幹事クリタのコーカイ日誌2004

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9月3日 ● オレ流采配。

 今季初めてナゴヤドームへ行ってきました。中日vs阪神の最終戦。首位独走中の中日は先発小笠原と「まあ負けてもいいや」という感じ。対して阪神は福原で「何とか最後くらいは勝ちたい」という意気込みが感じられました。

 試合開始直後からその気合いの違いが点差にあらわれてしまい、2回で4−1と阪神リード。ヨレヨレの小笠原に対して福原はチェンジアップとストレートの配球が絶妙で中日打線を翻弄しています。「これは今日はダメかな」とファンも早々に諦めモードでした。

 ところが小笠原から代わった久本が頑張っているうちに5回裏、福原が勝ち投手を意識したのか乱れます。チャンスに立浪がタイムリー、そしてアレックスが逆転3ラン。ワンチャンスであっという間に試合をひっくり返してしまいました。

 ここからが今年の中日の強さです。6回落合、7回岡本、8回平井と小刻みに継投を続け、最後は予定通り岩瀬。エラーが絡んでピンチを招きますが、何とか最後まで零封リレーを続けて、この「負けてもいいや」の試合をモノにしてしまいました。相手の隙を見つけてリードするや、それを細心の注意を払って守り勝つ。見ていて実に頭の良い野球です。ただホームランを狙って打つだけの巨人とはレベルが違う感じがしました。福留を怪我で欠いたのは確かに痛いですが、この調子ならその穴をカバーしていけそうな気がします。

 それと、落合監督の投手に対する気配りの細かさにも驚きました。継投は基本的にイニングの頭から。ピンチを招いても簡単には代えないで任せる。しかしピンチを防いだ直後にマウンドに行って投手の気を引き締める。このあたりの間合いの取り方が実に見事でした。

 落合監督は「オレ流采配」と言われていますが、その尊大そうな言葉のイメージとは裏腹に、本当に選手の気持ちを重視した適材適所の采配ぶりです。他チームの四番やエースを引き抜くようなことはせず、現有戦力のレベルアップだけで優勝できるというシーズン前の言葉通りにここまでチームを引っ張ってきましたが、その真髄を昨晩のゲームで見た思いがしました。

 まだ世の中のオヤジ雑誌などではあまり取り上げられていないようですが、その管理術はサラリーマンから見たら垂涎の的だと思います。「理想の上司」として秋から暮れにかけては「落合ブーム」が来るかも知れません。

 

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