幹事クリタのコーカイ日誌2009

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6月20日 ● 20年にわたるマメなメールライフ。

 僕が最初にメールを体験したのはパソコン通信を始めた時でしたから、1989年のことだと思います。もう20年も前のことです。もちろん今とは違って、同じパソコン通信ネットワークの会員同士しかメールのやり取りはできなかったのですが、電話の即時性と手紙の保存性というそれぞれの長所を兼ね備えたツールとしてその便利さに驚いたものでした。

 しかもメールの良さはそれだけにとどまらず、何と言っても通信の秘匿性の高さが一番の魅力でした。なにせ電話といっても当時はまだ携帯電話の黎明期で、ほとんどの人が家庭やオフィスの固定電話を使っていましたから、誰からかかってきたのかも、その内容も周囲に筒抜けでした。また郵便も、ハガキはもちろん、封書にしたところで差出人の名前はわかってしまいます。その点、メールは届いたことすら周りにはわからないわけで、秘密の連絡にはこれ以上ないツールであることを、すでに当時の僕は実感していました。

 その後、インターネットの普及とともに、ますますメールの使い勝手の良さは増していき、僕は周囲の誰よりも早くメールを使いまくっていました。こんな便利なものが世の中に広まらないわけがないと、多くのメールアドレスを持ち、場合によっては使い分け、また誰かがメールアドレスを持つたびにすぐにメール友達になりました。

 本当に昔から今に至るまで、僕はメールには実にマメです。返事もすぐに書きますし(こちら参照)、僕からも何だかんだとメールをします。メールが好きだし、もしかしたら少々メール依存症の気があるのかも知れません。

 ただひとつ、読み違えたのが携帯電話によるメールの普及でした。僕は携帯電話会社の某社を仕事で担当していただけに、もちろん携帯によるメールもごく初期から体験しています。しかし、PCメールの便利さを痛感していた僕は、初期の携帯メールの不便さに「こんなものは使えない」と思い込んでしまったのです。長文は打てない、変換効率は悪い、リンクをはったり画像を送ったりするのも大変だし、しかも料金はバカ高い。PCなら簡単にできることができない携帯のメールなんて非常時以外は無意味だと思っていました。

 ところが世の中はなかなか自分の読み通りには動きません。パソコンに馴染めない女性を中心にして、携帯メールはその手軽さからどんどん裾野を広げていきました。しかもさすが日本の電機メーカーの技術力は違います。PCに負けない変換機能をはじめ、どんどん使い勝手を向上していった上に、PCにもできないような独自のサービスをてんこ盛りにして提供し始めたのです。

 気づけば世の中のコミュニケーションは携帯メールで成り立っていました。女性にメアドを聞くというのは、携帯のメアドを教えてもらうことであって、PCのそれではありません。女性だけではなく、多くの人がプライベートではPCのメールは週に1回程度しかチェックしないから、携帯にメールを送ってくれというようになりました。

 僕がいつまでもPCメールにこだわっていたら、いつの間にか時代に追い抜かれてしまったのです。いまだに僕のメールの中心はPCです。なにせ打つスピードが格段に違います。携帯でメールを打っていると、まだるっこしくてかないません。根が短気なので。

 でも。最近は携帯でも結構メールをやり取りしています。特に女性にメールする時には、長文で論理的なメールを送るよりも、絵文字が入った短くても「カワイイ」メールの方が喜ばれるみたいだからです。さすがにデコメは気恥ずかしいのでやりませんが、普通の携帯メールも打ち慣れてくればスピードも上がりますし、PCを開かなくてもすぐに対応できるレスポンスの良さが何より魅力です。

 ただ、メールにマメなのは圧倒的に男性よりも女性だと言われているのに、やっぱり携帯でも僕の方がメールはマメに送ってしまいます。で、マメな割にはモテません。まあモテないのは別の理由がきっとあるからでしょうけどね。