幹事クリタのコーカイ日誌2002

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8月20日 ● 中学数学の解答。

 一昨日に書いた某有名私立中学の夏休みの宿題問題ですが、昨日読者の方から解答を教えていただきました。解いたのはメールをくれた方のご主人で、なんと東大の数学科を卒業されているということですから、さすがに中学数学など朝飯前でしょう。実際奥様のメールによれば、寝起きにいきなり考えさせたそうですから、本当に朝飯前だったみたいです。

 では、まず問題です。

 問 100から300までの自然数nについて
(1)1とn以外に約数を1つだけ持つnを全て求めよ
(2)n^3-n(nの3乗マイナスn)が37の倍数になる素数nを全て求めよ
(3)n^3(nの3乗)の下3ケタとnが等しくなるnを全て求めよ

答え
(1) 121, 169, 289
(2) 149, 221, 223
(3) 125, 249, 251

 解説は (3) だけ。
(3) の条件をみたす <=> n^3-n が 1000 の倍数、つまり n^3-n が 2^3*5^3 の倍数
n^3-n = (n-1)n(n+1) 

n-1, n, n+1 の中で5の倍数は複数個にはなり得ないので、
n が (3) の条件を満たすとすると、
n-1, n, n+1 のなかに 5^3 の倍数のものがあるはずである。

n が 100以上300以下なので、n-1, n, n+1 の中に
125, 250 のいずれかがふくまれることになる。

つまり、n は 124, 125, 126, 249, 250, 251 のいずれかである。
この中で、(n-1)n(n+1) が 1000 の倍数になるのは
125, 249, 251 である。

つまり、(3) の条件を満たすのは n=125, 249, 251

※ a^b := aのb乗

 ということだそうです。1000の倍数までは僕もわかったのですが、それを2^3*5^3と置き換えるところがポイントですね。

 解答の後半で、いきなり「(n-1)n(n+1) が 1000 の倍数になるのは125, 249, 251 である。」となっていますが、東大数学科の人だから、サッと頭で答を出してしまったのでしょう。ここを僕なりに補足すると、5^3を含む連続する3つの数のうち、2^3も含む場合は、真ん中(すなわちn)が偶数なら両端が奇数になるので、nが2^3=8の倍数かどうかで検証すれば良くて、nが奇数の場合は、両端が偶数なので、少なくともどちらか一方が4の倍数になっていればOK。で、解答は125, 249, 251。

 答がわかってみれば、なるほど、これなら受験生時代ならできたな、と思うのですが(サークルの理系院卒メンバーも気になったらしく、その後ちゃんと解答を寄せてきました)、久しぶりにこんな数学問題を見せられてしまうと、日頃全く使っていない脳の一部をギシギシ言わせながら動かした気がします。面白かったけど、純粋文系人間としては、毎日こんなことやるのは、やっぱりちょっとイヤかも。受験生じゃなくて良かったなぁ。


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