根が貧乏性なせいか、使える道具をなかなか買い換えられません。７年前にも同じようなことを書いていて、ちっとも変わっていません。「ケチではなくエコ」だと念じながら、壊れそうなモノを無理矢理使い続けています。

　そんなモノのひとつにシェーバーがあります。今まで使ってきたのはブラウンの最高機種で４万円くらいした高級シェーバーなのですが、なにせ入手したのが１０年以上前。もう記憶も定かではないくらい昔です。確か会社の忘年会の景品で、後輩のＨ川くんが貰ったものを「僕はシェーバー買ったばかりで要らないですから」と気前良く僕に譲ってくれたものです。良い後輩です。

　いま思えば後輩からこんな高いものを貰っておいて、ちゃんとお礼にご馳走もしていないなんてひどい先輩だなと思いますが、それ以来ずっと大事に使い続けてきました。ただこの機種は水洗いができないので清掃が手間でした。こまめに清掃しないとどんどん汚れてくる上に、網刃もしばらく使っているとに破れてくるし、切れ味が落ちると肌も傷つくしで、不便なところもたくさんあったのですが「ブラウンの最高機種」というプライドで無理に使い続けてきました。

　ところが最近また切れ味が一段と落ちてきて全然剃れないのです。ずっと肌に当てていても肌に傷ができるばかりで肝心のヒゲは剃れていません。これまでも何度も刃を替えてきたのですが、丸ごと交換すると結構お金もかかるし、さすがにこれはもう寿命と考えて良いかなと、ついに買い替えを決心、ヤマダ電機で新しいシェーバーを購入してしまいまいた。

　いまパナソニックが新機種を大々的に宣伝していますが、その陰でこれまでメイン機種だったものがかなり安くなっていました。最新機種が４万円を超えるのに、こちらは２万円を切っていたので迷わず購入。全自動洗浄充電器付きでこの価格はお買得だな〜と思ったものの、値切り交渉もせずにさっさと買ってきてしまったのは、ちょっと名古屋人失格だったかも知れません。

　とにかく嬉しくてすぐに使ってみたのですが、これがまた別世界。滑らかにスーッと剃れて、しかもこれまでとは全く違うキレイな剃り上がり。もともと僕はそれほどヒゲが濃い方ではないので、これでもう十二分です。お肌はツルツルのスベスベ。まるで２０才くらい若返ったようで気持ち良いったらありません。いやぁ、技術の進歩はやはりスゴイです。こんなに毎朝快適にヒゲが剃れると、いったい今までの苦労はなんだったんだと思ってしまいます。モノを大切に使うのも良いけれど、ちょっと我慢し過ぎたかなと。この１０年間の髭剃り時の苦労を返せと。

　もっとも僕の場合、こうやって「本当にダメ」というところまで使い続けるので、新しいモノにまた感動できるんですけどね。半年ごとに買い替えていたら、違いなんてわからないでしょうけど、１０年単位ならさすがに技術の進歩も歴然です。さて、次は８年モノのパソコンか６年使っているデジカメか。うーん、まだまだ我慢して新技術への快感を高めた方が良いかな。