幹事クリタのコーカイ日誌2006

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2月22日 ● ぬるま湯の名古屋が好き。

 ついに東京転勤を言い渡されて大ピンチに陥ったMっちゃん。しかし、どうしても最近飼い始めた子猫と、愛人の「雌豹」さんと離れがたかったので、意を決して週明けに早速支社長と直談判に及びました。転勤を断る理由は「父親の介護」。脳梗塞で倒れた父親は風呂にも一人で入れない、と言っても母親も腰が悪く、Mっちゃんがいつも肩を貸して風呂に入れてやっている、と。で、担当医と相談した結果、やはり両親を残して東京に行くわけにはいかない、と。

 当然すでに決まった人事異動を覆すわけにはいかない支社長も粘ります。両親を連れて東京に行くことはできないか、とか、名古屋から東京に通勤できないか、とか。支社長も無茶を言うものです。だいたいなぜ今頃になって行けないなんて言い出すんだ、と責められたMっちゃん、「本当は東京に行きたいんだけど、両親の病気のことを話したらチャンスがなくなると思って言い出せないでいた」んだそうです。そこまで言われてとうとう観念した支社長は、本社の役員に電話して今回の異動はなかったことにしてくれたそうです。Mっちゃんの完全勝利です。

 もちろん、Mっちゃんの話は全部嘘です。ご両親は健在で農作業していますし、Mっちゃんが東京に行きたいわけもなく、今頃になって断ったのは単にまだ大丈夫だろうと油断していただけ。それでもいつも女性を騙しているのと同じ手口で、一から十まで嘘で固めて東京転勤を反故にしてしまいました。

 それにしても甘い支社長です。父親が要介護状態かどうかなんて、ちょっと調べればわかることです。Mっちゃんの扶養家族にもなっていない同居の両親が要介護状態?そもそもMっちゃんは介護保険のことも何も知りません。「要介護認定」なんて聞いたこともないのですから、支社長が一言「お父さんは要介護度はいくつなの?」と聞きさえすれば、おたおたと慌てて「えー、良く知らないですが、そんな大したことはないんじゃないかな」などと答えて馬脚を現したことでしょう。「デイサービスやショートステイは利用しているの?ケアマネージャーはどう言ってるの?」と言われたらきっとMっちゃんはパニックだったと思います。

 とにかくMっちゃんは大ピンチを逃れてしまいました。またしばらくは仕事もしないで、猫と女性と戯れる優雅な日々が続きそうです。本人曰く「ぬるま湯の名古屋を捨てて、どうして東京に行かなければならないの?ぬるま湯で何が悪い?」だそうです。おっしゃる通りですが、転勤を断って支社長の顔を潰して、それでも「ぬるま湯」のままかどうかは、まだわからないと思いますが。


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