表舞台から引っ込んだはずのナベツネが相変わらずブツブツと言っているようです。パ・リーグが４球団になったら、巨人がパへ移って５球団ずつで２リーグにする、なんて観測気球を打ち上げています。それは僕がすでに７月にこうして書いたことと同じです。今さら新しいような顔をして言われても、そんなことはとっくの昔にプロ野球ファンの間で囁かれていたことです。

　もちろん、実際問題としては巨人のリーグ移行は難しいでしょう。セ・リーグの各球団が猛反対するに決まっているからです。我々ファンの立場からすれば、巨人がパに移った方が両リーグの均等な発展のためには良いと思うのですが、巨人戦を失うと球団経営に直撃を喰らうセの各球団はそれなら１リーグの方がマシということでしょう。

　でもそう言ってしまったら、まさにナベツネの思い通り。結局１０球団１リーグに賛成せざるを得なくなります。ここにきてセの各球団が来季も２リーグで、と足並みを揃えて言い出したことを受けて、ナベツネがカウンターパンチを出しただけです。

　でも実際のところ、本当に巨人ってまだそんなに人気があるんでしょうか？僕の周りで巨人ファンというのはどんどん減っています。巨人は江川事件の頃から長年にわたってずっと問題を引き起こしてはブランド価値を落とし続けているわけですから、その支持率は感覚的には最盛期の半分以下ではないかと思います。

　その上、野球ファン自体がずっと減少を続けているわけで、特に若い層ではサッカーファンの方が多いくらいでしょう。それなのにいつまでも「巨人戦頼み」の経営を続けているセの各球団は、いい加減目を覚まさないと、近い将来とんでもないことになると思います。パイは小さくなり続けているのですから。

　この際、本当に巨人にパに移ってもらって、セとパが均等に対抗できるように考えた方がプロ野球というパイ自体を大きくするためには有効だと思います。パだけではなく巨人というチームにとっても活性化につながると思うし、セの各球団も自分たちで人気を盛り上げるための球団努力をすることでしょう。誰かナベツネの尻馬に乗ってみようと考えるオーナーはいないんでしょうかね？