幹事クリタのコーカイ日誌2007

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11月8日 ● 名字の新聞。

 別冊宝島の「名字の新聞」というムックがあります。2005年3月1日初版発行ですが、2007年12月5日(まだ1ヶ月先ですが)発行の第2版がコンビニの本棚に並んでいたので、思わず買ってしまいました。名字の1万位までの全国ランキングや、都道府県別の名字ランキングだけではなく、その名字のルーツについても結構詳しく書いてあって、読み物として面白いのでパラパラめくっては読んでいます。

 僕の「クリタ」ですが、発祥は信濃国の栗田郷だそうです。清和源氏村上氏の支流だそうで、そう聞くと大河ドラマで信玄と戦っている村上家に急に親しみが沸いてきます。現在は東海地方に多いそうで、なるほどうちの本家も三重県北部です。

 「伊藤」「加藤」「佐藤」「近藤」など「〜藤」は藤原氏の系統だということは知っていました。伊藤が「伊勢の藤原」で、加藤が「加賀の藤原」です。ただ、だから伊藤さんが三重県に多いのはわかりますが、加藤さんが東海地方に多く住んでいるのは謎でした。実は加賀藤原氏の祖である加藤景通の子・景員が伊勢に移り住んで「伊勢加藤氏」の祖となったからだそうです。伊勢の藤原の伊藤氏がいるのに、そこにまた伊勢加藤氏が興るとは何とも複雑な話です。

 名字の東西分布というのも面白い話で、東日本に多いのは「佐藤」「鈴木」「高橋」「渡辺」「伊藤」「斎藤」「加藤」など。西日本では「田中」「山田」「山本」「吉田」「中村」「松本」などが多いのです。なんとなく東の方が画数が多く、西では小学校低学年で習うような易しい漢字の名字が多いんです。また西日本では自然や土地の状態を表現した名字が多いとも言えます。

 そして、その境目が日本海側では新潟と富山、親不知ではっきりくっきり分かれるんだとか。ただ太平洋側ではその境目がおぼろげで、愛知県では東系統の名前が優勢、木曽川を超えて三重県北部でも相変わらず東。で、津を超えて松阪市の雲出川あたりが東西の境目になるらしいということです。経済・文化圏として考えても、四日市は名古屋圏、津あたりからが微妙になってきますから名字の分布も関係しているんでしょう。

 そうそう、テニスサークルの名物男K藤ちゃんですが、出身は青森県。なんと青森では彼の名字がランキング1位でした。K藤は青森ではとってもポピュラーな名前で、全国のK藤さんの3.4%は青森在住とか。いやぁ、知りませんでした。同じように特定地域に偏った名字も多いらしく、「黒木」は圧倒的に宮崎県在住とか。僕の知人に黒木さんいるけど、宮崎がルーツだったのか、と思いました。