会社の後輩Ｓ井くん待望の息子がとうとう誕生しました。先週の金曜日、朝から落ち着かない様子のＳ井くんとランチに出かけましたが、途中で「この店は携帯が入らないから」と帰ってしまうほど。これはいよいよ今日かな、とみんな期待しました。

　先週の金曜日は13日。13日の金曜日とはなかなか縁起の良い日に生まれそうだ、せっかくだから誕生日がわかりやすい名前がいいな、と、またネーミング作業です。思いついたのはストレートに「十三」。名前イコール誕生日だなんて素敵です。読みはもちろん「ジェイソン」です。インターナショナルです。ただ、大阪ではローカルルールで「じゅうそう」と読みます。名前の読み方にローカルルールがあるなんてますます素敵です。また、もし将来スナイパーとかスパイなどの職業についた時にはもちろん「サーティーン」と読ませることにします。

　ギリギリになってこんなグッドな名前を思いつき、僕はとても満足したのですが、なんと「十三（ジェイソン）」くんは、恥ずかしがり屋だったのかグズだったのか、世の中に出てきたのは日付が変わった14日土曜日の朝でした。これでは「十三」はつけられません。残念。心なしかＳ井くんはホッとした顔をしていたようですが、多分僕たちの勘違いでしょう。

　で、結局のところ名前は僕たちが提案した「来来（ニコライ）」になると思いますが、未だに父であるＳ井くんだけが「想生（そう）」にこだわっているようです。まさかとは思いますが、もしかしたら彼が先輩の真摯な提案を無視して「来来」を闇に葬る可能性がゼロとは言えません。

　ただその場合でも、僕たちは彼のことを「ニコちゃん」と呼ぶつもりです。「そうくん」と呼ぶとまるでマラソン選手か官能小説家、もしくは中国の人みたいですが、「ニコちゃん」なら赤ちゃんに相応しい可愛い呼び名だと思います。

　それにこの愛称は実は名古屋にゆかりの名前です。1980年代に大活躍した「ニコちゃん大王」という名古屋弁を自在に駆使する偉人からとったのですから。どえらげにゃーええなまえだで。