幹事クリタのコーカイ日誌2004

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2月24日 ● 『はいからさんが通る』。

 NHK衛星の『BSマンガ夜話』が昨晩からまた始まりました。第1回は大和和紀の『はいからさんが通る』。懐かしい作品です。1975年に始まったこのマンガは、僕が一番最初に夢中になって読んだ少女マンガでした。

 それまで僕は少年マンガしか読んだことがなかったのですが、この頃からマンガ好きの青少年の中で少女マンガを読む者が現れ始めたのです。当時はまさに少女マンガ黄金時代の幕が開いた頃で、『ベルサイユのばら』や『エースを狙え!』などが大ヒットを飛ばし、その一方で「花の24年組」と呼ばれていた萩尾望都、大島弓子、竹宮恵子らが先鋭的な作品を続々と発表していました。

 『はいからさんが通る』は番組中でも言われていましたが、当時も決して先端を行く作品ではありませんでしたが、少女マンガの王道中の王道を歩んでいました。手塚治虫、水野英子から続く少女マンガの伝統をある意味完成させた作品だと僕は思っています。

 逆に言えば、『はいからさんが通る』は、少女マンガの進化の袋小路に入ってしまった作品でもありました。これ以降の少女マンガは「少女」の枠を超えるようになっていきます。それはまた少女たちが「少女趣味」を脱していくことにシンクロしていて、ティーンの少女文化は大きく時代の中で変容していくのです。

 なんて話は、「マンガ時評」で書けばいいんですけどね。相変わらず「早く更新しろ」というメールが届くのですが、もうずっと書いていないのは、どうも気楽に書けなくてダメなんです。趣味も深みにはまると難しくていけません。

 ところで今夜のマンガ夜話は猫十字社の『小さなお茶会』です。思いっ切りメルヘンな作品。なぜ『黒のもんもん組』でないのかわかりませんが、いずれにしてもマニアックな作品だけに楽しみです。


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