幹事クリタのコーカイ日誌2008

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5月21日 ● 春ドラマ中間報告。

 この春ドラマもほとんどが中盤を迎えています。何本も見ていましたが、そろそろ脱落していくドラマが続出し、残りは少なくなってきました。

 まだちゃんと見ているドラマは『CHANGE』『ラスト・フレンズ』『絶対彼氏』の3本。『CHANGE』は1回目を見た時はお子さま向けで底が浅いと批判しましたが、2回目でぐっと調子が出てきました。泉谷しげるの挿話は余分でテンポが悪くなりましたが、寺尾聰の黒さと阿部寛の存在感が抜群です。また彼らに振り回される深津絵里も相変わらず巧い。木村、深津、阿部に加藤ローサを加えた「チーム朝倉」の掛け合いは見事です。新人議員が総理になるという荒唐無稽なドラマですが、大河ドラマ並みの豪華キャストでその無理を支えています。今後は石黒賢にも注目ですね。「チーム朝倉」に加わってくるのでしょうか?それとも協力する振りをしていつか裏切るのでしょうか?

 『ラスト・フレンズ』の重さと『絶対彼氏』の軽さは両極端ですが、どちらも極端に振り切ったことで目が離せなくなっています。上野樹里の演技は各所で絶賛されていますが、彼女だけではなく錦戸亮も瑛太もそれぞれ難しい役を頑張っています。そして長澤まさみ。「普通」の彼女が中心にいるからこそ、極端なキャラクターを演じるそれぞれの俳優が生きるわけで、その軸としての安定感は主役だけにかえって目立ちませんが評価されて良いと思います。

 『絶対彼氏』は低視聴率俳優の両巨頭であるもこみちと相武が揃ってナイスなコメディを演じています。これは完全にもこみちを生かし切ったキャスティングと演出の勝利ですね。安さ爆発の画面作りながら、かえってそれが紙芝居的おかしさを醸し出していて、この春のお気楽ドラマナンバー1です。

 残念なのは『ごくせん』。視聴率は絶好調のようですが、ドラマ自体はまるで変わり映えせず、むしろ前作を劣化コピーしたような印象です。仲間に新鮮さはないし、生徒たちも前回ほど魅力的ではないし、まるで水戸黄門のように毎回同じパターンで飽きてしまいます。と言うか、制作側は意図して水戸黄門を狙っているのでしょうね。ヤンクミが啖呵を切って敵をなぎ倒すというところは、印籠を出すシーンと同じです。それにカタルシスを感じて見たいという人には良いですが、ドラマ好きには物足りないと評判が悪いことでしょう。

 『猟奇的な彼女』『Around40』はもう見ていません。視聴率も低迷しているように、誰が見ても失敗作ですね。脚本が下手過ぎです。せっかくそれなりのキャストを揃えて注目を集めていただけにスタッフの力量不足で失敗するのは残念です。