幹事クリタのコーカイ日誌2006

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6月9日 ● イチロー日米通算2500安打。

 イチローが日米通算2500安打を達成したそうです。イチローの年齢を考えれば大したものだと思います。ただマスコミが騒ぐ割には、何とも中途半端な数字です。まず「日米通算」というカウントの仕方の無意味さ。これは去年野茂が日米通算200勝を達成した時に書いたとおりで、別の国のリーグの記録を通算して数えても仕方ありません。日米通算をカウントするのなら、外国人選手の「米日」通算記録や、「韓日」通算記録もきちんと数えて達成をお祝いしてやって欲しいものです。

 さらに2500安打という記録の中途半端さ。2000安打ですら「名球会」という私的組織が一方的に区切った数字なのに、2500安打に至っては単なる区切りの良い数字というだけで、そこに何か意味があるとも思えません。日本のプロ野球では過去に6人しか達成していないとか言われても「だから?」と言うしかありません。

 野茂の時にも書いたように、イチローのその素晴らしさもそうした無意味な数字にあるわけではないのです。日本人野手としてメジャーに初挑戦し、ホームラン一辺倒だったメジャーリーグに「球聖」タイ・カッブ以来のスピード野球の面白さを再認識させたところに彼の存在意義はあるのです。まさに日本製の高性能バイクやスポーツカーを連想させるイチローの活躍は、何よりも雄弁に「ジャパンブランド」の価値向上に貢献しています。

 2500安打には関係なく、走攻守三拍子揃ったベースボール史上最高の一番バッターとしての評価を、ほぼイチローは掴みかけていると思います。ただ残念ながらイチローに大きく欠けているものがあるとすれば、僕はそれは「チームの勝利」だと思います。いくらイチローがヒットを打ってもマリナーズは勝てません。チームが勝つために野球をやっているんですから、いくら活躍してもチームが弱ければその活躍は割引されてしまいます。まあ一番それを実感しているのはイチロー本人でしょうけどね。彼の勝利への渇望感があのWBCでの気迫を呼んだのだと思いますから。


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