赤ん坊には勝てません。それは「泣く子と地頭には勝てぬ」という意味でも、「もっとも目を惹くのは赤ちゃんと美女と動物」という意味でも勝てないのですが、なにより親になると全て赤ん坊中心の生活に強制的にシフトせざるを得ないという意味で、全く勝てません。

　僕もひと昔前にはそういう生活を送っていましたが、ようやく最近は子どもたちも成長して、昔のように面倒を見る必要は少なくなりました。まだ完全に放り出しておいて旅行に行ってしまうという真似はできませんが、そうなるまでもう少しではあります。

　最近知人に続けて子どもが生まれました。彼らはみなすっかり赤ん坊に振り回された生活を強いられていて、会うたびに愚痴を盛大にこぼします。まあ経験者としては、いくらそんなことを訴えられてもしばらくの我慢だし、将来的にはそんな時代が懐かしくなるんだからと思うと、特に相手が父親の場合は同情する気にはなれません。母親はかなり消耗しますからその大変さは思いやる必要があると思いますけど。

　先日長男「ニコちゃん」（↓）が生まれたばかりのＳ井くんも、彼なりに「大変だぁ」とは言っていますが、生後一週間や10日ではそんなに手がかかるものでもありません。特に父親のできることな限られています。本当に大変なのはもう少し先のこと。逆に、本当に可愛いなぁ、と父親として実感できるようになるのも、もう少し先なんですけどね。

　ともあれ、子どもは生まれてから最初の3年で一生分の親孝行をすると言います。それくらい乳幼児の間は可愛いのです。今のうちにせいぜい親孝行をしてもらった方が良いと思います。