幹事クリタのコーカイ日誌2002

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10月16日 ● 裏・浦島太郎物語。

 先日全く童話やおとぎ話を知らないことが発覚したMっちゃん。その時には「桃太郎や浦島太郎くらいは知っているよ」と言っていたのですが、その後、本当に知っているかどうか聞いてみたら、案の定浦島太郎を知りませんでした。Mっちゃんの知っている(と言うよりも、その場で捏造した)浦島太郎は以下のようなお話です。

 「昔、竜宮城というパラダイスがあるという情報を入手した浦島太郎は、なんとかそこにいこうと企んでいた。ある日、どうやらそこに行くには亀が必要らしいと知った浦島は、亀を捕まえて刀で脅して竜宮城へと案内させた。竜宮城には姫(名前はわからない)がいて、そこは酒と女のまさにパラダイスだった。しかし、浦島に手を焼いた竜宮城の姫は、お土産の玉手箱を渡して、なんとかなだめすかして帰ってもらった。帰ってきた浦島が早速玉手箱を開けてみたら、煙が出てきて老人になってしまった。竜宮城の姫に復讐されてしまったのである」。

 なんと素晴らしい創作でしょう。浦島太郎は悪人で、欲張ってしまったために、老人に変えられてしまったのです。玉手箱を送った乙姫(Mっちゃんは知りませんでしたが)の真意が子どもにもよく理解できます。さすがはMっちゃんです。

 ついでに「鶴の恩返し」もMっちゃんに語ってもらいました。「昔、おじいさんが傷ついた鶴を助けて家で保護していたら、その鶴が娘に変身した。娘の美しさに結婚してくれと言ってくる金持ちがたくさんいたが、鶴は山に帰らなければならないので、プロポーズを断ってしまった。娘は毎日編み物をしていたが、おじいさんには見るなと言っていた。しかし、襖に映った影はやっぱり鶴だった。ある満月の日、鶴はとうとう山に帰っていった。悲しむおじいさんだったが、戸の外でゴトンと音がするので外に出てみたら、そこには大きな金塊が置いてあった。鶴の恩返しだった」。

 あの話とこの話が見事にブレンドされていて、なにやら香り高い物語が紡ぎ出されているような、いないような。ランチタイムに即興でこういう話を作ってしまうのですから、さすがとしか言いようがありません。女性を口説く時にも、この調子でいつもでたらめを喋っているのでしょう。


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