幹事クリタのコーカイ日誌2009

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9月8日 ● 鳩山内閣と小沢民主党。

 新しい民主党内閣の骨格がほぼ内定したとか。オールスター内閣を作ろうと必死のようですし、まあ最初なんだからそれで良いでしょう。ただ小沢一郎だけは幹事長として内閣に入らずに党に残り党務に専念するそうで、それゆえに内閣と与党の二重権力構造などと言われてしまうわけです。

 僕は内閣は内閣、与党は与党で二重構造になっても構わないだろうと思っています。それは本来別のものですし、連立政権である以上、より明確に内閣と党ははっきりわかれているべきだとも思います。ただ鳩山内閣と小沢民主党というカタチに分かれるのが果たして民主党にとって得策かどうかはわかりません。

 鳩山オールスター内閣は小沢を外すことで民主党らしい内閣になるだろうと思いますが、母体の民主党を小沢が牛耳ることで「自民党的」な民主党になってしまうのではないかと感じるのです。まるで母屋を自民党に奪われるような実に矛盾を含んだ話ですが、今や新総裁候補もいない本家自民党よりも、はるかに小沢の方が自民党らしい「臭み」を発揮していますから。

 しかし、今回の選挙はもちろん、前回の郵政選挙だって小泉が「自民党をぶっ壊す」と叫んだから自民党が勝ったのですから、もう数年に渡って国民は自民党、もしくは「自民党的なもの」が嫌いなんだと思います。ところが小沢一郎が体現しているのは、まさにその「自民党的なもの」そのものです。ブルーチーズのごとく匂ってきます。だからこそ小沢は好き嫌いがはっきり分かれる政治家なんでしょう。

 選挙では小沢は強いかも知れませんが、鳩山がそっくり党務を小沢に預けてしまったことで、国民は「自民党臭い」民主党には興醒めしてしまうかも知れません。まだ始まってもいないことをあれこれ論ずるのは難しいのですが、できたら鳩山はポーズだけでも小沢に対してマウンティングしてみせて、民主党は自民党の亜流ではないことをしっかりアピールすべきだったと思います。