が楽天であっても、岩隈、田中の2本柱に2勝ずつされる可能性だってあるのです。今年日本一になってから、本当にV9巨人との比較が始まるのではないでしょうか。