幹事クリタのコーカイ日誌2005

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6月17日 ● 野茂の200勝。

 野茂英雄がようやく日米通算200勝を達成しました。2003年末ですでに192勝していたのですから、本来ならもっと早く達成していても不思議はなかったのに、随分と時間がかかってしまいました。イチローの日米通算2000本安打にこれほど遅れるとはちょっと思いませんでしたが、時間がかかった分、思いもひとしおかも知れません。

 もっとも、日米通算200勝という区切り方に果たして本当に意味があるのかどうかは微妙なところですけどね。イチローも先日のメジャー通算1000本安打の時に言ってたように「別のもの」である2つの野球を乱暴にひとつに括ってしまうのはちょっとなぁ、という気もします。

 要はこれも「名球会」という変な幻想に縛られているスポーツマスコミの浮かれっぷりに原因があります。名球会が実は金田正一が球界での発言力を増すためにONを抱き込んだ一種の政治的組織であることはすでに知られているところになっていますし、いつまでもそんな組織に加わることに夢を抱いているのもバカバカしいことは、名球会入りを拒否している落合やイチローを見ればわかります。

 なのに、相も変わらず200勝、2000本にこだわり、あまつさえ日米通算記録なんてものまで持ち出すのは、少々子どもじみているなと思います。アメリカから日本に来た「助っ人ガイジン」選手たちの記録を過去に一度でも日米通算で語ったことはあったでしょうか?もし日米通算で200勝もしくは2000本安打を記録した外国人選手は名球会入りできるのでしょうか?じゃあ韓国リーグと日本の通算記録では?

 野茂の偉大さは200勝したからではありません。彼が日本人メジャーリーガーのパイオニアとして奮闘し、その後の佐々木、イチロー、松井秀らの活躍への道を拓いたことにこそ最大の功績があるのです。何事も最初にやった人はエライのです。

 これからも野茂は記録のためではなく一歩ずつ前へと歩みを進めていくことでしょう。見た目どおりに決してその生き方もイチローのように機敏でもなく、松井秀のように器用でもない野茂ですが、愚直なまでに前にまっすぐに突き進む意志の強さこそ、野茂を野茂たらしめている最大の資質だと思います。


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