幹事クリタのコーカイ日誌2009

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9月18日 ● いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか。

 大屋洋子の『いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか』(講談社+α新書)は、その刺激的でわかりやすいタイトルが秀逸です。帯には「なぜ20代男性との恋愛は退屈なのか?」「1万人調査で判明!異性代恋愛は現代の必然!!」と、これまた煽りに煽っています。誰を煽っているって?そりゃもちろん若い女性との恋愛を夢見る40代の男性です。

 そういう僕もタイトルに惹かれて買ったんじゃないかと思われることでしょうが、実は著者の大屋洋子は会社の後輩にあたるので(と言っても直接本人を知っているわけではありませんが)、それで興味を持って買ったのです。決して20代女性と恋愛しまくりたいからではありません。いや、本当に。

 もともと著者は「ウェルネスプロジェクト」という健康市場の調査を担当していて、健康→心の健康→ストレス→恋愛という流れで、世代による恋愛観について研究を深めていった結果がこの本になったわけです。だから、この本はスキャンダラスなタイトルの割には中身は真面目な世代別マーケティングの本であり、決して週刊誌的な「やっつけ」仕事ではありません。

 本の内容は読んでもらうのが一番早い(平易な文章で書かれているので実に読みやすい)ですが、20代の女性と40代の男性は、ともに人生の「壁期」にあって実は共通点が多く、それゆえに惹かれあう理由があるということで、その共通点とは何かについて調査を元にわかりやすく書かれています。もちろん世代を比較するためには他の世代についても分析していて、「オスの本能が失われつつある20代男性」「恋愛市場にない30代男性」など、なるほど確かにそういう傾向があるよな、わかるわかる、という内容になっています。

 恋愛観だけにとどまらず、20代、30代、40代それぞれの人生観とか思考法にまで分析が及んでいるので、異世代で仕事や遊びで付き合う上においても参考になります。出版社が狙っている40代男性だけではなく、各世代の人がそれぞれ自分の世代と他の世代の違いを把握する上でも役立つので興味があったら一読をお勧めします。

 そして最後に著者はとてもベーシックゆえになるほどと納得できる提言をします。「元気」を失っている人は「気」を「元」どおりにしなければならない。そのために「人間が本能的に持っている欲を満たすことが大切」、すなわち「睡眠欲、食欲、性欲」の3大欲求をきちんと満たすことだと説くのです。「質の高い睡眠をじゅうぶんにとる」「カラダとココロによい食事をする」「心から愛する人とセックスをする」。

 いまこれを読んでいる人たちも、もう一度自分の生活を振り返って、元気の源をきちんと満たしているかどうか考えてみてはいかがでしょうか?アマゾンのアフィリエイトをしているわけではないのでリンクは張りませんが、興味があったらどうぞ各自探してお買い求めください。