幹事クリタのコーカイ日誌2004

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10月31日 ● 時事ネタをまとめて。

 僕がいろいろと個人的に疲弊している間に、世の中でも大きな事件がいくつもありました。台風23号、新潟中越地震、そしてイラク人質事件。いずれも悲しいニュースです。日本が「災害列島」になったのは、単に今年は運が悪いというのではなく、やはり国土を開発保全していく中で、安全に対する考え方に甘いところがあったのではないかと言う反省材料にしなくてはいけないし、イラクの人質事件については、本当に自衛隊のイラク派兵はイラクのために役に立っているのか、単なるアメリカのごますりだけのためなら必要なのかを問い直す必要があります。

 ついでに日本シリーズで中日が負けたのにもかなりガックリしています。確かに中日はまず巨人を倒すこと、その上でセ・リーグで優勝することが球団としての目標のようなチームですから、どうしても今までは日本シリーズは「おまけ」のようなものでした。しかし、今年は落合監督が最初から「日本一」を目標に掲げていたし、相手もダイエーではなく西武だったので可能性は十分と思っていただけに、最後の最後で1勝ができなかったことが悔やまれます。

 時事ネタで言えば園遊会で招待された棋士・東京都教育委員の米長邦雄が「日本中の学校で国旗を揚げ国歌を斉唱させるのが私の仕事です」と語ったことに対して、天皇が「やはり強制になるということでないことが、望ましいですね」と答えたことが話題になっていますが、この天皇の発言は当然のことでありこれを政治的な発言と捉え問題にするのはおかしいと思います。

 問題は、こういう発言を天皇から引き出した米長邦雄にあります。園遊会で言うには不適切な話題であることは言うまでもないですし、しかも明らかに偏向しています。なぜ一棋士である米長が「日本中の学校」で国旗を揚げ国歌を斉唱させることが「仕事」なのか?東京都教育委員であることを前提にしても、東京都だけでやって欲しい。お前は文科大臣か、と突っ込みを入れたくなります。

 国旗にしろ国歌にしろ、自分が尊重したいと思えばそうすれば良いことであって、人から強制されるべきことではありません。それはまさに天皇自身が言う通りです。あまつさえ天皇に対して「国旗を揚げ国歌を斉唱する」ことを誓おうとするのは、まさに天皇の臣民、という戦前の考え方であり、「天皇陛下バンザイ」と叫びながら突撃する兵士を想像させてしまいます。僕はまっぴら御免です。

 以前にも書きましたが、そもそも僕は天皇制はもう廃すべき時期に来ているのではないかと思っています。天皇に限らず「王様」を国家のシンボルとして掲げ、その名の元に国民を束ね国家を維持するというやり方は、21世紀においていかにも時代錯誤的です。今さら天皇がいなくても日本という国がバラバラになるとはとても思えません。だったら、政治的に利用されることを恐れながら「敬い遠ざける」今の天皇制のあり方は、国民にとっても天皇家にとっても不幸だと思います。今回のことでもわかるように、天皇が本当に一生懸命に頑張っているだけに、余計に僕には彼が不憫だと思えてなりません。


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